銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794210067

感想・レビュー・書評

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  • 「銃・病原菌・鉄」
    スペインによるインカ帝国征服の際に
    その要因となったマテリアル。
    持てるものと持たざるもの、その謎を
    1万3,000年の人類史から詳しく、詳しく解説。

    前知識や専門知識なく読み進めることはできるが
    読み終えるまでに相当の時間は必要。
    まるまる1年かかかりました。
    おそらく自分でつけたマーカー部分を
    広い読むだけでも1ヵ月はかかりそう。
    ただ、脳細胞の筋トレになることは
    間違いありません。

  • 多くの文化圏の歴史やら地理的な事柄やらを複合的に分析して、過去の人類の歴史を解き明かそうとする姿勢は素晴らしい。馴染みのない土地の話も沢山出てきたが、楽しく読めた。

  • 同じ人類なのに、地域により富、技術の差がどうして生まれたのか。不均衡を人類史学の観点から考察している。

  • 2000年刊行。◆文字・技術等の文化面、国家形成に関する所見の後、具体例(豪州・ニューギニア、ポリネシア、中国、新大陸、アフリカ)について検討する。◆本書の叙述には、時空を越えて世界を横断していく趣きがあり、著者の博覧強記にも眩暈するほど読み応えは十分。「発明は必要の母」とする点も首肯(一見無意味と思える基礎研究も大切ですよね)。◆ただ①実証的にみて国家形成がすべからく戦争ないし脅威をもとになされた点、②欧州と中国との異同の点は??。特に後者。確かに地理的特性から統一国家を中国が形成し易いのはそのとおり。
    しかし、専制君主の一声で全て決めるというのは著者らしからぬ安易な説明。むしろ、中国が対外進出しなかったのは必要がなかったから、あるいは得にならなかったからと考えられるのではないか。米と麦の人口扶養力は明らかに違い、米が有利。15世紀当時、環境の冷涼化が進行しつつあった時期に、米などにより中国の方が生産力が大であった。他方、支えきれない欧州では、大航海が可能な技術革新にも支えられ、各地に進出していった。その方が莫大な利益があったからに他ならない。
    つまり、東アジア以上の富が欧州にはなく、中国側は費用をかけ、また危険を冒して欧州に出る必然性はなかったのではないか。たとえ技術的に航海しうる能力を中国側が備えていたとしても。ところで、翻訳版では割愛されていたが、参考文献の質・量には驚かされる。当然ともいえるが、やはり驚異的であることは間違いない。
    ちなみに、石炭生産力も東アジアの方が上。木炭を利用していた西洋は森林伐採が進展し、森林資源の不足を来たしていた時期にも相当していたらしい。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:204||D||下
    資料ID:50002048

    分子生物学から言語学に至るまでの最新の知見を編み上げて人類史の壮大な謎に挑む、ピューリツァー賞受賞作です。識者が選ぶ朝日新聞“ゼロ年代の50冊”(2000年から2009年の10年間に出版された本)堂々の第1位に選ばれた名著中の名著です。
    (生化学研究室 大塚正人先生推薦)

  • 文字の種類とか、作った人。その伝播とか。
    受け入れられた技術と受け入れられなかった技術。
    社会生活を営む大きさの分類と小規模血縁、部族社会、首長社会、国家。
    それによる宗教など。
    人口に関する話とか。

  • 一例だが、インカ帝国をスペイン人がなぜ征服できたのか?スペイン人が持ってきた「銃・病原菌・鉄」が要因であったのだが、持つ者と持たらず者になったのはなぜ?という疑問を考察した内容。人類誕生から文明発祥を経て現代までの歴史を考察していて下巻では文字発明の話が面白かった。

  • 必要は発明の母ではなく、発明は必要の母p52

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著者プロフィール

1937年生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校。専門は進化生物学、生理学、生物地理学。1961年にケンブリッジ大学でPh.D.取得。著書に『銃・病原菌・鉄:一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎』でピュリッツァー賞。『文明崩壊:滅亡と存続の命運をわけるもの』(以上、草思社)など著書多数。

「2018年 『歴史は実験できるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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