- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883352203
作品紹介・あらすじ
「プレイフル」とは、物事に対してワクワクドキドキする心の状態のこと。教育工学の専門家である著者が、「働くこと」は「楽しい」という新しい価値観を提案します。
感想・レビュー・書評
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一般書に多くみられるような、いわゆる自己啓発本とは違います。
キャロル・ドゥエックの認知的動機づけ理論、
ピアジェの構成主義、
アン・ブラウンのメタ認知、
ドナルド・ショーンの省察的実践家論、
分散認知などの状況的学習論、
ヴィゴツキーのZPD論、
ジョン・デューイの教育思想(本書では言及してないが、間違いなく影響を受けている)
・・・etc
など、数多くの近年のトレンディーかつラディカルな教育学や認知科学、発達心理学の知見を著者の独自の視点でかなり噛み砕いて、職場の学びに適用しようと試みた本です。
これらの理論に共通しているのは、これまでの伝統的な理論や思想を問い直そうとしている点にあるのではないだろうか。
(例えば個体主義的な動機づけ論、行動主義的な学習観、従来の実践家像など)
著者も、これまでの仕事やそこに生起する大人の学びに対する見方をプレイフルという概念で問い直そうとしているのだと思う。
私は、モチベーションのような、一般的には個人のやる気の問題に還元されそうな個体主義的な発想ではなく、仕事や考え方の「意味づけ」の問題として捉えている点に共感を覚えました。
そして、個人的には、信念対立の問題をどう克服するか、その上で協働をどう実現するかといった話が抽象論ではなく具体ベースの事例で解説されていたのがとても面白かったです。
さらに、後半は著書の独創的な実践が紹介されているが、その新奇的かつラディカルな実践は、圧巻である。
ただし、硬直化・カプセル化した組織をプレイフルにするには、政策的・制度的条件もクリアしなければいけないという現実的な問題がこれからの課題であろう。(例えば官僚組織がそんなに簡単にプレイフルになれるだろうか笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あーー、この本に書いてること、めっちゃ大事。見に染みすぎて、半笑いで一気に読了。久しぶりの星5つ。ちゃんと実践しないと意味ないね。
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0 どんな本?
プレイフルと言う概念を用いて楽しみながら仕事
をしようと言う内容の本。コンセプトは幸せ。
1 何で読んだの?
(1) ネガティブな気持ちがある仕事を楽しくやりた
いから。
(2) 楽しくなる方法を知りたいから。
(3) 普段の仕事が楽しくなる状態
2 構 成
序章〜終章の8章構成180頁。3時間半で読破。
キャロルデゥエックとの出会いから始まり、自分
のプレイフルな場の著者の事業を紹介して終わる。
3 著者の問題提起
日本人は楽しむのに罪悪感を感じる傾向にある。
仕事は楽しんでやった方が幸せで成果も成長も上が
りやすい。
4 命題に至った理由
セサミストリート制作現場で生き生きと働いてい
るスタッフを見て著者が感銘を受けたから。
5 著者の解
プレイフルな思考をして楽しく幸せに働こう。
6 重要な語句・文
(1) プレイフル(物事に対してワクワクしている状
態)
(2) 学習目標・成績目標
(3) 固定思考・成長思考
(4) 全ては目標に至る途中の必要な要素
(5) 失敗など無い。
(6) 省察
(7) メタ認知
(8) 認知的ハイヒール
7 感 想
読んでいて長期目標を見直そうと思った。より具
体的な目標が欲しいと感じた。一番刺さったのは成
長思考。人に勧めるならプレイフルマインド。簡単な
漫画が挿絵であってホッコリする。深く知りたい事は
目標の作り方。タイトル通りの本だと思う。
8 todo
長期目標の見直し、修正
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内容としては、前半は「モノの見方を変える事」というよくある話でした。(上位視点、メタ、リフレーミングなど)
前半のプレイフルになる考え方を受けて、後半はその実践に対する作者の取り組みを具体的に紹介してくれていました。
内容的にはよくある話に対して「プレイフル」というキーワード付けをしたものですが、後半の実践編は具体的なので参考になるのではないでしょうか。 -
教育ではなく思考法の話。ちゃんと働いたことがないのでいまいちピンとこない部分もあったけど、もっぱら団体運営のことを考えながら読んだ。ところどころ参考にしたい部分があったのでメモ。プロジェクトを進める人間として大切な考え方であったり、代表としてメンバーを気遣うために参考にしたい考え方であったりと基本的におもしろかった。プレイフル・ラーニングも気が向いたら読みたい。
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図書館で借りて読んだけど、これは手元に置いておきたい本かもしれん。
プレイフルに振る舞うためのメタ認識のやり方、あるいは自己のあり方のヒントが沢山ありました。自分がこれまでもコトあるごとに言ってきた「誰と重要」「巻き込まれ力」なんてものと同じ話も沢山あって心強くも感じたり。
引用もたくさんしたよ。
http://inbook.jp/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0/ASIN=488335220X -
自己啓発
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この本は、かなり自分の中でヒットです。
仕事を楽しくする。
仕事を頼まれた時、
Can I do it? ではなく、How can I do it? と思えるように。
最高級の素材を取り寄せて作る高級レストランの料理ではなく、家の冷蔵庫の中の「ありもの」をうまく工夫してつくる家庭料理的な仕事のやり方 bricolage
メタの視点で、仕事に自分なりの意味づけを行うこと
仲間と対話をしながら「この仲間とやるとどんな面白くなるか」を考えること