キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~ (バンブーエッセイセレクション)

著者 :
  • 竹書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (131ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801907652

感想・レビュー・書評

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  • 『感想』
    〇その時の感情でキレてしまうことがあり、それは決してその場だけの理由ではないのだが、それが後で冷静になった時に恥ずかしい。人に対してキレるということはその人のことを信頼している(もしくはどうでもいい)ことの裏返しだと思う。大事な人に対してはその気持ちを含めて後からでも謝ることが良い関係を続けるコツ。ただ大事な関係ほど、素直に謝るのが難しいんだよな。

  • いつも読んでいるブログでおススメされていたので読んでみた。

    著者のキレ方は過激すぎるが、自分が子供にキレてしまうのも同じようなパターンなのかな、という気がした。後半部分を読み、自分のこれまでを振り返ることもできた。

  • この訳のわからない「キレる」を変えたいと思って、いろいろ試して、分析しながら落ち着かせていく過程はすごい。こういうことを描くのってすごく勇気がいることだとも思うし。絵が少し苦手…

  • キレてしまう理由はそれぞれですが
    火山の噴火のような 怒りの爆発には
    より大きな怒りが眠っているんですね
    自分で辛いな と思っている行動
    自分だけじゃなった と思えるだけで
    随分安らぎをもてると思うんです
    同じ悩みがあるなら読むと楽になれます

  • 喜怒哀楽は当然の感覚。だが怒りだけはどう受け入れるか、向き合うかの示唆が少ない。怒りは抑えるべき、或いは、良い人は怒らないという不文律に苦しんできた。数秒抑え込めばピークを越えるからなどという某学会のハウツーも実は怪しいのに流布している。怒りは生命の危機、或いは我慢蓄積の限界点を知らせるアラームとのこと。怒りは恥ずべきもの、自分だけが怒りの衝動を持っているのではと怖かったが、読んで救われた。昔から自分の感覚と感情を無意識に抑え込む癖が沁み込み過ぎ、それが怒りへ繋がることが分かった。心にピントを合わせよう。

  • 痛いほど共感できて、読んでいて辛かった。

    今、社会で増えている子供の虐待や
    介護での虐待って、原因はこの作者さんと同じく、
    子供の頃に親や周囲の大人に傷つけられてきたことが
    多いからなんじゃないだろうか?

    そういう意味で、キレる側の視点に立って
    描いたことは、大きな意義があると思う。

    これ、もう社会問題だよね?

    自分もヤバイ!と思って
    手に取った人も多かったと推測する。

    私自身もそうで、
    早速ゲシュタルト療法を
    受けに行ってしまったほど。

    聞けば、やはりこの本に影響されて
    受けに来る人が多いそうだ。

    でも、この作者のように劇的な効果もなく、
    その後も変わりはない。

    たまたま、この作者には相性の良い
    療法だったのだろう。良い療法に出会い、
    良い旦那がそばに居て、神対応の警官がいたから
    子供の虐待や暴力に至らなかった
    幸運な例だと思う。

    自分自身と向き合い、本として
    さらけ出したのは高く評価したい。
    本としては意義はあったが、
    残念ながら、絵はひどい。

    内容一本勝ちと言ったところか。

    一度読めば、それでいいかと思う。

  • 心にピントを合わせる。そのためには
    「休む」
    「今ここにいる」
    「自分を褒める」

    ゲシュタルトの祈り
    私は私のことをする
    あなたはあなたのことをする
    私はあなたの期待に沿うためにこの世にいるのではない
    あなたは私の期待に沿うためにこの世にいるのではない
    あなたはあなた、私は私
    それでもしお互いが出会うなら、すばらしい
    もし出会えないなら、しかたない

  • 田房さんの荒れ狂うエネルギーと、それをコントロールしようとする理性の葛藤が圧巻です。自分と夫にとって理想的な第三者をイメージして、それに近づけようとできるのが素晴らしい。

  • 去年の年末あたりから夫へのいらいらが募り、マインドフルの本を読んだりして、少しはましになったけれど
    キレる本当の原因について、最近「自分より下に観てる人間から何かを言われるとイラとする」ことに気づき
    その状態を気をつけるようにしていた。でも、この本で、その「めがね」をかけている自分はどこから来たのかな、
    何が自分をそうさせているのかなと考えるようになった。
    ゲシュタルト療法、一度うけてみたい。
    5/21/2018

  • 普段は穏やかな性格なのに、キレるとダンナさんに暴力までふるってしまうくらいキレまくる。
    そんな作者のキレている最中の話、そこから再生し、今はもうキレなくなるまでを描いたマンガ。

    絵は全くキレイではないですが、却ってその方が伝わってくるものがありました。
    人の感情を絵で表すのが上手だと思います。
    絵を見ただけで今この人、どんななんだか、作者から見た人物の存在の大きさや内面の嫌らしさとかが伝わってきます。

    作者が手がつけられないくらいにキレるようになった原因は主に母親。
    その事は別のマンガに描かれているようで、それも読んでみたいと思いました。

    作者がキレるのを何とかしたいと真剣に思ったのは子供ができたから。
    そこから自分が何故キレるのか、どうやったらキレなくなるのかを試行錯誤、色々な本を読んだり、カウンセリングに通ったりしています。
    そしてたどり着いたのがゲシュタルト療法。

    ここでは「いまここ」にいるという意識やキレる原因を作った頃の事を思いだし、体の感覚を再現、母親になりきったりしています。
    そして、35歳の現在はもうほとんどキレる事はなくなったのだとか。

    まだ若いうちに自分がこのままではいけないんだって気づいて自分を見つめ直し、色々してみた、35歳でキレなくなった、というのは本当に良かったと思います。
    作者はすごく勇気があるし、頭のいい人だな・・・と思いました。
    あとダンナさんがいたのも大きい。
    最も身近な人がちゃんとした人だというのが本当に大きいと思う。
    ダンナさんはなぜ作者がキレるのか分かってないけど、それでも一緒にいたいと思って、何とか理解しようと思ってるし、暴力もここまでならいいよ、と言ってくれている。
    そんな人が側にいるのといないのでは全く違うと思う。

    あと「キレる」という周囲に「自分は怒ってるんだ!」っていう表現ができるのはまだいいのかもしれない。
    私は怒りのスイッチが入っても抑え込むし、キレる時も暴力をふるったり奇声を上げるほどはできないから。
    せいぜい何時間も泣くか逃げる程度。
    だから今だに、色んな思いがたまっていく一方なのかな・・・と思う。

    ここで書かれているゲシュタルト療法ですが、私も何度か試みた事がありますが、その頃の事を思いだしてつらくてしんどい、で終わってしまい、効果はありませんでした。
    でも、ここに書いてある「いまここ」の意識、今目の前に何があるか、とか、自分の体に意識をもっていって今に意識を返すというのはやってみようと思いました。

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著者プロフィール

1978年東京都生まれ。漫画家、エッセイスト。武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業後、漫画家デビュー。2001年第3回アックス新人漫画賞佳作受賞。2012年、母との確執による葛藤を描いたコミックエッセイ『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)を刊行。そのほかの著書に『しんどい母から逃げる!!』(小学館)、『キレる私をやめたい』(竹書房)、『ママだって、人間』『お母さんみたいな母親にはなりたくないのに』(共に河出書房新社)、『大黒柱妻の日常』(MDNコーポレーション)などがある。

「2021年 『なぜ親はうるさいのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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