ニュー・シネマ・パラダイス SUPER HI-BIT EDITION [DVD]

監督 : ジュゼッペ・トルナトーレ 
出演 : フィリップ・ノワレ  サルヴァトーレ・カシオ  マリオ・レオナルディ  ジャック・ペラン  アニエーゼ・ナーノ  ブリジット・フォッセー 
  • アスミック・エース (2012年3月23日発売)
4.34
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988126206970

感想・レビュー・書評

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  • すっかり有名過ぎて、ずっと観ていた気でいたが、改めて観てみると、やっと観ていなかったことに気づいた。
    また繰り返し観たくなる名作ですね。

  • 2020年、短い版で再観賞。

    魅力はこのノスタルジックな雰囲気に尽きるといっても過言ではないと個人的に思っている。この時代この場所に生きていない人間にここまでノスタルジーを感じさせる表現は素晴らしいと思う。ちょっと露骨な感じだけども。
    アルフレードの口からは惑わされるなと、母の口からは幻だと言わせるようにノスタルジーを目玉の見世物にしておきながら賛美するでもない立場が面白い。
    アルフレードが昔言ったように、様変わりした故郷へ帰った主人公の口からは何も変わらないというセリフが出る。ロバが車になり、何もかも変わったというのに。
    しかし、最後に母から現実に介入する言葉が出てくるのはなぜか。

    最初から映画技師を勧めない筋書きもおもしろい。主人公が反発して出ていくでもなく、葛藤の末途中から出ていく流れになるでもなく、映画技師としての道を最初から勧めていないアルフレードのその点に彼の人生とその評価が表れていてよい。そして送り出すときには一度は引き入れてしまった自分の人生のつながりから断固とした想いで突き放している。
    甘めのストーリーで並べながら、共産主義とその疎外や戦争、教育水準の低さなど薄暗いところもちりばめられている。

    ラストシーンは映画技師としての人生を追うようでもあり、人生の足りないピースを埋めるようでもある。

    ノスタルジーの印象を取り除いたときに撮り方がいまいち、というどこかのレビューには賛同。火事のシーンが見づらかったし、徴兵で村を出る5時のバスのシーンの腕時計の出し方が気持ち悪かった。

    初回はたしかノーカットのオリジナル版で観た記憶があるが、短い方が断然いい。恋人とのくだりが長かった。あと自転車で隣町までフィルムを取りに行ったやつが情事にふけるシーンが衝撃的なまでに意味が分からなかった。(ノーカットなら星2つかもしれない)

  • 雨振りで外出が億劫な日に、ちょうどGyaO!で配信されていたのでそちらで観ました。(カテゴリが【レンタルで観たDVD】になってますがご容赦のほどを(^_^.))

    たぶん配信されていたのはエピソードのボリュームから完全版ではなく、こちらの劇場公開版だと思います。

    イタリア映画らしく、ほろ苦いエピソードはあるものの、全体として人生礼賛型のストーリーでした。

    実らない初恋、時代の変化から取り残されていく自分の愛すべき映画館…。
    そして、親子ほど年の違うトトとアルフレードの友情ですが、やがて生まれる世代の格差。いろんな可能性を秘めた朝日のようなトトの人生と、沈み行く夕日のように、やがては終焉を迎える自分と。
    トトの可能性を摘まないために、アルフレードは故郷である村から出ることをすすめます。
    「人生はお前が観た映画とは違う」
    「帰ってくるな。私たちを忘れろ。手紙も書くな」
    「ノスタルジーに惑わされるな」
    たたみかけるようなアルフレードのセリフが、印象的なシーンでした。

    しかし、ほろ苦いエピソードを挟みつつも、脇役にいたるまで登場人物が魅力的に描かれているため(基本的に悪人は出てきません(笑) 特にトトの幼少時は破壊的に愛らしいです)、人生そんなに捨てたものじゃないよね、みたいな気持ちで観終わりました。

    ラスト、カットされていたフィルム(ポルノ的な映画は上映ダメ、という神父の考えで)をつなぎ合わせて一人で上映するトトの、涙を堪えた表情や、幼い頃と同じこぶしを頬に押し当てて感慨にふけるしぐさがとても心に残りました。
    カットされていたフィルムのシーンがキスシーンばかり、というのも、これからの彼の人生に、真実の愛が訪れるかもしれないという希望を暗示しているようでした。

    万人にオススメできる、よい映画だと思います。

  • まさに映画愛に満ちた映画。ラストシーンは言葉がありません。スクリーンを見つめるトトの涙を湛えた笑顔…きっと色々なことが走馬灯のように巡ってるんだろうな。優しくなれる映画です。泣けます。アルフレドに会いたくなります。

  • NO.1ムービー

    映画ってほんとにいいものですね。

    と思える映画。

    完璧。

  • イギリスでプレミアBOX買って帰ってきてしまった!
    本当に名作!古いけどこんなに心にじーんと来る映画も久しぶりだ☆

  • 題名は有名で、テーマ曲もさまざまなアーティストが演奏しているのに、映画を観たのは初めてでしたが、評判通り、大変味わい深い、いい映画でした。最初退屈かもなあと思ってて観始めたのですけれど、ワンシーンワンカットどれもすべてほとんど「絵画」。たくさんの美しい映像をつなぎ合わせるとこのような映画ができますという見本のような気がしました。人生は映画のようにはいかない、もっと難しい、お前はここに戻ってはいけない。ここにあるのは幻影だけ、というような、この映画の中で語られることばもまた味わい深い。後世に残るべくして残っている作品なんだと思います。

  • 映画好きの少年と映画館勤務のおっさんの交流物語。

  • 父を知らずに育った無邪気で愛くるしいトト少年と、ぶっきらぼうだけど愛情深い映写技師アルフレードの
    親子の関係にも似た深く優しい友情を描く。

    モノもカネも情報もなかった替りに、人間臭さが充満していた時代。
    映画が唯一の娯楽だった時代。
    人々は喜劇に笑い転げ、メロドラマに泣き、映画を心から愛していた。
    暗闇でこっそりタバコを吹かす子供たち、酒瓶片手の酔っ払い、セリフを覚えて先に言っちゃう親父、
    銃撃シーンで自分が撃たれたと勘違いしてショックで死んじゃった爺さん、
    上映中にオナニーする少年や、おっぱじめるカップル、映画観ながら授乳しているお母さん。。。
    人々はパラダイス座に集まっては、笑い、泣き、冒険に胸を躍らせ、恋に身を焦がす。
    一歩外にでればそれぞれに人生がある。頭のいい奴も悪い奴も衝突しながら存在を認め合っていた。

    一癖もふた癖もある映画館の常連たち、トトの成長と旅立ち、そしてアルフレードとの親子にも似た関係。
    映画も、故郷も、そして古き良き時代も「まぼろし」に過ぎない。しかし、それはかけがえのない幻影なのだ。

    アルフレードが今生の別れ際にトトへ伝えた数々のアドバイスが印象的だった。
    「お前もいずれ判るだろうが、話すのも黙ってるのも同じことだ。黙ってるほうがいい。」
    「そういう運命だったのだ。人にはそれぞれ従うべき星がある。」(意図せず音信不通となった彼女について)
    「村を出ろ ここにいると自分が世界の中心だと感じる 何もかも不変だと感じる。
     だがここを出て2年もすると 何もかも変わっている。」
    「一度村を出たら 長い年月 帰るな そうすれば懐かしい友達や土地に会える。」
    「人生はお前が観た映画とは違う。人生はもっと困難なものだ。」
    「行け お前は前途洋々だ 私は年老いた もうお前とは話さない お前の噂を聞きたい。」
    「自分のすることを愛せ 子供のころ映写室を愛したように。」

    エンニオ・モリコーネの美しく優しい楽曲に乗せて綴る 大いなる人間賛歌。

  • いつまでも心に残る名作

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著者プロフィール

映画監督・脚本家。1956年、シチリア生まれ。86年、『教授と呼ばれた男』で劇場映画の監督デビュー。『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)でアカデミー賞、『明日を夢見て』(95)『海の上のピアニスト』(99)『題名のない子守唄』(2006)『鑑定士と顔のない依頼人』(2013)でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞受賞。2023年1月にモリコーネとのを組んだ『モリコーネ 映画が恋した音楽家』が日本公開。

「2022年 『エンニオ・モリコーネ 映画音楽術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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