ハサミ男 (講談社文庫) [Kindle]

著者 : 殊能将之

• 講談社 (2002年8月15日発売)

感想・レビュー・書評

[りゅーれんさんの感想 · 2022年12月26日]

叙述トリックの代表作。

若い女を殺した後に、首にハサミを突き立てる連続殺人鬼のハサミ男。
その殺人鬼がターゲットの女子高生の行動パターンを調べている間に、そのターゲットが殺されてハサミが首に突き立てられていた！

しかもそれをハサミ男が見つけ、しれっと立ち去ろうと思ったら別の人間がやって来たので思わず第一発見者に。

誰が殺したのかというより、誰に恨みを買っていたのかが気になって、ハサミ男は色々嗅ぎ回る。

捜査本部のプロファイリング警視正が実は真犯人で、ハサミ男は女というのが叙述トリック。
警視正は自分の罪を第一発見者の男の方になすりつけつつ、ハサミ男にして自殺。

「なぜ人を殺してはいけないのか？それは人が死ぬところを見るのが不愉快だから」

[じゃすみんてぃーさんの感想 · 2022年12月23日]

見事に騙された。一人称が「わたし」で進んでいくこの物語。しかし「わたし」には別人格があり、それもまた騙されてしまった理由のひとつ。
章ごとに主人公がめくるめく変わるので、飽きずに読めた。

[リリィさんの感想 · 2022年12月21日]

しっかり騙されました。
衝撃の事実が判明したとき、大混乱で頭にクエスチョンマークが浮かんでたと思う。漫画のように。
何を書いてもネタバレになってしまうから詳しいことは書けないけど、きっと本書を読んだ人は読み終わった直後にもう一回読み返すと思う。
わたしはすぐ読み返した。

[きりしきさんの感想 · 2022年12月20日]

殺人事件の間に主人公や被害者のアイデンティティの拡散や葛藤といったテーマを忍ばせているあたりが俺好み…でもあり、如何にもメフィスト賞らしい（？）リアリティラインの低さなんだけど、その意図的に下げられたリアリティライン自体が事件の真相解明に利用されているというあたりがうまい。というかずるい。一歩も外に出ずに推理するなんて変だろ！→でもこの主人公がいるレベルのリアリティならそんな変わり者の探偵がいてもおかしくないかな…と思わず思ってしまう。”お約束”をメタ的に捉えて逆利用するという意地の悪さ、好き。

[ナナシーさんの感想 · 2022年12月9日]

トリックはだいぶ早めにわかってた感じ。
別に驚くようなこともないし、文章も読みづらかった

[ひろさんの感想 · 2022年12月9日]

オチが読めてしまったため、感動はなかった。叙述トリックもの読み過ぎた弊害ですな。。

[ミツキさんの感想 · 2022年12月8日]

オススメの叙述トリックものでよく勧められているので、それを意識しながら読んだのですが、見事に騙されました。

[ゆうこさんの感想 · 2022年12月6日]

チョキ、チョキ、チョキと
ハサミ男が行く

ほぼ内容を忘れていた為再読

今度こそは騙されまいと意気込むも
撃沈

最後の１行に戦慄が走りました

終わり方は嫌いじゃないけど
叙述トリックとしては
ズルいの一言

こんな事言って
どうか夢に出てきませんように

ｺﾞﾒﾝﾅｻｲ

[noriさんの感想 · 2022年12月1日]

20年？ぶりに手に取る。
メインのネタは覚えていたけれど、それ以外はすっかり忘れていて楽しく読めました。

[キサラギさんの感想 · 2022年11月22日]

再読
トリックのみ、ぼんやり覚えててストーリーはすべて忘れてた

だから、また楽しめました

著者プロフィール

1964年、福井県生まれ。名古屋大学理学部中退。1999年、『ハサミ男』で第13回メフィスト賞を受賞しデビュー。著書に『美濃牛』『黒い仏』『鏡の中は日曜日』『キマイラの新しい城』（いずれも講談社文庫）がある。 ２０１３年２月、逝去。

「2022年 『殊能将之　未発表短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」