Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか
- オライリージャパン (2013年7月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784873116303
感想・レビュー・書評
-
エンジニアにまつわるコミュニケーションの本。HRT=謙虚、尊敬、信頼。社内での処世術、対上司、対部下、対ユーザー、などなど。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宣伝文句にあるような「グーグルはこんな風にうまくやってます!」という本では決してありません。
本の中で繰り返し出てくるように、頭の良い人、技術力の高いエンジニアほど、チームで働く時に問題を引き起こす人が多い。言い換えれば、グーグルではそういった問題を起こすような天才も多数集まってきているのが事実。オープンソースコミュニティでの体験を元に、天才たちに「まぁ、落ち着け」と諭しているのがこの本。判っていても気づくと勘違いしてるのが人間なので、定期的に読んで自省するのが良いかと。自分は天才ではない、と思っている人も所属する集団によっては相対的にリーダー格になる事はかならず有りますので、そんな時に勘違いしないためにも読んでおくと良い本ではないでしょうか。
僕も以前とある職場では問題児だったようで。となりの統括部の人にすら「橋下議員みたいな人がきた」と噂された過去がありました。直接耳には入ってこなかったけど、僕のせいで会社行くのが嫌だって思うようになった人もいたのではないでしょうか。そういう時に限って成果自体は出るし、強い肯定派もつくので、何が問題なのかは一度外に出てみないとなかなか気づけ無いのが人間社会の難しいところだと実感しました。 -
一般的なIT企業に勤めるエンジニアなら、ほぼ誰もが感じたことのある憤りに対して、自己の内省からチームビルド、マーケティングまで文化作りのエッセンスが詰まっている。(この本の定義でいくと憤りを感じるのは優秀なエンジニア、という感じだが、現状に満足しないという感覚を正しく持っている人を指しているのだと思う)
人が働く理由は様々だけれど、自分の可能性を諦めてはいけない。今の不幸が当たり前だと諦めてはいけない。エンジニアとして良い物が作りたい、突き詰めれば誰だって、その想いが根底にあるのではないだろうか。同じ志を持つ人達が集まったチームができれば、どれ程素敵だろうと思う。チームのメンバー、そしてそれを取り囲む人、色々な人に読んで欲しい。 -
チームで上手く仕事していくためには謙虚、尊敬、信頼が大事だよねっていうお話で、エンジニアであれば身近に感じれるシチュエーション満載で楽しく読める。
と共に、チーム運営の悩みどころに共感できると思う。
ちょうど最近読んだ下記記事にも通ずるものがあった。
http://www.lifehacker.jp/2014/08/140801google.html -
HRTを意識してコミュニケーションをとることでチームとしてうまく回る。
-
4章と6章が良かった。
-
いわゆる技術書ではなく、自己啓発やビジネス本に近い。オライリーが出していることからコンピュータ系の棚においてあることが多いけど、帯に「ギークでなくても本書のアドバイスは読む価値がある」とあるので、もっと広い層に読んでほしいなと思う一冊。
本書が一貫して述べているのは、「ソフトウェア開発は一人でやるものではなく、チーム開発で行うもの」という指摘と「HRT」だ。「HRT」は、
Humility(謙虚)
Respect(尊敬)
Trust(信頼)
の頭文字を合わせたもの。いずれもチームで仕事を行うには欠かせないものだ。
本書が面白いのは第4章の「有害な人に対処する」で、他の本にありがちな「◯◯な方法をやれば、みんなハッピー」って話で終始しないことだ。
第4章に書かれていることは、意図的に、半ば無意識にでてくる「そのチームにとって有害な人」について対処方法を著者の実例とともに紹介している。これが非常に面白く、大変参考になった。 -
言われてみれば当たり前なことがGoogleっぽいノリで挿絵付きで書かれてるので楽しく読める。当たり前ではあるけれどそれを常に実践し続けられるかどうかで成否が分かれるので、本書はその手順書になり得る。おもしろかったので英語版も買ってみた。