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- / ISBN・EAN: 4988102826437
感想・レビュー・書評
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クエンティン・タランティーノ監督作品。
以下ネタバレあり。
~あらすじ~
とあるファミレスで話しているおっさん集団。
映画の初っ端から彼らが真剣に話している話題はマドンナの「ライクアヴァージン」は巨根とやりたい女の歌だというお下劣な会話。
さらにファミレスの店員にチップを払うか、どうか。マクドナルドの店員には払うのか?などどうでもいい事を真剣に話しているおっさんたち。
店の外に出るといっぺん、彼らはLittle Green Bagの音楽に溶け込むようにタキシードを着て闊歩する。
彼らは凄腕の強盗たちなのだ。
彼らのルールで名前は色で呼ばれる。
ミスターホワイトなど。
タイトルバックが終わると状況が急変する。
オレンジが撃たれて重傷、さらにタランティーノ自身が演じるブラウンは死ぬといった状況になっている。
ホワイトがオレンジを集合場所の倉庫に連れて行く。
するとブシェミ演じるピンクがくる。
ピンクはホワイトに告げる。
「警報もなる前から警察が駆けつけるのはおかしい。俺たちの中に警察のイヌがいる」と。
彼らの疑心暗鬼が始まる。
各々が自らの身を潔白しようと話すに連れて彼らがなぜここに集まったのかの経緯の話へと移っていく。
倉庫に集まったのは重傷のオレンジとホワイト、ピンク、さらにそこに「今回の強盗の時に大量に人を殺してた」と言われる少々口下手なブロンドが加わる。
ブロンドは手土産に警察の一人を人質に連れてきていた。
「こいつに吐かせよう」となる。
拷問するが知らないの一点張り。
そこに彼らを束ねるジョーの息子のクリスペン演じるナイスガイエディも加わる。エディはブロンドのことを信頼していた。
ホワイトは反対するがエディはここはブロンドにまかせてぱくった車の処理をしにいこうとホワイトとピンクとエディはその場を離れる。
するとブロンドの拷問ショーの始まりだ。
殴るのは当たり前。耳まで切り落とす。
しまいには車から灯油をとりだしてきて警官にかける。
そしてマッチに火をつけようとすると・・・オレンジに撃たれる。
警察のイヌは瀕死のオレンジだったのだ。
そこからオレンジのいきさつの話へと移る。
そこで様々なつじつまが合う。
しばらくしてエディたち三人が帰ってくる。
エディはその状況を見てあんなに拷問するのを反対して馬鹿にしてたのにコイツのせいか?とあっさり警官を撃ち殺す。
オレンジはブロンドがイヌだと言う。エディはぶちキレル。
ムショに入ってるときに親父(ジョー)の名前を出せば無実になれたのにやつは口を割らなかったし、どんなにおいしい仕事でも忠実に行ってきたのになぜ急に裏切るんだ、と。
そこのジョーが現れる。ジョーはオレンジがイヌだという。
そして銃を向ける。ホワイトはこんなにいいやつが裏切るはずじゃないとジョーの銃を向ける。そのホワイトに親父から銃を下げろと銃を構えるエディ。とめたいピンク。
三竦み状態から誰かが銃を放つとみんなが一斉に引き金を引いて三人とも倒れる。
ホワイトはオレンジに歩み寄る。
オレンジはごめん、実は俺がイヌなんだと謝る。
言葉にならないホワイト。
すると扉が開いて銃声が聞こえる。
ホワイトは倒れる。
「強盗」ものをタランティーノ風に仕上げたらこんな作品になるのか。
彼らは一人一人役がきちっとあってキャラが立っている。
しかし突飛なわけでは決してなくて「いるよね、こういう人」っていう憎めないキャラクターたちだ。
さらに得意のセリフ回しはやはり凄い。キャラクターが喋る喋る。どーでもいいこともたくさん喋る。しかしその会話があってのキャラクターが作られている点はやはり凄い。ブシェミがピンクを嫌がるところや、すぐに「俺たちプロだぜ」というところ、エディとブロンドの絡みなど彼らの純粋な一面を見ることが出来る。
構成も強盗モノなのにそもそも強盗するシーンがない。これは一見斬新に見えるが、この映画がやりたいのはそこじゃない。いらないから省いているだけなのだろう。思い切りがいい。
キャラはどこが間抜けだがみんながそれぞれに絶対に曲げられない芯を持っているから不思議とかっこよく見える。
最後に撃ったのは警察か?・・・・それとも・・・。
巧みなセリフ回しとキャラクターの作成が非常に優れた作品。
もちろんスタイリッシュな音楽とカットにも釘付け。
キャラクター作成でお困りならぜひ。
ジーザスクライシス。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
良いも悪いも人間。悪いの中にも良いはたくさん詰まってるんだなぁ。ラストまでずっと引き込まれました。
低予算で作られたらしいんだけど、その辺の金だけかけたハリウッド作品より100倍良い。 -
すごく好き。
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3万ドルだっけ、この映画の予算。
金がなくてもいい映画は作れます。
セットもキャストもCGも、つまりは人間の心理を映し出すためのツールでしかないのです。
というお手本のような作品。 -
タラちゃんのセンスをフル搭載!捨てシーンが一切ないんだな。
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コードネームかこいい。誰だ誰だと思いながら観て最後がよかった。