- Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781614427
感想・レビュー・書評
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珍しく、というか本当何年ぶりかの漫画。
SNSで一時期話題になってたから読んでみた。
面白いと言っていいのかわかんないけど、精神的に病んだ状態で思いついたレズ風俗はぶっ飛びすぎって思ってたけど納得した、という意味で面白かった。 -
一読したきり家に眠ったままになってたので、断捨離も兼ねてもう一度読んで捨てるか決めることにした。作者の体験談とか感想が漫画形式だから読みやすく、理解しやすかった。所々、刺さる部分があって、似たような経験をしてる人の話を聞けて励まされた。私は人の生き方とか考え方とか知りたいと思うタイプなので、読みものとして面白かった。あと落ち込んだ時に読むと元気になれると思った。最後に、本は手放すことにする。読んで、元気を貰えたのでよしとして、読みたくなったらまた購入する。
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心理学を勉強している私には興味深い内容だった。
若干タイトル詐欺に近いので、あらすじを読んでから読んだ方が良い。
反面教師にして生きていこうと思った。
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印象に残った言葉がいくつかある。
「油断するとすぐ「親のごきげんとりたい私」が権力を取り戻しそうになる(中略)私が私の為に考え行動できるようになるという事は自分の行動を決める権利を勝ち取り続けるという事なのか」
「男×女や女×女じゃなくて完全に他人事である男×男だけが性的な事を考えてはいけないと思っていた私が唯一考えても良かったエロだったのじゃないかと思う」
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過去の自分が悪化した状態を見ているようだった……
著者はノンケのようだが、自己肯定感の低さから対人恐怖症であることが伺える。
威圧的で無関心な父、過干渉な母親という図式が見える…
どうしてお母さんは成人した女性(娘)のおしりのできものが治ったかを確認するのだろう……?
カビさんが嫌悪しないのも不思議だが、何となく子供の頃に貰えなかったものに執着しているためではないだろうか?
親子関係の問題を自覚しているが、親にその修正を求めても得られない…そんな状態で異性は恐怖でしかない。
人恋しさを同性に求めるのも、同性という自分を投影しやすい対象、あるいは“母親”の代りなのだろうか……
カビさんは他人との身体の触れ合いが高度なコミュニケーションであることを、初体験後に悟る。
結果、見えてきたのは、カビさんが“子供のまま”成長を留めてしまっていること。性への拒否感があったことを自覚する。
自覚…この本はカビさんの半生であり、内省の本だった。劣等コンプレックスが何なのかを紐解き、「自分が無い」ことに至る。
田房永子『キレる私をやめたい』( https://booklog.jp/item/1/4801907652 )に通じる、自己の定義を他人の尺度に委ねてしまったことに起る弊害だった。
別件で「性知識の乏しさ」を言及している。
それは風俗のお姉さんから「処女膜がない」指摘されたことも理由だが、それがヴァージンを証明するものでもないし、初体験で出血するわけでもない。
そうした知識を、一般知識として持っていないことを問題視していた。それは同感。-
ノンケからレズになるひとの特徴に
母親との関係が上手く行ってないってのがあるらしいです。
なんかで見たのを思い出したのでコメントさせてもらい...ノンケからレズになるひとの特徴に
母親との関係が上手く行ってないってのがあるらしいです。
なんかで見たのを思い出したのでコメントさせてもらいました。
この本読んでないのですが、
あなたのコメントは的確なような気がします。2020/08/22 -
moemiさま
コメントありがとうございます。
なるほど、親子関係がうまくいかない形の一つとして、そうした指摘があるのですね。
>母親...moemiさま
コメントありがとうございます。
なるほど、親子関係がうまくいかない形の一つとして、そうした指摘があるのですね。
>母親との関係
私も同性愛になる人の傾向として、両親との関係がうまくいっていなかった、という指摘を本で読んがことがあります。
ギー・コルノー『愛することに「臆病な人」の教科書』( https://booklog.jp/item/1/4062641038 )でしたか…
信憑性が不明なのですが、親子関係がうまくいかない弊害が、ここ最近、日本でも指摘されるようになったのは事実ですね。2020/08/23
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全くエロい話ではない、というかむしろ人間の闇と向き合う話。一気に読めて入り込めるし、何度も泣きそうになった。
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何やら扇情的なタイトルですけど、大事なのは「さびしすぎて」の方。
自分について、自分と他(親ふくむ)との関わりについて、
神経質になってしまう人の心理が赤裸々に語られていきます。
僕自身はそこまで追い詰められことはないけれど、
そのつらさ苦しさはいかばかりかと、考え込んでしまいました。
どうか、永田さんに心の平安と充実が訪れますように(´・ω・`)。 -
タイトルがなかなか衝撃的なので、表紙を晒しながら人前で読むのは少し躊躇われる。
しかし、内容は「レズ風俗行った!女の子エロ可愛かった!!」というような単純なルポルタージュではない。世の中で何かと生き難い思いをしている筆者が如何に自己と向き合い、レズ風俗へ行く決断を下したのか。実際にレズ風俗を利用した際の感想と、後日譚を明け透けに描いたエッセイ漫画である。
全然恥ずかしいことなんてなかった。寧ろタイトルからエロを期待した自分が恥ずかしい。
筆者は摂食障害など色々な(こういう言い方はしたくないが)問題を抱えていて、序盤はその辺りのことを語っている。自分は摂食障害などになったことがないので「へえ、そういうことしちゃうんだ、大変やなあ」程度の感想しか出てこなかった。共感出来るような出来ないような中途半端な感覚で、物語にも余り身が入らなかった。
けれど、筆者が『親の期待に応えようと頑張る自分』と「抱き締められたい」欲求に気付いた時。共感が爆発した。本やネット記事を読みながら「わかる〜!!」と叫ぶ作中の筆者に対し、「わかる〜〜〜!!めっちゃわかりみが深い〜〜〜〜!!!!」と叫んでいた。心の中で。2秒だけで良いから抱き締めて欲しい。分かる。
でも、そこから「そうだ、レズ風俗に行こう」となるのは分からん。思考回路が凄すぎた。きっと自分は、その着地点には辿り着けない。
一応ラストは綺麗に切りよく幕を下ろしているが、おまけ漫画を読む限り、成長の道のりはまだまだ長く厳しいものなのだろう。筆者の「甘い蜜」が増えて、少しでも生きやすい人生を送って欲しい。
そして生き難いと感じている全ての人に、本書を手に取って欲しいなと思う。いや、生き難くなくて順風満帆な人にも勧めたい。タイトルはアレだけど、品のない風俗ルポ漫画だと思わず読んで欲しい。 -
次作品の「一人交換日記」と比較すると、こちらはさわやかで、希望に満ちた読後感。
大学中退後、鬱になり、家族=親に対して良い子供であろうとする強制観念から、身動きできなかった筆者。
漫画を書くことが、はっきりとやりたい事としてあったのが救い。そしてプロとしてデビューできたこと。
いわゆる異性に興味がない人や、性的な欲求がない人も世の中にはたくさんいるはずで、その人たちにとって世間での「常識」は、重荷でしかない。
人と触れあうということ、安心感。
を得るために女性用の風俗に行くという考え方が新鮮だった。
体験における筆者の感想は、風俗体験においても高度なコミュニケーションが必要だった。というもので。
まさにそうだと思う。
筆者は自分を批評的に見る視点があり、だからこそ体験レポートのようなものを、面白く、きちんとツボを押さえてかけるのであろう。
もっとわがままに、自己をすごく肯定して、突き進む方が、本人の人生は生きやすい。
でも、そんな人はこの漫画を描けない。筆者の内省的な外の目を気にする性格だからこそこの漫画は面白い。
ただ、次作を見る限り、筆者の生きづらさは、続いていく。表現者はある意味このような傾向があると思う。
生きづらさがなければ、そんなに表現しなくても良くなってしまうのではないか。
筆者の生きづらさの軽減には、
自分がどういう性格か、強みを見極めて、自ら信じることが大事だと思った。
自分がどのような性格か、良いところと悪いところは表裏一体のはず。自己肯定感が高い人は良い面ばかりを見て、自己肯定感が低い人は悪い面ばかりを見る。
自分の良いところをしっかり自分に意識させる。「自分の味方は自分である」という状況をつくれるようになるといいなと思った。
簡単なことではないけれど。