書店員の恋

著者 :
  • マガジンハウス
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感想 : 97
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838719204

感想・レビュー・書評

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  • 「お仕事ガール」の本が好きだ。それが、本に関わる話なら読まずにはいられない。この本は、さらりと読めておさまりがいいのだが、何かしら話がきれいにまとまりすぎている感じがする。主人公の翔子が意地で仕事の成功をもぎ取るというより、てのひらにたまたま幸運が落ちてきた印象。もっと、いろんな展開があって、仕事にも恋にも、あがいてもがいて、というのを期待しすぎてしまった。「書店員の恋」という題名なのだから仕事より恋重視でもよいのだろう。「誰かががんばっている本」を読みたい時に読むのにはちょうどいいと思う。

  • 図書館で借りた本。
    タイトル通りの本。主人公は書店員の翔子・26歳。
    同い年の彼氏(大輔)は、シェフになっていつか自分のお店を持つという夢を持ちながらも、ファミレスの厨房で働いていた。お互いに仕事が忙しく、なかなか会えない日が続く。
    そんなある日、仕事で知り合った歯科医でケータイ小説家の譲二が、翔子に玉の輿の夢を見させる。

  • ただ一つ言える事は、大人って大変...。

    本が好きで幅広いジャンルを読もうと決めていますが、その中に私はケータイ小説も無意識に含んでいました。自分が面白いと思えたらいいんじゃないかという単純な考えで。
    その時点で私も今時の世代に分類されるんでしょうね(笑)

    自分が社会人となった時、お金と愛のどっちを選ぶんだろう。そう思わずにはいられませんでした。
    でも本当に人が恋したとき、誰もが不器用になると読んでいて感じました。
    海外とか絡むとそりゃ悩んじゃいますよ!(笑)

    ただこれは10〜20代の方たちが読むべきだと思いました。

  • 一言で表すならチャラい少女マンガみたいだなと。ストーリーもイマサン繋がりが分からないし、作者が思い描く着地点へ登場人物を無理矢理はめ込んで強引に到達させてるようにしか感じない。登場人物は道具じゃ無いと思うんだけどね。

  • 大手書店チェーンに勤める今井翔子。
    入社六年目で文芸売り場のチーフを任されることに。
    三年付き合っている大輔は一流のシェフに
    なりたいという夢を持ちつつも
    ファミレスの厨房でアルバイトしている。
    そんな中で手掛けたフェアがきっかけで
    ケイタイ小説のベストセラー作家で歯科医師の
    青木譲二と知り合い心が揺れる…

    「書店員の」とはついてますが書店員じゃなくても
    良かったかな、という感じ。
    確かに書店員オススメのPOPから火がついて
    ものすごく本が売れる事に怖さを感じるというのは
    わかる所もあるけれど、どちらかというと
    「恋」に重きを置いた感じ。
    書店ものより恋愛小説を読みたい人にはオススメ。

    ケイタイ小説に対しての考え方、姿勢は
    見習いたいものですね…どうしても読む気に
    なれない…女性向け自己啓発書について
    結構辛口で書いてあったのに、この話自体が
    「やっぱり愛だよね」みたいな感じだったので
    経歴を見たら作者さん自身がそういった本を
    書いていて「ほぉ~」と思いました。

  • 翔子が譲二に惹かれた理由がイマイチよくわからなかった。譲二が歯科医を続けながら小説家を目指す…というのならわかるのだが、歯科医を辞めてしまったのなら金があるってだけで彼氏とたいして変わらないのではないのか??金に目のくらむ女性ならわかるが、翔子の好みの男性像ってお金を持っている男性ではないよね??
    あと各キャラクターに愛読書があるのはわかるけど、大輔にはいらないだろう…と思ってしまった。
    ケータイ小説は読んだことがないので、これを機に一度読んでみようと思う。

  • 少女漫画みたい
    気負わず楽しく本を読みたい時で丁度良かった
    ちょっとケータイ小説家が
    かっこいいことばかり言ってて
    うさんくさかったかな(笑)

  • 碧野圭さんの「書店ガール」大崎梢さんの「成風堂書店事件メモ」シリーズとまた違った、書店員・アルバイト・出版営業社員・作家などがが主人公、脇役となる書店が舞台の中心となる恋愛小説。大手書店チェーンに勤める26歳の書店員翔子、書店が出会いの場となり付き合いだしたファミレスの厨房で働く同じ年の大輔という恋人、それを取り巻く親友、同僚の人物描写ががリアルに描かれ、お互いの仕事の都合ですれ違う心の隙間に、入り込んできたケイタイ小説のベストセラー作家で歯科医師の青木の求愛。驚く展開では無いが良い読み心地。

  • +++
    どんな本も、その一冊を必要とする人がいる。誰にでも、その人を必要とする人がいる。主人公は、大手書店チェーンに勤める今井翔子(26)。入社6年目にして文芸コーナーを任せられた、書店員の仕事が大好きな女性。ファミレスの厨房で働く同い年の水田大輔という恋人がいる。彼は翔子のことを真剣に考えているが、今は、心の余裕もお金も将来の展望もない。そこに現れるのが、ケイタイ小説のベストセラー作家で歯科医師の青木譲二(35)。サイン会の打ち上げをきっかけに、翔子に好意を抱きはじめる。セレブの譲二か、先が見えない大輔か……揺れ動く翔子。そうした翔子の恋と仕事の悩みを中心に、短大時代からの親友や同僚がおりなす人間模様。
    そして、最後に翔子が選んだ愛とは? お金がなくては生きていけない? でも、お金では幸せになれない? 女性の生き方、本当の愛について問う話題作。思わず涙が溢れてきます。
    +++

    翔子の心の動きが伝わってくるような物語である。本書の主人公は、(たまたま)書店員の翔子であるが、書店員でなくてもすべての人に思い当たる心情だと思う。譲二さんもいい人なところが悩みどころだなぁ、とつい思ってしまう。悪い人が出てこないのも好感が持てる。大輔と翔子には、いつまでもお互いを大切にしてもらいたいものだと思う一冊である。

  • 女の幸せとは何か。
    人生とは金なのか愛なのか。
    登場人物の声はどれもリアルだ。

    夢を追う男と、携帯小説で一躍当てた男。
    その狭間で主人公は揺れるわけなのだが、
    実はどっちでもいいと思ってそう。

    幸せの形はなかなか一筋縄では見えない。

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著者プロフィール

梅田みか(うめだみか)
作家・脚本家。東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。小説、エッセイのほか、人気テレビドラマの脚本を多く手掛けている。幼少期より橘バレヱ学校にてクラシックバレエを習う。小説『海と真珠』(ハルキ文庫)はその経験が生かされた本格的バレエ小説。バレエのほか、フィギュアスケートにも造詣が深い。

「2023年 『エトワール!(12) 恋するシルフィード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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