眩談 (幽BOOKS)

著者 :
  • メディアファクトリー
3.24
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本棚登録 : 433
感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840148917

感想・レビュー・書評

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  • 茫洋とした人間の記憶、その曖昧さから生まれ落ちた怪異を取り上げた短編集。
    この中だと「歪み観音」が一番怖かった。
    映像化したら一番インパクトがありそうだ。

  • 8話からなる短編集。

    「もくちゃん」が好み。
    友人の亀山を見ると「もくちゃぁぁん」と鳴いて寄ってくる、亀山の隣人。
    亀山は彼に記憶を流し込まれたことがあり、それは殺人の記憶だった。

    「シリミズさん」はちょっと笑えた。どうなってんだ。

  • 著者も言語も違うのに、立て続けに似たような本を読んでいるなぁ。これも短編集。この人の本を読むと、翻訳家の柳瀬さんを思い出す。フォントの「と」の字が読みにくすぎる。誰がタイポグラフィやったんだろうって見たけれど載って無い。京極氏が自ら作ったのかな。DTPまでやる人だからな。装丁も(背表紙じゃなくって中身)ちょっとびっくりした造りだったよ。

  • 少しのほつれから、自分自身があやふやになっていくのって怖い。

  • 久しぶりの京極さん。

    じっとりと気味の悪い感じがたまりません。湿度の高い、夏の夕方に、家の中にひとりぼっちの状態で読みました。

    全体的に後味が悪い中、「むかし塚」はなんだかファンタジーなふわっとした感じで終わったので、よかったです。

  • この「 」談シリーズは何とも言えない酩酊感があります。読んでいる内に何か居た堪れなくなるような感じがして、その原因が何かよくわからなくて、わからないから落ち着かなくて…
    また本のデザインも、表紙のマーブル模様や話ごとに変わる余白、薄っすらとシミのような縞のある本文用紙と、手に取るだけで落ち着かない厭な気持ちにさせられます。これもまた本の持つ力なのでしょうが。
    「歪み観音」や「シリミズさん」のような変さを突き抜けたある種の潔さをもつ話も面白かったですし、「見世物姥」や「むかし塚」の妙なノスタルジィも面白かったです。

  • これにて今回の京極祭終了。
    談シリーズ第三弾。
    京極夏彦的「世にも奇妙な物語」。
    ストーリーよりも余白のアンバランス差が気になる作品でした(笑)
    電子書籍だとフォントや余白などは均一化されてしまうのだろうなあ。
    やっぱり長編が読みたいなあ。

  • 一言で言うなら気持ちのワルイ本。

    派手な怖さはない。気味の悪い出来事を淡々と語る語り口が、逆に気味が悪い。

    嫌だなぁ読みたくないなぁと思うのに、読むのを止められない本。

    なんだか装丁のデザインも、文字の色も嫌な感じ。キモチノワルイ「と」。

    まさに眩。

  • ”眩談”京極夏彦著 メディアファクトリー(2012/11発売)

    ・・・”幽談””冥談”に続く怪異譚、シリーズ第三弾。

    ・・・”便所の神様””歪み観音””見世物姥””もくちゃん”
    ”シリミズさん”””杜鵑乃湯””けしに坂””むかし塚”

    ・・・高港基資や中山昌亮がコミック化すると楽しいかも知れん(笑)

  • 京極夏彦の短編集。奥付を見るとデビューしてすでに20年。『姑獲鳥の夏』を読んだ頃の衝撃が懐かしい。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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