- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794210067
感想・レビュー・書評
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人類の文明的な進歩は、栽培・飼育可能動植物の有無、大陸の形状、気候などといった環境の違いによって差が生まれた。
単純なことだけど、考古学、言語学といった見地から情報が整理されていて、やや繰り返しが多いものの、そのせいか理解が深まって満足した。
文字を始めとして優れた発明が生まれるのも環境、人口、受け入れる文化の違いなどによる。
選ばれた民族・生まれながらにして優秀な民族はいないということ。
オーストロネシア人の広がり方など想像するだけで楽しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
上巻の方が面白い
あまり新しい情報がなくて、同じことが何度も繰り返し書かれている -
同じ内容の繰り返しが多い上に、展開が急で強引という感じがして、学術的な文章とは思えなくなりました。上巻は良かっただけにとても残念です。
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なぜ,ヨーロッパ人はアメリカを,アフリカを,オーストラリアを征服できたのだろうか?
逆に,なぜインディアンは,バントゥー族は,アボリジニはヨーロッパを征服できなかったのだろうか?
ジャレド・ダイヤモンドはこの疑問に次のように答えている
直接的な要因としてはヨーロッパ人が製鉄技術を持ち,銃を使用し,病気への免疫を持っていたからだ,と
では,なぜヨーロッパ人は鉄・銃・免疫を持つことができたのだろうか?
ヨーロッパ人がバントゥー族やアボリジニなどと比べて人種的に優れていたから,なのだろうか?
この疑問については,著者はヨーロッパ人が他の大陸に比べて横長なユーラシア大陸にたまたま住んでいたからだ,と結論付けている
具体例をあげながら丁寧に論が展開されており,たいへん興味深く読むことができました
ヨーロッパと中国との比較が少し論拠が弱く感じられるものの,全体を通して概ね納得のいく内容でした
おもしろかったです -
栽培・牧畜の発達により人口の稠密が起こりそれに付随して技術・政治制度も発達する。その発達の鍵となる栽培・牧畜だが、気候が似通ってる東西には伝播しやすく北南には伝わりにくい。結果として東西に長いユーラシア大陸と、北南に長いアメリカ大陸などにおいて技術の差が生まれる事になった。
また家畜と人口の稠密により新しい病気が生まれ、その病気に対する抵抗力の有無で歴史が変わってくる点も大変興味深かった。 -
かなーり長いことかかって読了。
変奏曲の様な繰り返し多いが理解深めるための必要な反復か? -
下巻です。
上巻では文明の成り立ちと衝突の根本的な要因に関して紐解きまして、下巻ではまず文字の成り立ちから始まります。次に発明に必要な土台に関して、社会の成り立ち、と言う話題が続きます。
そして最後に世界各地に関するポイントポイントの議題、オーストラリアとニューギニアの関係性、中国の成り立ち、太平洋文明、旧世界、アフリカはどうして黒人の世界なのか…なのかと言う議題で終わります。
多少というか割と、上巻を読んでいれば冗長と言う文章が結構増え始め、少し読むのが億劫になってしまう下巻でした、otimizedしてくれれば☆5でも良かったのかなぁと思います。 -
企画コーナー「私の本棚―健康栄養学部1年Kさんの場合」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。
展示期間中の貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2012/9/20-11/10】
湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1395276 -
1998年ピュリッツァー賞 文化人類学 征服する者とされる者の違いはどこで生まれたか 新技術の伝播は農耕のそれと同様に広がってゆき、技術はそれを土台にした更なる技術の可能性を持っている 技術を取り入れ損なった地域と技術を継承(文字の発明)していった地域との格差は時代を追うごとに大きくなる 文字の発明/発明した地域/アイデアを取り入れた地域/存在しなかった地域 発明が必要を生む?/発明を取り入れる社会と拒絶する社会 人口拡大/社会の複雑化/大規模農業=互いに関係し合う(原因結果の関係ではない) オーストラリアとニューギニア 古代中国の持つ圧倒的な影響力/その原動力は? アフリカが黒人の国となった原因/なぜアフリカ大陸が世界の覇権を獲れなかったのか 同じユーラシア大陸の中国がヨーロッパに遅れをとったのは何故か/中国の統一とヨーロッパの不統一
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病原菌が新世界に与えた影響の甚大さ。文字の伝播。オーストラリア、アフリカの自然環境と文明の発生。なぜ、鄭和の大航海までは明らかにヨーロッパをリードしていた中国は十六世紀以降、失速したのか。統一されていた中国と、されなかったヨーロッパを比較する。大学の必読書にして欲しい。