- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860112677
感想・レビュー・書評
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本を大量に所有しているため気になって読んでました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本で床が抜けるのかという心配から始まり、実際に床が抜けた人の話や、抜けかけた人への取材。それで終わるのかと思ったら、地震対策、本をたくさん持っていた方が亡くなった後の蔵書の話、自炊(電子化)の話など、部屋に本が大量にあることにまつわる話が取材ベースで展開される。取材ベースというところに引き込まれた。大学の時に大阪の千林商店街で薬屋の2階の床が抜けた話もしっかり書かれていた。
それにしても、この本を読むと自分の部屋の床も心配になってきて、傾いているような気がしてきた。 -
本がいっぱいあると、生活スペースが圧迫され、精神衛生上、よくない。
本を裁断したり、スキャンして電子化することを自炊という。これは著作権法的にグレーである。
一般的読者と本を書くために収集する人とでは、買い方や集め方や読み方が違う。楽しそうだから、流行っているから、というよりも必要だから読む。これは、学生時代のレポートを書くために読むのと、似てると感じた。 -
住宅関係者の方から、書籍の重量が家に負担を掛けるという指摘を頂いたので、気になって読んでみました。興味があった部分は以下。
・一般的な木造住宅の積載荷重は180キログラム/平米。
・木造住宅の場合は、幅80cm×奥行30cmとして、1段あたり10kgと仮定すると、本棚自体の重さを考えると、4段以上積んでいるとNG。
・部屋の真ん中か、壁際かによって、耐荷重が異なる。
・鉄筋コンクリートや鉄骨の家であれば強度は高い様子。
自宅の書籍の整理をせねば。
こちらの話、最後の予想外の展開に切ない気持ちになりました。。。 -
物を部屋に置きっぱなしにしていると、「床が抜けるよ!」とよく言われたが、実際に抜けるまでいったことはない。そもそも、抜けるなんてあり得るのか?と思っていたので、タイトルに惹かれて読み始めたのがきっかけ。
友人の建築家の観点から、一平米あたりの積載荷重は、木造住宅等一般住居の場合180キロ、オフィスなら300キロ、図書館は600キロ、と書いてあったり、本当に床が抜けた人に話を聞いたりと、気にはなっていたことに論理的に答えていく本になっている。
「自炊」についても、著者自身の本を自炊したり、自炊を依頼した業者に取材に行ったりと、詳しく書かれている。自炊は少なからず需要があって今後流行るだろうと思っていたので、震災などの経験から他者のためにと活動している業者でさえこんなにも不安定な状態にあるとは知らなかった。新しい業界だからこそ、出版業界と話し合って法整備を早く整え、正当な業者が報われるようになってほしいと思う。
自炊は屠殺に似ている、というのもかなりわかりやすいイメージで、なかなか自分で自炊に踏み切れないのがうまく言語化された感覚だった。
わざわざ本で買ったものを自炊する理由がよくわからなかったが、自分が買った本はやはりその時点で少し他とは異なってくる。長年使用して書き込みをしたりしたらなおさら、という気持ちもよく理解できたし、自分の読書スタイルは一読者で、貴重な資料などではないので、作家のように膨大な紙の資料を読む人の本の管理方法、という視点で読めた。
仕事上、どうしても電子書類などを読むことになりがちだが、紙にくらべて記憶に残りづらいと感じていた。それは自分が電子書籍に慣れないせいなのかと思っていたが、作家の中でもやはり可読性は紙のほうが、と考えている方も多くて少し安心した。紙を捲る感覚、無意識に感じる匂いなど、電子書籍がどれだけ普及しても紙はなくならないと思う。
遺体が見つからないほどの蔵書や、書庫を持つほどの蔵書ってどのくらいの量なんだろう、とも気になった。
妻子との別居となり、自分だけの部屋からの再出発を目指すという意外な結末だった。 -
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
タイトル通りの内容だが、実物本(電書が一般化してきた今となってはややこしい表現だが)を多数所持している人ならば、興味を惹かざるをえない一冊。
これを読んで「まだいける」と思うか「金持ちにならないと本持ちにすらなれないのか」と思うかは人それぞれ。