- Amazon.co.jp ・マンガ (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872578904
作品紹介・あらすじ
戦争が終わって、私たちの本当の闘いがはじまった…。没落貴族のかず子は、滅びるものなら華麗に滅びたいと、道ならぬ恋に溺れていく。最後の貴婦人である母と、麻薬に溺れ破滅していく弟・直治、無頼な生活を送る小説家・上原。戦後の動乱の中を生きる四人の、滅びの美しさを描く太宰治の代表作を漫画化。
感想・レビュー・書評
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難しい。多分本で読んだら挫折きそうなので、漫画でも読めて良かった。
貴族が貴族であるが故の悩みがあるというのは、今の時代でいうとお金持ちでもどこか幸せになれないといったところか?
いつの時代でも、道ならぬ恋というものは陥りやすいものなのかなと思ったり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「傑作を書きます。大傑作を書きます。日本の『桜の園』を書くつもりです。没落階級の悲劇です。もう題名は決めてある。『斜陽』。斜めの陽。『斜陽』です。どうです、いい題名でしょう。」
この言葉の通り、『斜陽』は大傑作となり「斜陽族」という流行語を生み、太宰治は一躍流行作家になりました。美しい滅亡に向けたかず子、お母さま、直治、上原二郎4人の力強くもはかない物語。気持ち悪いほど完成された作品のように思います。発表されて60年以上たった今でもまったく色褪せません。 -
人間は、恋と革命のために生まれてきたのだ。
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人間は、恋と革命のために生まれてきた。
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今で言えば少数左派な厨二に寄添う芸風と思えば良いかな
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社会の急激な変化に振り回される女性の葛藤劇。
セリフ回しがいちいち格好いいので太宰治がモテる理由が納得できた。 -
太宰の話は暗くてどうも好きになれない。
太平洋戦争終了後まもなくに書かれた本。没落していく華族を描く。主な登場人物は、母、姉かず子、弟直治、そして妻子持ちの作家上原。姉弟は、華族であることの呪縛から逃れようとする。直治は、華族であることから逃れられずに自殺する。かず子は、華族はこうあらねばならないという呪縛からの解放、道徳からの革命を誓う。上原との不倫の末、子を生み、上原はかず子から去っていき、かず子は子と二人で生きていく。
Wikipediaによると、アントン・チェーホフの『桜の園』がベースになっているとのこと。 -
2018/08読了
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「私は確信したい。人間は恋と革命のために生れて来たのだ。」
太宰治がどんな思いを込めたのか、というところまでは理解できていないまでも、フレーズとして、音の響きとして気にかかるものである。 -
まんがで読破を読破しようシリーズ。
太宰治はこれで2作品目。
戦後の家族の没落と葛藤。
出てくるテーマが、薬物、男女関係のもつれ、自殺と太宰本人をそのまま投影しているっていう印象。
原著を読もうっていう気にはなりませんでした。