美しいこと(下) (Holly NOVELS)

著者 :
  • スコラマガジン(蒼竜社)
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883863433

感想・レビュー・書評

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  • 秘密を告白してからの攻めの態度の変わりように傷つく受けが可哀想で泣いた。ひどいセックスにも泣いた。人間の汚いところが美化されずにそのまま描かれてるのでそのへんきついです。そしてノンケが同性に恋をするのはやっぱり簡単じゃないな、と思った(BLばかり読んでると忘れがちな事実) 話も心理描写も挿絵も(日高ショーコの挿絵は神)良かったけど、二人が幸せになってからの話をもっと読みたかったなぁ…と、そこが残念でした。

  • 寛末さんはどこまで優柔不断なんだ、とイライラしつつも、仕方のないことなんだよ、と自分に再び言い聞かせてました。
    木原さんの話では、最後ハッピーエンドなんだけど、本当に幸せになれたのか?って話が多いので、ハラハラしつつ下巻読みました。
    これはハッピーエンドだと言えますね!
    全サの愛することまで合わせて楽しんで欲しいです。

  • みんな寛末最低だというが、普通に戸惑うし、そういう態度をとってしまうのはしょうがないと思う。だって最初好きになったのが、女の江藤葉子だったわけだし、いきなり実は男でしたと告白されたら戸惑いますよ。とても寛末の感情や行動がリアルで読んでて違和感を感じなかった。取りあえず幸せになってください、幸せにしてあげてください。

  • 無神経って、地味に本気で苛々するんだなとつくづく実感した一冊でした。
    フィクションなので割合どんな極悪な人間でも受け入れられる人間なのですが、寛末お前は駄目だ。普通にいそうだから腹が立つ。
    そんな無神経な子を好きになっちゃった松岡はほんとにもう・・・・・・健気すぎてもうほんとまじ可愛い女の子と結婚して素敵な家庭を築けばいいのにね! BLなのにそんなことを考えちゃったよ。
    でも寛末がいいのか、業だな・・・・・・・。
    健気受けにここまで萌えたのは初めてでした。

  • 上巻レビューと同文。松岡の可哀相っぷりが異常。巧みな人間描写です。

  • 展開が遅くて、同じ場所を何度も回ってる。寛末の優柔不断さにとにかく苛々するのに、そこが逆にとても人間くさく、読むのが止まりませんでした。幸せになれて良かったです。

  • うーん。1冊でまとめて欲しかった。

  • 良かった!とても良かった!!深い所まで描かれていて、うまい。美味しい。他の人にも食べてもらいたい。かなり引きずって色々考えさせられましたww 大好きです。バカ寛末泣かせるマッタク!松岡が可愛く変身してしまって戻れません戻らなくていいですwww


    <ネタバレかも!要注意!しかもナゲーーごめん>
    松岡は寛末の時計を勝手に使い始めてしまった。女装の始まりと同じく、お気に入りのタオルを離せないような子供っぽさを感じる。そこが一途で良い所の裏返しかなww

    話をしたいこじつけに貰った手袋を返すという、どんだけ不器用なのバカ寛末!!まったくアドリブきかない男で、それをまた分かっているからこそ憎めないけれど、傷つく松岡。傷つきたくないから拒絶してしまう当たり前〜〜!!本当に寛末がバカでどうしようもないww

    この辺りもうまいなぁと思いました。まいる。

    寛末は、正直で優しいけど、裏を返せば無神経に人を傷つけても、気付く事が出来ない。こういう人いるなぁと思う。誰でもあるかもこういう一面。松岡にとっては辛いけど、そこを敢えて言う松岡が好きだっ!!
    最低な奴と思っても好きなことを否定出来ないリアル感。泣く泣く泣く!

    寛末に再就職先を紹介しようとした時は、いつもの松岡らしからぬ、気取らせない方法をとらなかったなぁと思った。もうそんな心の余裕はなかったのかもしれない(苦笑)

    酷い男、寛末のどこがいいのかって思う読者は多いと思うけど(苦笑)逆にそれは理解できる感じで、どうして寛末は幻の葉子を好きになったのか、ずっと気になって、男だから拒絶、という理由だけでは納得できなくて。

    それが、靴の脱げた松岡のシーンで分かったような気がした。

    男松岡に対して、仕事出来る嫉妬や羨望を感じ卑屈になってしまう寛末だけど、女葉子の時は、ただひたすら美しく話す事も出来ないのに明るくハッキリした態度をとる女性として映る。女であれば寛末にとってみればマイナスにはならない。

    寛末は、バカw なので、聡い松岡の行動が理解出来ない。読み取れない。けれど時々、松岡は考えのない寛末の前では無防備にされてしまう。葉子の時も、素の松岡の時も、気の抜けた一面を見せるギャップがあって、そこが愛おしいと感じていた事を、理屈ではなくて、バカなのでww 靴が脱げた所でその感覚を思い出したのではないかなぁ。

    急展開なようで、個人的にはそう捉えられたので、違和感を感じなかった。寛末視点で、ラブホ行ったら速攻押し倒したい気分だったwww

    エロ少ないんですがw行き違いが長かった分、見る見ないだけでエロい〜!いい意味で♪

    メロメロ寛末に振り回される可愛い松岡をもっと見たい所ですが…名作でした。ごちそうさま!!

  • 上巻も含めてこちらに。とにかく互いに翻弄されまくりの二人が切ない。寛末の煮えきらない態度や劣等感には焼きもきさせられましたが、その分ラストのカタルシスは大きく、読んでいる最中にほっとして思わず涙ぐんでしまいました。

  • ああもう寛末!
    お前松岡を幸せにしてやれ…!
    そんな下巻でした。「愛しいこと」でした。
    これから寛末は上京して仕事を探すのでしょうか。
    いらっとするくらい優しくてそのくせ傲慢でプライド高い寛末に、
    松岡はまた苦しむことになりそうなのですが。
    本人が幸せならいいんでしょうね…

    ただ、自身の劣等感をえぐっていく寛末の独白を読んで、
    なんだかとっても寛末を好きにはなりました。
    幸せになってほしいふたりです。
    先生のあとがきの「蜜月」を信じたいですね。


    「美しいこと」とはなんだったのでしょう。
    誰に対する、どの「こと」を指すのでしょう。
    読めば読むほど、いろいろな考え方があるなと思います。

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著者プロフィール

高知県生まれ。1995年「眠る兎」でデビュー。不器用でもどかしい恋愛感情を生々しくかつ鮮やかに描き、ボーイズラブ小説界で不動の人気を持つ。『箱の中』と続編『檻の外』は刊行時、「ダ・ヴィンチ」誌上にてボーイズラブ界の芥川賞作品と評され、話題となった。ほかの著書に『秘密』『さようなら、と君は手を振った』『月に笑う』『ラブセメタリー』『罪の名前』など多数。

「2022年 『コゴロシムラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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