真夏の焼きそば 食堂のおばちゃん(5) (ハルキ文庫 や 11-6)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758442282

感想・レビュー・書評

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  • 食堂のおばちゃんシリーズ第5巻。

    このシリーズは、人情に癒されるとともに、お料理表現に唾を飲む作品(笑)
    書かれているお料理を想像しただけで、お腹が空く。。
    巻末のレシピを見ながら一品作ってみたら、素朴だけれど美味しかった!
    でも、きっと、万里がつくったら、もっと美味しいんだろうな。。。

    近所にあったら、自分も通いたくなるお店。

    第一話 真夏の焼きそば
    第二話 禁断のチーズ和え
    第三話 初めてのハラール
    第四話 過ぎし日のカブラ蒸し
    第五話 気の強い小鍋立て

  • 「食堂のおばちゃん」シリーズ、第5弾。
    派手な事件が起きるわけではないが、大切なこと、目を向けてみませんか、ということがさりげない日常の出来事の中で描かれている、5つの染みるお話。
    お料理で感じる季節感が、日本の美味しさは湯気の中にある、と感じさせる。
    前作では、自分たちの高齢化によって、はじめ食堂の将来に不安を抱く、一子と二三が描かれていた。
    アルバイトの万里も、もうすっかり、はじめ食堂の料理人だ。
    彼の将来も気になる。
    どういう答えを出すのか。

    第一話 真夏の焼きそば
    厳しい暑さの8月。
    万里の提案で、ワンコイン(500円)のランチを始める。
    とある事件の犯人と刑事(?)のオチが、なんともお洒落に感じる。
    ロンドンの下町みたい。

    第二話 禁断のチーズ和え
    九月。
    新しく入ってくる食材と、古くからある食材。
    万里はそれらをうまくマリアージュさせて、新しいメニューを作る。
    年配の常連さんも、意外な組み合わせに美味しさを発見して驚く。
    常連の料理研究家・菊川瑠美が何だか沈んでいる。
    高級店のオーナーシェフと、料理研究家の立ち位置の違いとは?

    第三話 初めてのハラール
    10月。
    外国人観光客が激増中の日本。
    はじめ食堂にも、外国のお客様が見える。
    世界には様々な習慣や宗教があり、食べ物にも制限がある。
    相手の文化を尊重することが友好の第一歩であり、不可欠。
    観光大国ならば、真剣に考えなくてはならないことだ。

    第四話 過ぎし日のカブラ蒸し
    晩秋のある日訪れた、制服の美少女。
    オードリー・ヘップバーンに似ている彼女に、一子は何か思いだしたようだ。
    懐かしく切ないセピア。

    第五話 気の強い小鍋立て
    冬は鍋。
    池波正太郎がエッセイに書いている、一人用の鍋を始める。
    万里は、西日暮里の生地屋の娘と偶然知り合う。
    “万里くんは甘い”
    まだ二十歳の彼女の人生設計と決意に圧倒され、ともすれば焦点が揺れがちな己の将来を、あらためて見定めようとする。

  • やっぱり一子と孝蔵の時代の話はいいなぁ。
    2巻を読み返したくなりました。もう手元にないから、買い直そうかな。
    なんで現代の話の方が色あせて感じてしまうんだろう。

  • ワンコインとテイクアウトに挑戦するはじめ食堂
    焼きそばの人気にビックリするおばちゃん達。真夏の焼きそば。
    売れっ子のハードボイルド作家が常連さんに。禁断のチーズ和え。
    ふらりとやってきたアフリカ系フランス男子2人。ハラール希望な2人に大奮闘。初めてのハラール。
    突然やってきた美少女女子高生。過ぎし日のカブラ蒸し。
    調理師免許を!と言われて、戸惑う万里くんの行き先は。気の強い小鍋立て。

    ふらりと現れるお客さんにいつもの常連さん。
    少しづつ変化していく日常と、挑戦しづつけるはじめ食堂。
    生姜とニンニクのきいたハンバーグ。だし梅冷しゃぶ素麺。すだちおろし蕎麦。カレー豆腐。モヤシと挽肉の巾着。ほうれん草と豚バラの日本酒鍋。
    チキショウー!クイテー!

  • 食堂のおばちゃん第5段。
    第3段から続いて、バイトで入った万里くんの成長と活躍が際立つ。
    継承が徐々に入ってきたというか、
    もうおばちゃんが主人公じゃない感じかなあ…。
    食堂を舞台に展開される様々な人間模様。
    読書より、オーディオブックでサラッと聞くのに適した内容だと思います。

  • 5だねぇ〜あー5かい。サイン会からだから、感慨深くて、急いで慌てて読む事がないって事、料理もちゃんとレシピの細かい説明を手を抜かず出来てるし、これで自分で作れるから助かる。康介さんのお酒の即答は山口恵以子さんの生き写しか、しかも適正。真夏の焼きそばが推理小説ぽくて面白いし、佃島の景色をもっともっと出して欲しい。新浦安の順天堂が出てきて、お母さんの病院だっていうのと自分も住んでいて、懐かしい思い出したんだよ、歩いて新浦安駅までね、2人にはちょうどいい距離だから、今後また出て来るね

  • 進化する はじめ食堂!(^o^)定番メニューも良いけれど、新しいアイデアを取り入れてどんどん美味しそうなメニューが!!(*゚∀゚*)チームはじめ食堂、最強!?(^^;)前巻は時間がなくて(図書館本だから期限が…)巻末レシピをメモ出来なかったから、今回はレシピをメモしてから読みはじめたよ((φ( ̄ー ̄ )

  • どの話も良かった。
    毎回ほっこり読ませてくれる。
    ほんとに近所にこんな食堂あったらなぁ。

  • シリーズ第5段

  • 万里はワンコインの料理やティクアウトメニューなど新しいアイデアではじめ食堂に貢献。一子と二三は万里に調理師免許の取得を勧めるが、自分の中でどう生きていくか模索する万里は踏ん切りがつかない複雑な気持ちがわかる。30年逃亡していたビル爆破犯人が来店。緊張のほどが伝わってドキッとした。料理研究家と一流シェフ、目指すものと土俵が違うのでこのシェフの誹謗に許容できない。サンマの漁獲量減少は嘆かわしい。今年の秋は如何ほどか?ゲイ三人衆など常連さんで賑わうはじめ食堂、ますます行ってみたくなる。

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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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