イノセンス スタンダード版 [DVD]

監督 : 押井守 
出演 : 大塚明夫  田中敦子  山寺宏一  大木民夫  沖浦啓之  竹内敦志  士郎正宗 
  • ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
3.69
  • (262)
  • (264)
  • (495)
  • (34)
  • (9)
本棚登録 : 1743
感想 : 271
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4959241991027

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 教養を試されるかの様な、哲学的な台詞、会話。

    前作よりも、さらに中華圏的な風景。

    記憶がハッキングされ、擬似と現実が交錯しながら、
    物語は、電脳都市を舞台に紡がれる。

  • やっと観れました。高校生の頃から観たいって言ってたんだけどねー
    面白かった。これは何度も観たい。観たいけど、ちょっと重いよねー

    少佐がいないと出てくるのがみんなおっさんばっかりだし、タチコマがいないとかわいいロボットがぜんぜんいないし、最初の攻殻機動隊のマンガにあったようなコミカルさがなくてなー

    まぁでもほんと、映像もストーリーも、この時代白眉の作品であろうと思います。ひえ〜

  • AKIRAっぽくて面白そうだったから観た。
    でもちょっと難しかった。
    好きな人は好きだと思います。

  • レンタルにて視聴。
    続編だということを知らずに観ました。ストーリーは半分も理解できませんでしたが、映像と音楽が素晴らしかったです。
    ガブリエルがまた愛らしい。

  • 『われわれの神々もわれわれの希望も、もはやただ科学的なものでしかないとすれば、われわれの愛もまた科学的であっていけないいわれがありましょうか』-ヴィリエ・ド・リラダン「未来のイブ」 



    まずハンス・ベルメールへの最上のオマージュとも言えるオープニングクレジットの映像に心奪われる。 

    この人形のイメージはベルメールの球体関節人形からカニングハムのビョークのプロモーションフィルム、日本の茶運び人形まで古今東西のあらゆる文化から採られ圧倒的な映像美のなかで執拗なまでにくり返される。 



    「彼等はなぜ人の形、それも人体の理想型を模して造られねばならなかったのか?人間はなぜこうまでして自分の似姿を造ろうとするのかしらね。」 
登場人物の一人はそう問いかける。
    
前作でネットの海に消えた素子は「その義体も電脳に納められた機密も」すべて組織の所有物であり、彼女自身が持っていたのは「ゴースト」のみという存在だった、彼女は自己の存在についての煩悶から物理的な「身体」を捨て電脳の知性体「人形使い」と融合する事によって解放された、そしてパートナー「素子」を見失ったバトーは喪失感を抱えつつどこか異様で無国籍な未来都市の中を真実を追い求めつつ影のように彷徨い続けるのだ。 



    人形とは「人間の似姿」であると同時に身体と魂、実存する事の意味を問い脅かす「鏡」なのだろうか? 

作品中にはレイモン・ルーセル、リラダン、ミルトン、ダナ・ハラウェイ、様々なキーワードがちりばめられ、登場人物達は仏陀や孔子の言葉を借りて生と死について語り合う 

    この引用による対話や、あらゆる名前に意味のLINKが張られそれを踏むと別の物語に入り込んでしまいそうな感じは極めてインターネット的だと思う。 


    
途中バトーに仕掛けられるハッカーの罠は近未来版荘子の『胡蝶之夢』の様に「今私達が生きている現実は真実か?」という少々居心地の悪くなる命題を私達にも突き付けてくる。 

    バーチャルと現実、生身と義体すべての境界が曖昧になってしまった世界を表すように、登場人物達はどこか虚ろでリアルとの接点であるはずのトグサでさえも影が薄い。 


    登場人物達の虚ろさとは逆に無国籍で猥雑な未来都市は鳥肌が立つ程リアルでそのギャップが白昼夢のような感じを生み出していた。 

記号の渦と謎掛けに翻弄されて見失いそうになるけれど、この物語はバトーの古風な程純粋な恋愛ものとしても見る事ができそうだ。 


    前作よりさらに寡黙になり「生きた人形=サイボーグ」としての側面が強調されているバトーが、愛するもの達に示す何気ない思いやりの仕種から「不在の女」に対する思いの深さがとても切なく伝わってくる。 
この物語は「不在の女」=素子を探し求めるバトーの地獄篇でもあるのかも知れない。

    
それにしても監督が人形と対比させている、もう一つのキーワード『犬』に込めたものはなんだったのだろう?自分の存在への疑問など持たず、ただ純粋に生を生きるもの=動物=INNOCENCE???

    謎は多く物語は深く、結局キーワードを探しに何度でも見に行ってしまいそうな作品だ。 



    
作品の性格上少々理屈っぽい感想になってしまったけれど、ツボつかれまくりで見事にハマりました。未来都市や人形達の映像美に浸るもよし、作品中のキーワードを踏み捲って思索の森で迷子になるもよし、バトーの切ない想いに涙するもよしと人それぞれの見方ができる作品です。 
間違いなくジャパニメーションの最高峰、前作を観てから大画面で観るのがお薦めです。

  • 思い出の映画。
    今もまだ着メロはこれです・・・

  • なかなか難しくて理解できないところが多々
    すべてを高度化し、それを人間の体にも適応させ、どんどん生身の部分が無くなっていく
    どこまでが自分なのか  どこまでが造られた体なのか
    自分とは何なのか 存在意義を考えさせられる映画でした。

    サイボーグにも電子脳にもなっていない犬がなんだか印象的だった

  • トグサ人形はどんだけ歩くんだ(笑)

  • 押井守さんの映画は凡人にはなかなか理解しがたい所があるのだろうか。
    眠かったよー
    クオリティは高かったけど、スカイクロラはもういいやって思っちゃった。

  • 軸となるストーリーは単純なものだけど、それに肉付けされている圧倒的な情報量の台詞と映像。映像だけでも十分観る価値があるのでは。押井監督もあるインタビューで10年後でも鑑賞できる映画にしたかったと述べていたとおりの映像美です。

    イノセンスそれはいのち
    この映画で一番生命力に溢れているのはバトーの愛犬ガブ。サイボーグ化が当たり前となった世の中では人間はみな生命力を失っている。このサイボーグ人間は現代の我々を指しているのだろう。宮崎駿をはじめ生命力を若者に取り戻させようとする作品は多く見受けられが、この映画は生命力を失ってしまったままだっていいじゃないかと言っている。バトーは生命の代替装置として犬を飼っているのである。記憶も生命も自分の身体の外に預ける。身体すら人形という外部装置があるではないか。結局人間は自身以外のもので個を証明しているのだ。

全271件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

映画監督、作家。1951年、東京都大田区生まれ。
竜の子プロダクション、スタジオぴえろを経てフリーに。主な監督作品に『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(84)『天使のたまご』(85)『機動警察パトレイバー the Movie』(89)『機動警察パトレイバー2 the Movie』(93)『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(95)。『イノセンス』(04)がカンヌ国際映画祭、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(08)がヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品。実写映画も多数監督し、著書多数。2016年、ウィンザー・マッケイ賞を受賞。

「2024年 『鈴木敏夫×押井守 対談集 されどわれらが日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×