この嘘がばれないうちに

著者 :
  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763136077

作品紹介・あらすじ

愛する人を想う気持ちが生み出した、不器用でやさしい4つの「嘘」。「過去にいられるのは、コーヒーが冷めるまでの間だけ」不思議な喫茶店フニクリフニクラにやってきた、4人の男たち。どうしても過去に戻りたい彼らの口には出せない本当の願いとは…?

感想・レビュー・書評

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  • コーヒーが冷める前にの続編。有村架純の映画にも一部ありか

  • ファンタジー的な話だけど、大切な人には気持ちを伝えておくことが大事としみじみ思った。最後の老刑事の話が良かった。

  • 一作目は問答無用で感動したけど、
    今回続編の二作目を読んでみて感じたのは、
    説明や人物に対する表現がくどい…
    物語を正確に伝えるためには必要なことだと分かっていても、
    一冊四話編成で毎回同じような説明を長々とされるのはちょっとモヤモヤ…
    私が醍醐味をわかってないだけなのかな…
    だけどやっぱりウルウルしながら読み終えました
    数ちゃんに春が来てくれて良かった

  • 大好きなシリーズ2作目。
    全話涙が止まらない。
    たくさんの人生、後悔、あたたかさ、生き方が染みる。

    「親友」二十二年前に亡くなった親友に会いに行く男の話
    「親子」母親の葬儀に出られなかった息子の話
    「恋人」結婚できなかった恋人に会いに行く男の話
    「夫婦」妻にプレゼントを渡せなかった老刑事の話

  • 「コーヒーが冷めないうちに」続編
    過去に戻ることで当事者が救われる切ないストーリー4話。第1話の「親友」が特に好き。時田数と白いワンピースの女の関係なども見どころ。後悔しない生き方は難しいけれど、時々立ち止まることがあっても前を向いていきたいと思えた。

  • コーヒーが冷めないうちにの続編。
    相関図はあるものの、コーヒーが冷めないうちにを読んでから読んだ方がわかりやすいかも!!!
    今回も4編の温かいお話があり、読んだあとはすごくグッとくる。
    この本を読んでいると、人の人生ってどこでどうなるか分からないものだなぁと思い知らされたり、後悔して未来を生きるよりも、過去でできることはしっかりやっておきたいなぁと思ったり。。。

    とりあえず、日頃から親や、旦那に感謝の気持ちを伝えられるようにしようと思った!!!

    あ!あと、追記です。
    第三話恋人の作中から抜き出し。
    私も母が亡くなり人生のどん底に陥った時に、妊娠が判明。すごく嬉しくて暗かった私を明るくさせてくれた。
    けれど、すぐに流産。
    私の元から去る命が2度も続けて起こり、悔しくて悲しい思いをするなら妊娠しなければよかったと後悔したけど、
    倉田の『その子はね、七十日という命を使って、麻美ちゃんを幸せにしようと思ったんだよ』という、言葉に涙した。
    私のもとにやってきた子もたったの44日だけしか、いれなかったけど、その間、私自身はすごく幸せだった!
    ネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに捉えることの大切さを学ぶことが出来た!!!

  • 白いワンピースの女の謎が解けて第一幕は降りた感じ。ミキちゃんと数さんの対象的な感じが何故だか好きだ。田舎のご近所のような、距離感も面白い。

  • 2018.11.14

    それなりに面白くはあるんだけど、そこまでじゃないかなぁって。
    個人的にしっくりこない点がいくつかあって、
    過去に戻っても現実を変えることができないのならパラレルワールドが存在するわけで、過去に戻るあるいは未来へ行くことによって自分が何かしらの情報を得てそれを活かせれば良いけど、そうじゃなければ辿り着いた世界では伝えたいことや渡したいものを伝えられて渡すことができたとしても他の世界では相手は何も聞いてないし何も渡されてなくて何も変わってないんだからただの自己満足じゃんって思ってしまった。
    あと、最後の終わらせ方が無理矢理すぎてまとめようとしてる感がすごくて、なんかな、全部明かしちゃってもったいないな。もっと想像に任せれば良かったのに。

    まだコーヒーが冷めないうちにの方が泣けたし面白かったかも...。

  • コーヒーが冷めないうちにの続編
    前作から7年経って、謎が少し解けたり、深まったり…
    特に第一話と第三話が心に染みた。

  •  死んでしまった誰かにもう一度だけ会えるとしたら。わずかな時間に、何を話して何を伝えたいと思うだろう。そんなことを考えさせられる一冊でした。

     時間を移動できる不思議な喫茶店が舞台の前作『コーヒーが冷めないうちに』の続編です。舞台は変わらず、時間を飛び越える際のルールも同じ。前作同様、喫茶店に訪れる人のストーリーに喫茶店で働く人の人物関係や過去が少しずつ編み込まれて、話が進んでいきます。
     今回の4つの短編は、どれも誰かの『死』に接するものでした。
     大切な人の死を思う時。
     大切な人を残して自分が死んでしまうことを悟った時。
     もし『あの日』に戻ることができたなら、何をどう言えばいいのか。
     4編とも、心に迫るものがありました。

     大切な誰かが死んでしまって、そのことによって自分は幸せになってはいけない、そんな資格はないと思ってしまうことは、その大切な誰かを不幸にすること。そんな風に考えたことは、今までありませんでした。
     その人の死を無駄にしないためにも、なんて物語の中のきれいごとだと思っていました。
     けれど、そうではないのかもしれないと今は思います。
     その人の生に、死に、意味を見つけられるのは生きている自分なのだと思ったら、前を向いて歩いていくしかない、と。
     作中で、流産をしてしまったことで罪悪感に苦しんでいた女性にかけていた言葉を、私も胸に刻みたいと思います。

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著者プロフィール

大阪府茨木市出身。1971年生まれ。小説家・脚本家・演出家。舞台『コーヒーが冷めないうちに』第10回杉並演劇祭大賞受賞。同作小説は、本屋大賞2017にノミネートされ、2018年に映画化。川口プロヂュース代表として、舞台、YouTubeで活躍中。47都道府県で舞台『コーヒーが冷めないうちに』を上演するのが目下の夢。趣味は筋トレ、サウナ、シーシャ。モットーは「自分らしく生きる」。

「2023年 『やさしさを忘れぬうちに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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