とんび (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 昭和の古き良き時代を生きる腕っぷしは強いが不器用で粗暴、しかしながら心根は非常に優しい父親と、父親とは対照的に頭も良く優秀で才能もある親思いの息子の心温まるストーリーは感動しました✨

  • 一般的には面倒くさいと思われるような不器用な父親だが、読んでいるうちにこれこそが真の父親像ではないかと思えてくる。特に言葉を交わさずに親子の繋がりを表現した場面はかなり泣ける。

  • 「幸せになりんさい。金持ちにならんでもええ、偉いひとにならんでもええ。今日一日が幸せじゃった思えるような毎日を送りんさい。明日が来るんを楽しみにできるような生き方をしんさい。」

  • ちょっと前に読んだ。 昭和臭ぷんぷんしてますが、温かい涙のこぼれるお話です。

  • 『生きている者同士の挨拶など、どうでもいい。』

    親になるとはどういうことか。不器用な父親を中心に、取り巻く環境の変化に対する主観を敢えて第三者視点で描くことで、家族の奥深さを表現している。家族という最も身近でかつ最も難解な問題に対してかくも琴線に触れる描写ができるのはさすがである。

  • 2014/2/15 Kindleで読了【2014年−9冊目】少し前にドラマ化されていた原作本。不器用な父親「ヤスさん」と一人息子「アキラ」。不幸な事故で亡くなった妻のことを想いながら、愛情一杯注ぎながら育てていく姿に、親の愛情の深さをしみじみ感じた。そしてそんな父を理解しているしっかり者の息子。男同士でぶつかり合うこともあるけど、心ではしっかり繋がっているのがいいね。幼なじみ、馴染みの飲み屋の女将さんや常連さん、半分父親みたいな住職・・・みんなでヤスさんとアキラを時には厳しく時には優しく育てていく姿を見て、古き良き昭和の日本を思い出しました。ドラマも好評だったみたいなのでDVD観てみようかな。

  • いやぁ、泣きました。自分にも息子がいるだけに相当堪えました。
    ヤスさんの息子への愛情が伝わりましたし、それをどう表現していいのか困惑する様子には共感できましたし、自分は子供にここまでのことをしてあげられているのだろうか・・と不安にもなりました。
    良かれ悪しかれ、感情を揺すぶられるのが良い物語と信じる自分としては、これ以上ない物語と出会ってしまったことになりますね・・。
    子供がまだ小さいですので、これからも成長とともに再読しては泣くことでしょう。
    その時を心待ちにしつつ。
    とりあえず明日は家族に電話でもしますか・・。

  • 電子書籍で読了。

    不器用で乱暴な父親の恥ずかしさの混じる愛情に心打たれます。
    家族ってどんな形であってもいいなあと思える作品。

著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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