しろうさぎとりんごの木

著者 :
  • 文渓堂
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感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799900130

感想・レビュー・書評

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  • 心がなごんみ、気持が良くなる絵本です。

    しろうさぎとりんごの木
    2013.10発行。字の大きさは…中。
    文/石井睦美
    絵/酒井駒子

    森の小さな家で生まれた白うさぎの微笑ましい出来事を書いた絵本です。
    読み終って、お母さんうさぎと、この春生まれた白うさぎを見ていると、心がなごみ、気持ちがほんわかしてきます。

    【物語】
    白うさぎが生まれた森の小さな家の前には、林檎の木が植えられていて毎年秋になると実がなります。その林檎の実で作ったジャムとコンポートを食べた白うさぎは、あまりの美味しさに、作り方をお母さんうさぎに聞きます。

    それが家の前の林檎の木から出来ることを知った白うさぎは、明日の朝に食べに行こうと早く寝るのですが。あの美味しいジャムを思い興奮してなかなか寝ることが出来ません。

    翌日の食後に、白うさぎは、丈夫な歯で林檎の木をかじると、あまりの硬さに泣き出します。ビックリしたお母さんうさぎが家から駆け付けると、白うさぎは、ジャムを食べたくて林檎の木をかじったことを話します。
    お母さんうさぎが、笑いながらジャムは、りんごの木の実から出来ることを話します。

    【読後】
    心がなごみ、ほがらかになります。子供のうさぎの気持が手に取るように分かる描写に感心致します。そして、遠足に行った時の前日の寝付けなかったことなどを思い出します。
    石井睦美さんの本を読むのは初めてです。
    酒井駒子さんの描いた絵本を見るのは「きつねのかみさま」について2冊目です。
    2021.04.20読了

    ※酒井駒子さんが描いた絵本です。
    きつねのかみさま 2021.03.27読了
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4591079538#

  • 私がこれまで見た、酒井駒子さんのうさぎの絵は、「ぼく おかあさんのこと…」、「ゆきがやんだら」と、いずれも男の子でしたが、今度のしろうさぎは女の子で、これまたとても可愛いらしい絵ばかり。

    初めてジャムつきのパンを食べたときの、おかあさんを見つめるしろうさぎ。

    くろうさぎに話しかける、ベッドの中のしろうさぎ(隣のページのラフな単色画も可愛い)。

    泣いた真相を打ち明けた後に、ほっとしたような表情のしろうさぎ。

    等々、一見、絵にぼやけたような感じを出しながらも、その時その時の、目に表情が表れる感じといいましょうか、しろうさぎの無邪気でまっすぐな心情が分かるようで、微笑ましい気分にさせられます。

    また、微笑ましいといえば、石井睦美さんの物語もそうで、幼いしろうさぎが、りんごという、ひとつの命の存在を知っていく過程を、子供特有の意外性のある、読めない行動の面白さも絡ませて、とても瑞々しく描かれており、また、その雰囲気を作り出しているのは、しろうさぎに必要なものを、全て揃えてくれている、両親の温かい愛情であることを実感させられ、子供を育てる為の環境作りの大切さを思い知りました。

    それにしても、りんごのあかちゃんって、こんな形なのですね・・恥ずかしながら、この絵本で初めて知りました(酒井さんの絵がまた素晴らしい)。

  • これは可愛い!とにかくめっちゃ可愛い!
    その上幸せなお話なんである。
    これまで読んだ中でも、とりわけ幸せなお話の部類に入るのは間違いない。
    石井睦美さんと酒井駒子さんの黄金コンビによる一冊。
    おふたりのファンの方、ぜひともおすすめ。

    ひらがなで書いてあり、たまに登場する漢字には振り仮名がついている。
    なので小学生でも読めるが、これはやはり大人向け。
    子どもの幸せは、まずは大人が幸せに生きることだもの。
    これを読んでにっこり微笑むお母さんは、子どもの目で観てもきっと素敵なことだろう。

    お母さんの作ってくれたりんごのジャムの美味しさにびっくりする子ウサギさん。
    表のりんごの木がこんなに美味しくなると聞いて、明日は早起きしてかじってみようと思う。
    それでいつもより早く寝ようとすると「いいこねぇ」と褒められる。
    【「えらい?」と、しろうさぎはききました】
    ね~!皆さんも覚えがあるでしょう?こういうの。
    ひとつ褒められると、もっともっと褒められたくなる。
    そして、お母さんうさぎの笑顔がとてもいいのだ!

    願わくばすべての子がこうだといいけれど。

    眠る場面では、両方のお手手を伸ばしてうつ伏せになっている。 
    その子ウサギさんの姿を観て思わず「あ~!!うちの〇〇ちゃん(にゃんこの名前・笑)とおんなじ寝方だ!」と大喜びしてしまった。

  • おはなしの中の子うさぎと、酒井さんの描く子うさぎの雰囲気が凄くあっていて可愛いに可愛いが重なってもー総じて可愛い…可愛かった。。


    まだ知らない世界いっぱいの子うさぎは、知りたいこといっぱいでうずうず!

    お母さんのもとから、ほんの少し離れて踏み出そうとする子うさぎの様子とそれをやさしく見守るお母さんうさぎが温かく描かれた物語り。


    ぎゅーしたくなるほどの愛おしさが詰まった一冊でした。

    • nejidonさん
      胡桃さん!
      ああ、とても嬉しい(^^♪私も大好きなお話です。
      可愛くてかわいくてかわいいですよね・(笑)
      もうね、顔がふにゃふにゃにな...
      胡桃さん!
      ああ、とても嬉しい(^^♪私も大好きなお話です。
      可愛くてかわいくてかわいいですよね・(笑)
      もうね、顔がふにゃふにゃになりそうです。
      もう一冊買って、そちらは姪にプレゼントしました。
      こちらで思い出してまた顔がふにゃふにゃになってます(*´▽`*)
      2020/11/29
    • 胡桃さん
      nejidonさん、こちらも最高でした…
      可愛い、かっかわいい、、かわいいい〜が止まらなくて可愛い以外に続く言葉をなかなか綴れませんでした(...
      nejidonさん、こちらも最高でした…
      可愛い、かっかわいい、、かわいいい〜が止まらなくて可愛い以外に続く言葉をなかなか綴れませんでした(;▽;)

      顔がふにゃふにゃです、原型をとどめないほどに。笑 
      姪御さんへプレゼントされたのですね~!素敵すぎるプレゼントチョイス>_<
      きっと、お家での絵本タイムが癒しに溢れた時間になりますね♪

      私もプレゼント候補に追加です^^♡
      2020/11/29
  • かわいらしい!! その一言に尽きる!TVなどで赤ちゃんの可愛らしい映像にキュンとなる方にはお勧めの絵本です。
    うまれたばかりのしろうさぎですが、小さいなりに色々なことを考えながら大きくなっていくんだなあ、とホッコリします。子供はこんな風に優しい愛情で包まれていてほしいという願いを私はこの絵本に感じました。

  • 「しろうさぎにひつようなものはなんでもそろっていました。」満たされることを知ることの幸せ。しろうさぎの受け応えが少し賢すぎやしないか?と思いましたが、おませちゃんで可愛かったです。駒子さんの絵は久し振りでしたが、相変わらず愛しきものとそれを愛するものを描くのが本当にお上手。いわさきちひろさんの絵のイメージが白ならば、駒子さんは黒。でも幼きものを慈しむ描き方はどちらにも共通しているなぁと感じます。

  • なつのあとにあきがくる、
    眠ると朝がくる、

    大人が当たり前に使う言葉って
    子どもにとっては
    ?と勘違いでいっぱい!
    と気づかされる絵本。

    自分が子どもの頃も、
    真剣にやったことが大人に笑われるって
    何度も経験したっけ。

    こどもの気持ちに戻ったり、
    こどもの気持ちをわかるために、
    たまに読み返したい一冊。

  • リンゴジャムが美味しくって、リンゴの木の幹をかじってみようとする子うさぎ。可愛らしいなぁ♪

  • ◆つい先日、ストーリーテリングの勉強会で〈ひとり親家庭の子どもの前で語ってはならないおはなしはあるか〉という話題が出たばかりだったので…。読むタイミングがちょっと悪かったです。
    ◆冒頭の「ちいさないえでしたけれど、しろうさぎにとってひつようなものは、なんでもそろっていました」…それは、お父さんとお母さんと、お父さんが作ってくれたベッドにお母さんが作ってくれたぬいぐるみ。その「ひつようなもの」という言葉の強さに絶句しました。そしてラストも。「このいえには、しろうさぎにひつようなものはぜんぶそろっているからです。だいすきなおかあさんもおとうさんも、あかいクレヨンも」…。またしても「ひつよう」の念押し…。傷つく子どもがいるような気がして、この絵本を無条件に愛することができませんでした。「ひつよう」という強い言葉がなかったら、スルーできたかもしれません。ここに描かれた幸せは、平凡というよりも完璧で眩しすぎました。
    ◆そんなネガティブな気持ちを引きずっての読書でしたが、見開きに大きく描かれたりんごの実の赤ちゃんを見つける場面には心を洗われる思いがしました。しろうさぎの子の目になってその景色に出会ったように思いました(いつもわたしは、人間社会の小さな事情なんて消し飛ばしてしまう力が自然にあるのを感じています)。
    ◆残念ながらバイアスのかかった読書になってしまいました。そんな事情を推し量らない子どものうちに読んでみたかったです。

    ※ちなみに、そのストーリーテリングの勉強会では、おかあさん・おとうさん大好き、が主題のお話について、聞き手に親を失ったばかりの子(園児~小2)がいる場合には避けた方がよいだろう、中学年以上の年齢の子どもはお話として受け止められるのではないか…というところに落ち着きました。

  • しろうさぎがなんてかわいいんでしょ。すてきなうさぎの親子にほっこりします。酒井駒子さんの描く、林檎の小さい実がリアルで、うれしくなった。

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著者プロフィール

作家、翻訳家。子どものための読み物に「すみれちゃん」シリーズ(偕成社)、創作絵本に『100年たったら』(アリス館)、翻訳絵本に『せかいでさいしょに ズボンをはいた 女の子』『おばけのキルト』(小社)など。

「2022年 『色とりどりの ぼくの つめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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