スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫

  • 三笠書房
3.85
  • (361)
  • (382)
  • (386)
  • (52)
  • (18)
本棚登録 : 4294
感想 : 381
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837972396

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ・いかにして待つかを知ること
    ・人生の9割は快活な精神と勤勉
    ・堅忍不抜(けんにんふばつ)の精神
    ・知識が多くなるほど人はうぬぼれの心が消えていく
    ・心に浮かんだ考えや見聞きした事実は必ず書き留めておく習慣をつける
    ・真に優れた人間は他人の評価に重きをおかない→自分の本分を誠心誠意果たして良心が満足すればよい
    ・できると考えさえすれば十中八九達成できる。
    ・正直は最良の策
    ・人生の最高の目的は人格を強く鍛え上げ心身の向上発展させていくこと。
    ・行動と言葉を一致させる
    ・そこには人がいた。僕が自分の目で見ていた。僕は自分が悪いことをするところを見たくない
    ・礼儀作法に金はかからない。しかも礼をつくすだけで何でも手に入る

  • 「アメとムチ」という言葉があるが、この本に書かれている内容は終始読む人に対するハードなムチしかないので、読んでいて少々疲れる。
    心が前向きになって、もうちょっと頑張ってみようかと思った時に、パラパラとページをめくり、目に留まった見出しのセクションを読むくらいがちょうど良いでしょうか。

  • 人生は、自分の手でしか開けない!
    「天は自ら助くる者を助く」
    国民一人ひとりの人格の向上こそが、社会の安全と国の進歩の確たる保証となる。
    人生の奥義の9割は、快活な精神と勤勉にある。
    勤勉の中に「ひらめき」あり。信念を持つ。

    最高の「教育」は、日々の生活と仕事の中にある。
    人は、正しい知識が多くなればなるほど自惚れの心が消えて行くもの。
    勝負のカギとなる「持続力」
    「考えてばかりいないで、実践してみる。ただし、忍耐強く正確にやってみること。」
    心に浮かんだ考えや見聞きした事実は、必ず書き留めておく習慣をつける。

    我々を助けるのは、偶然の力ではなく、確固とした目標に向かって粘り強く勤勉に歩んでいこうとする姿勢。
    「向上心に燃えた有能で勤勉な人間には、ここで行き止まりという柵は立てられない」
    どんな分野であれ、成功に必要なのは秀でた才能ではなく決意である。精一杯努力しようとする意志の力である。
    この意味で、活力とは人間の性格の中心をなす力であり、人間それ自身である。
    「世間」という学校に学ぶ。

    自らを方向づける「意志の力」
    意志のあるところ、道は開ける。
    まさしく、真理。心にしみる真実の言葉。
    熱意に包みこまれていく。

    いかなる職業でも、有能な人間になるには次の3つが欠かせない。天性と勉強、そして実践。

    ビジネスマンとしての6つの条件。
    注意力、勤勉、正確さ、手際の良さ、時間厳守、迅速さ。

    第一級では、鋭い直観力、断固たる意志、如才なさが不可欠。節約は心にゆとりを生み、それが気前の良さとなって現れる。自助の精神の最高の表現に他ならない。

    正直が最良の策であるように、寛容と気前の良さもまた人生を生きるための最良の策と言える。
    借金は、災厄である。身の破滅に繋がる。
    お金の力は、過大評価されている。世に役立つ偉大な業績の多くは、財政的には、恵まれない人間によって成し遂げられてきた。

    人生の最大の目的は、人格を強く鍛え上げ
    、可能な限り心身を発展向上させていくことである。
    人間としての義務を果たしていくことこそ、いちばん立派な生き方。

    最高の知的素養は1日の仕事から生まれる。
    「最良の教育とは人が自分自身に与える教育である」 ウォルター・スコット

    自己修養の重要性。
    学校教育は、真の教育のほんの手始めに過ぎず、精神を鍛え勉強の習慣をつけるという意味でのみ価値がある。

    教育には、基礎的な体力や健康づくりと同時に精神を使う習慣を養うことも欠かせない。
    知識の価値とは、どれだけ貯えたかではなく、正しい目的のためにどれだけ活用できるかにある。
    勤勉が習慣になっているか?一心不乱に勉強に取り組んでいるか?

    自己修養においては、決断と機敏さも欠かせない。
    真の謙虚さとは、自分の長所を正当に評価することであり、長所を全て否定することとは違う。
    勉強に耐えられないのは、現代人の心の病である。

    「学問に王道なし」
    学問にも何か安易な道があるに違いないと思いこんでいる。あまり、苦労しないですむような近道を考え出そうとする。結局、われわれは単なる楽しみを教育とはき違えて考えている。着実な努力を嫌う人間が増え、精神力の低下と衰弱が進んでいる。成果が現れるまで辛抱強く待つ必要がある。

    刹那的な知性と本物の知性。
    人間の美徳は、自分の力で精一杯努力して学んだ時に初めて目覚める。興味本位の勉強に浸っている限り、その美徳は永遠に眠り続ける。
    注意深くものごとを観察し、粘り強く努力していく以外に、知恵と理解力を獲得する道はない。

    単なる知識の所有は、知恵や理解力の体得とはまったくの別物である。読書は、耳学問の域を出ない。
    それに反して、現実生活から得た経験は、真の知恵となる。わずかな知恵でさえ、膨大な量の耳学問よりはるかに値打ちが高い。

    すぐれた書物は、確かに有益で学ぶべき点が多い。だが、それも精神を磨き上げる方法の一つに過ぎない。人格の形成には、むしろ実地に体験したり、素晴らしい手本に学んだりする方が効果が大きい。
    真の教育の目的とは、知力を高め、有意義な人生を送れるよう努めること。知識は、人生の高い目的をより有効に追求するための活力源でなければならない。

    実践的な知恵は、自己修養と克己心を通じてのみ得られる。両者の根底には、自尊心が横たわっている。希望も自尊心から生まれる。希望は、力の伴侶であり、成功の母である。

    フィクションにばかり感動していると、現実に対してしだいに無感覚になってしまう。
    我々は、成功ではなく失敗からむしろ多くのことを学ぶ。「何を行うべきか」に気づくのは、「何を行ってはいけないか」を悟るときである。過ちを犯さなければ、いつまでたってもそこに気づくことが出来ない。

    人生というのは、一歩踏み出すまで、自分に何ができるかは分からない。
    忍耐と努力という資質を磨き上げる。
     ー 忍耐と努力こそがすぐれた人格形成にいちばん大切な要素である。

    家庭は、社会の結晶であり、国民性の核を成している。
    「人格」は、一生通用する唯一の宝である。
    「行動でも思考でも反復こそが力である」
    良い習慣を培えば、人格も立派に磨き上げられる。
    人に対する思いやりは、万物に生気を与える日光のように無言の影響力をもっている。
    真の勇気とやさしさは、共に手を携えて進んでいく。勇敢な人間は、度量が広く寛大である。
    自己実現の方法は、勤勉、正直、感謝以外にない。

  • 勤勉・正直・感謝。これが訳者の行き着いた結論です。

    1.この本を一言で表すと?
    ・自己啓発の原典。すべては自分の意志による。すべては自分の責任。

    2.よかった点を3〜5つ
    ・実際の仕事を学びながら人間性を学び、克己心を養うことができれば人は正しい規律をみにつけ・・(p18)
    →人は仕事で磨かれる。行動、実体験が知識を上回る。

    ・意思のあるとこと道は開ける(p110)
    →できないことはないとまで言い切っているところがすごい。

    ・中身を完全にマスターするまでは、その本を読破したことと考えるな(p126)
    →多読すると、行動まで至らないことが多い。読書スタイルを考え直す必要あるかも。

    ・勤勉、倹約、節制、誠実(p170)
    →精神面、人間性を高めることからしか、成功はできない。

    ・節約とはつまるところ、家事万端を秩序正しく管理することである。(p173)
     →節約には精神面も非常に大事ということ。

    ・下ばかり見ていては、人は大志を抱けない(p215)
     →自分自身すぐに落ち込むことが多い。それでも上を見続ける精神力が必要。

    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・万巻の書物を読もうとも人格を高める役にもたたない(p212)
      →読み方次第で高められるのでは?この本自体の否定にもならないか?
    ・災害時には共助の精神も必要?

    3.実践してみようとおもうこと
    ・働いて、働いて、働く
    ・勉強、勉強、勉強
     →何を勉強するのか目標を定める

    4.聞いてみたいこと
    ・みなさんは何を勉強していますか
    ・人生の師、人生の友、人生の書にめぐりあっていますか

  • 昔から気になっていながら、読めていなかった古典。

    書いている根幹は極めてシンプル。
    冒頭の「天は自ら助くる者を助く」。
    これに集約されているように思う。

    様々な偉人を引き合いに出し、
    様々な角度からこの基本の重要性を再認識させられた。

    一回だけ読むと言うより、
    しっかり自らそのように生きていると言えるまでは、
    ことあるごとに読み返し振り返ろうと思う。

  • 若い頃に読んでいればよかった…
    いやいや、思い立ったが吉日◎
    大変勉強になります。

  • 1,工数が少なく済んだ事を指摘された場合
    ⇒10日で仕上げられるようになるまでには、20年間修行を積んできました。
    2,一度に一つの仕事しか出来ない人間のほうが、むしろ誰よりも多くの仕事をする。あれこれの分野に手を広げすぎると、集中力を欠き、進歩も遅れ、うだつのあがらない成績になる。ひとつの事柄をマスターしない内は、次へ進んではいけない。
    3,困難と闘いながら、人間は勇気を高め、才能を磨き上げていく。われわれの敵は、実は我々の見方なのだ。
    4,すぐれた業績を成し遂げるのは、雄弁家でもな高慢な思想家でもなく、むしろ行動によって人を説き伏せられる人間だ。
    5,本をいくら読んで貴重な経験を学んでも、耳学問の域は出ない。 現実生活から得た経験は、真の知恵となる。わずかな知恵でさえ、耳学問より値打ちが高い。
    6,人は若いうちに修練を積んで、正しい習慣をみっちり叩き込む必要がある。若いうちの習慣は、身に付きやすい。一度身に付いた習慣は終失われはしない。
    7,自己実現の為には
    ①勤勉 ②正直 ③感謝
    1858年に書かれた本だが、現実社会にも十分通用する内容。

  • ずっと前に買っておきながら、放置していた本をやっと読み終えた。
    スマイルズの有名な本だけど、これの原文が書かれたのは150年以上前。
    日本では「西国立志編」として訳され、明治期の若者に読まれていて、「天は自らを助くる者を助く」という有名な格言を説いたもの。
    努力、自尊心、克己心、誠実をひたすら説いたものであり、ある意味当たり前のことばかりだけど、150年前も今も、人間として在るべき姿は、それほど変わらないと思った。
    むしろ、様々な社会の行き詰まりを感じられるようになった、今だからこそ、改めて自らを省みて、在るべき生き方を模索しないといけないのかもね。
    そういう良い機会になったと思う。

  • 愚直なまで「勤勉」を説きます。怠けものには容赦がない!!耳が痛いし、ハッとさせられます。よりよい社会を目指すには、誰もが自助の精神を持つべきですが、それを支え促すソーシャル・キャピタル、セーフティーネットなどの共助の精神も醸成させるべきだと思います。

  • スマイルズの古典的な名著です。
    人間の「意志の力」について改めて思うことが多くあります。

    「古来、偉人と呼ばれる人間は、高貴な目標を追求しながらも、生計を得るための正直で有益な仕事を決して恥などとは考えてこなかった。」
    「いつも自分の不幸を嘆いている連中の多くは、自らの怠惰や不始末、無分別、そして努力不足のしっぺ返しを受けているにすぎない。」
    「ちょっとした行動の繰り返しによって人間の全人格は形成され、国家の性格も決定される」
    という言葉が心に残っています。

    本当に名言が多く見られるこの著書はある種必読というべきかもしれません。

全381件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1812年スコットランド生まれ。イギリスの著述家。代表作に『自助論』『人格論』『義務論』など多数。1904年没。

「2020年 『(新装版)自分を動かせ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

サミュエル・スマイルズの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
デイル ドーテン
ジェームス W....
ジェームズ アレ...
デールカーネギ...
J・モーティマー...
デールカーネギ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×