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- / ISBN・EAN: 4988101184026
感想・レビュー・書評
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引きこもりの32歳ニート処女イチコは出戻りの妹と喧嘩して家を出る。場末の100円ショップで働き始め、ろくでもない人間関係に翻弄されて再びどん底へ。
やがてボクシングを始め、次第に打ち込むようになっていく…。
というお話。
映画すみっコぐらしの直後にこれを観るとどういう気持ちになるか、というと、どん底な気分になります。特に前半はつらい。
ろくでもない女がろくでなしな男にひどい扱いを受けるのは辛い。おしゃべりな男は○ね。
このタイプのいろいろうまく行かないお話は観るのにパワーが要るので疲れます。
ボクシングに夢中になって上達していく様は応援したくなる。
はじめは素人目にも下手くそで力も無い感じの一子が、どんどんシャープな身体と動きになっていくのは感動もの。
え、これ役者さんの体型も実際に引き締まっていってる?すごくない?
そしてプロテストに合格して、初の試合に挑む。殴り、殴られて、白目を向き、血を吐く。負け続けた人生に、勝利をもぎ取ろうとするかのように…。
エンドロールまで見て気づいた、この人「万引き家族」に出てた人か。迫力ある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主題歌であるクリープハイプの「百八円の恋」を以前から知っており、機会があり映画の方も視聴。
開始3分もしないうちに自転車を借りパクする主人公の一子。出てくる人全員クズ。汚いところも含めて人間の全てが見れる気がする。
一子が失恋からボクシングにのめり込んでからは体が一気に引き締められていく様子やまわりとの関係回復が観ていて清々しい。
ラストで試合にボロ負けして泣いている一子。待ち構えていた狩野が一子の手を引いて一緒に階段を降りていくシーンでエンディングソングが歌い出されていく。「もうすぐこの映画も終わる。こんなあたしのことは忘れてね。これから始まる毎日は映画になんかならなくても普通の毎日でいいから」あぁ最高。 -
ロッキーやんな(笑)コミュ障やらせたら安藤サクラの右にでるもんおらへんなと思わせるぐらいのよさ。かわいいとさえ思えてくる(笑)レイジングブルのデニーロを彷彿とさせる安藤の役者魂は素晴らしいには違いないが、前半のリアリティあってのものでそこが素晴らしい。ロッキーみたいな予定調和はなく、やはり現実の厳しさに打ち負けるのだが、結果が全てではないということを、実にわかりやすく描いて見せていて清々しい。だが、、、やはりこう変わることを賛美している点は、ある意味でサブ勝組でもある。本当に諦念、絶望した人間はこう安藤のようにもなれない。それに目をつぶることでしか、この映画から勇気をもらうことはできんやろうなとは思う。絞っていく役者魂はすごくはあるが、それがやはり作り物めいた感を感じさせてしまう。ある意味で熟練の芸を楽しむ感じに近い。
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安藤サクラを堪能する映画。「レイジング・ブル」みたい。
でっぷり肉がついただらしない体から、ボクシングで引き締まった体になるのだが、髪の長さがあまり変わってない。ということは、すごく短期間に痩せたってこと?凄い。
職歴なし。学歴もたいしたことなし。恋愛経験もなし。引きこもり。家族のお荷物。負け犬。
そういうのを美女がやると反感を買うが、リアルにブスだとアップで長時間スクリーンで見るのに耐えられない。そこら辺が安藤サクラは絶妙。美人ではない。しかし、耐えられない程ブスではない。そして、見ているうちに美醜が気にならなくなるどころか、マジックがかかってキレイに見えてくる。
ダメ女がボクシングを始めて、試合で殴られまくって白目を剥いて、鼻血を出しているのを見て、元気になる稀有な映画。
自分は負け犬だと感じたことがある人間には他人事とは思えない映画。
1回くらい勝ちたいけど、勝てなくても意味がないわけじゃない。 -
もうとっくに観ちゃったよって人は多いと思うし少しネタバレですが、昨日、DVDで『百円の恋』を再び観た。
主題歌:クリープハイプ「百八円の恋」この曲が映画を際立たせている。ギターの指さばきやノリが最高だ。で、このバンドつながりの映画、松居大悟監督最新作
『私たちのハァハァ』本公開は夏らしいので楽しみだ。
男って最低だよね。と思うほどアホな男たちが出てくる映画だ。なんとも苦笑いをしてしまう。その辺りも映画の構成のキーワードなのだけれど。ダメ女がボクシングと出会って輝いていくというストーリーには、ダメ男が必要だったのでしょう。
しかし、女優とは過酷な仕事である。イントロ部分でブヨブヨと太った安藤サクラのウエストがアップされる。その彼女がボクシングと出会って細くなっていく。驚きのダイエット。
映画の撮り方は後半部分のウエストが細い方を先に撮り、女優を太らせて前半を撮るか、女優を太らせて実際にボクシングをしながら身体を絞りながら映画を撮るという二つの方法があると思う。後者の方が女優はキツイ。
その辺りを調べてみると、監督インタビューからは太らせてから痩せてシャープな身体を作ったということだ。女優とは過酷な商売である。しかし、後者の撮り方であれば映画自体の表現がより真実味を持たせてプラスαとなることは確実だ。
映画のラスト、試合が終わったロッカールームの鏡に映る一子こと安藤サクラの表情が矢吹丈のようにカッコイイ。 安藤サクラという女優はすでに大女優なのだと確信した作品だった。 -
ボクシングに向かう一子は確かに怒っていたのだが、
それよりなにより、
人と本気で触れ合いたかったのではないか。
ひどく惨めに傷ついて、
滑稽なくらいに不器用で、
馬鹿にされたり乱暴にされたりしながらも、
一子が生きていられたのは、
それがすべて、
人と関わった結果だからなのだろう。
そのような生々しさは、
テレビゲームでは体験できないのだから。
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役者が全員素晴らしい。
安藤サクラが凄まじい。 -
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2015/07/27
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2015/07/28
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とにかく汚い感じがあまり好きになれず、特に前半は個人的にはうーんという感じだったものの、
後半の安藤サクラの化け方に痺れた。
体当たりの熱演、というよりも、もはや何かが憑依したかのようで、図らずも感動してしまった。
「100円程度の女なんで」っていうセリフ、かっこよすぎます。 -
安藤サクラの演技力がとにかくスゴかった!
前半のニートっぷりから後半のプロテストを受けるまでの豹変がすごい。目つきや身体がこんなに変わるんかとビックリした。
トレーニングシーンはテンション上がる。