永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04)

著者 :
  • 太田出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778313593

作品紹介・あらすじ

「永続敗戦」それは戦後日本のレジームの核心的本質であり、「敗戦の否認」を意味する。国内およびアジアに対しては敗北を否認することによって「神州不滅」の神話を維持しながら、自らを容認し支えてくれる米国に対しては盲従を続ける。敗戦を否認するがゆえに敗北が際限なく続く-それが「永続敗戦」という概念の指し示す構造である。今日、この構造は明らかな破綻に瀕している。1945年以来、われわれはずっと「敗戦」状態にある。「侮辱のなかに生きる」ことを拒絶せよ。

感想・レビュー・書評

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  • 永続敗戦とは敗戦の否認を意味するものだという。敗戦を否認するがゆえに敗北が果てしなく続くのだと…
    そのような国家のあり方が、原発事故対策やコロナ対策を見誤った理由だろう。我々はいつまでも騙され続けるわけにはいかない。

  • 責任を取ることから逃げる自称先進国は、反省ではなく復興という名の利権優先政策に没頭していく。保守を掲げても保身でしか思考しない為政者は、共産主義を目の敵にしてリベラルを侮蔑する。分断することにご執心な国粋主義はいよいよ防衛力強化へと邁進して、戦争へと向かうのか。先の戦争における加害国としての責任から被害者面して逃げる姿勢は諸外国から嘲笑の的である。いいかげん責任を取ったらどうか、"責任を痛感する" なんてナンセンスにも程がある。

  • 続く「敗戦」原発敗戦 コロナ敗戦
    無責任体制の蔓延
    戦後、国の防衛を意識せずに来たことの集大成
    自己責任の否認、目先の経済利益第1

  • 「敗戦の否認」によって、日本が「永続敗戦」状態にあり、アメリカとの関係や領土問題の他、様々な捻れを生じさせていることを指摘した本。

  •  時々聞いている茂木健一郎さんがホスト役のポッドキャストの番組に著者の白井さんが出演されていて、その論旨がちょっと気になったので手に取ってみた本です。
     「敗戦を否認するがゆえに敗北が無期限に続く」という状況を、著者は「永続敗戦」と名付け、その不自然な姿の存続要因を多面的な切り口から解説しています。
     理解が追い付かないところもありましたが、なかなか興味深い論考でした。

  • 「戦後」の終わり
    永続敗戦
    領土問題の本質
    戦後の「国体」としての永続敗戦

    永続敗戦のレジームは続いている
    われわれはどのようにこれを打破するのか

  • 原発事故と日米安保条約

  • 14.1.3 毎日新聞 広告

  • 2014年134冊目。満足度★★★★★

  • 歴史

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著者プロフィール

1977年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程単位修得退学。博士(社会学)。思想史家、政治学者、京都精華大学教員。著書に『永続敗戦論─戦後日本の核心』(太田出版/講談社+α文庫)、『武器としての「資本論」』(東洋経済新報社)など。

「2022年 『撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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