どこかでベートーヴェン (『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800255679

感想・レビュー・書評

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  • 音楽とミステリーの融合が、すごく良かった。棚橋先生の語りもまた、心に響いた。

  • 岬先生が、音楽の神様からの罰を”試練”とみなし、乗り越えていく切ない話なのに、鷹村の芸術の神様への嫉妬と恨み節、そして棚橋先生の独演会のようです。きっと、棚橋先生の演説にみんな持っていかれてしまった。殺人事件も、ミステリも。

    「足掻いて足掻いて、正しい血と汗を流す戦場を探す。自分の闘える戦場、学生時代はその戦場を探す時間だ」棚橋先生の言葉が鋭い。高校生に通じたかどうかはわからないけど、仰る通りだと、今ならわかる。

    音楽の神様だけでなく、芸術の神様だけでなく、神さまは星の数ほどいる。きっと、人間の数より多いかもしれない。けれども、あなたの神さま、私の神さまに出逢えた人は、幸運だと、倖せだと感じる。一人の神さまを誰かと奪い合ったり、他人の神さまを横恋慕したり、なかなか、マッチングは思い通りにはいかないものです。

    岬先生の音楽の神さまは、とてつもなく、意地悪です。でも、優しいのかもしれません。試練を乗り越えた先の青空。そんな風景を期待させてくれます。ノクターンのように。

  • やっぱこれ好き!読みやすい
    びっくり展開こそあまりないものの読みやすさで一気読了!

  • 努力をし続けることができるのは天才もしくは才能なのか、とよく考えるけど、考え自体がどこか残酷な気がする
    (今回の話と直接は関係しないけど)同じゴールに辿り着く人でも、そのゴールに辿り着くための行動だけし続けた人と、ある程度の割り切りを持った上で他のことにもチャレンジしながらゴールする人がいるわけで……同じゴールを達成できたとしても、それぞれいろんな感情を抱いてしまったりする

    岬父についてもう少し知りたい

  • 岬洋介の高校時代。このシリーズ久しぶりに読んだけど、面白かった。
    いつも演奏の描写がすごいなーと思ってたけど、Wikipedia見たら、作者に音楽の経験はないらしく、驚いた。

  • 面白かった。
    ただ、ピアノやクラシックの事は全然分からないので難しいけど

  • このシリーズを追いかけてかなりの歳月が流れているけれど、時を経て読んでもあっという間に物語の世界観にひきこまれるのは毎回感動する。今回は岬くんの高校時代。青春の群像劇かと思いきや嫉妬が渦巻くドロドロの心模様をいやというほど目の当たりにする。難聴がこの時に発症していたとは。後半は謎解きよりも、やりきれない思いでいっぱいになった。

  • 高校生の岬くん(^^)
    プロローグで鷹村くんが、岬洋介の最初の事件。というが、父恭平の章の最後の1行で、あら鷹村君、残念!ってなんかとても微笑ましい。
    素晴らしい楽器と音楽室と、友達、近しき人の死、容疑者、そして突発性難聴。事件解決への考察。たった半年間にものすごい経験をつんだ岬君。彼のことをちょっとだけ、分かってきた感じ。。。!?
    一度はピアニストをあきらめることになった岬洋介。もっともっと、彼のことを知りたいぞ!
    本編はちょっとした青春小説。そして父の章で本格的なミステリー。なんかすごい得した気分♪

  • 映画のせいか?清塚さんの面影が濃くて困ります。
    川?河川? 多摩川や神田川や荒川は、真っ直ぐな川なので曲がった川の想像が大変でした。


  • 中山七里著『どこかでベートーヴェン』#読了
    岬洋介シリーズ4
    高2の洋介は、新設高校音楽科に転入。同校は山中の造成地に建設

    ある日、集中豪雨で裏山が崩れ、橋が流され学校は孤立。洋介が川に横たわる電信柱を渡り救援を求め、全員無事救出

    ところが、洋介は同級生殺害の容疑者とされてしまった

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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