ロボット・イン・ザ・ガーデン ロボット・イン・ザ・シリーズ (小学館文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • タングは 表紙絵にもある

    ちょっとほのぼのした

    可愛らしさとは裏腹に

    なかなか 頑固で我がままですよ



    ベンも肉親との別れから

    なかなか立ち直れず

    さらに妻子とも 別れてしまいそうでしたが

    結果的にはハッピーエンドですね



    登場人物すべてが

    聖人ではなく いろいろ間違った方向にも

    進んでいくんですが

    (不倫も浮気もありますし)

    また 関係を作り直していきます



    人間味がある 前向きさが

    明るい話にしてました

  • 予想外に、びっくりするくらい、最高におもしろかった! いやなところがひとつもなくて、読んでいてものすごく楽しかった! 読み終わりたくなかったー。

    ごく近い未来が舞台で、アンドロイドが家事などの雑用は全部やってくれるようになっている。(そもそも、アンドロイドとロボットってなにが違うの?と思って検索したらば、アンドロイドは見た目が人間に似ている、ってことらしい。ロボットは金属の四角っぽいやつ、ってことか)。旅行に使用人としてアンドロイドを連れていく人も多くて、アンドロイドは人間と別の探知機の列に並ぶとかいう場面があったり。
    そんな時代にもはや流行おくれで珍しい、金属の四角っぽい、しかも壊れかけたロボットが、いきなり主人公(28歳男)の家の庭にあらわれて、っていう話。ロボットはなんだかだんだん幼稚園くらいの小さな子供に見えてきて、主人公はそのロボットを直してあげようと思い、それがロボット連れで世界をめぐる旅行になり、行く先々でいろんなできごとが、っていう。

    とにかく!!ロボットが!かわいい!! かわいすぎる!!
    タングという名になったロボット。もう幼稚園くらいのちいちゃいやんちゃな男の子にしか思えない!! ロボットなのに表情がある!! わたしはあんまり犬、猫などに興味ないほうなんだけど、このロボットにはやられた。
    同時に、大人になれず、妻にも愛想をつかれ、なにをやってもダメな主人公が、タングとすごすうちに前向きに成長する話でもあって。ダメっていうか、主人公は弱いところもあるかもしれないけど、心優しいちょっとマヌケな善人で魅力的なのもよかった。

    こう書いていくと、なんだかやけにほのぼのした、ただのイイ話みたいだけど、まったくあざとさを感じないのがすごいところかも。ユーモアのあるテンポいい文章でぐんぐん読めて、イイ話にはだまされないぞとか思っていても、思わずじーんとしてしまうような。
    不快な場面がまったくないっていうのも今どき貴重かも。
    あまりにも読んでいてずっと楽しいので、これは最後に哀しいことがあったりして?とものすごーく心配してたんだけどそれもなくて、本当に最高だった。たまにはこういう小説があってもいいはず!

    普段、日本の小説だとドラマや映画になる予定ってきくと、じゃあ読まなくていいかな、と思ってしまうのだけど、これは「映画つくればいいのに!」と思ったら、実際、映画化の話もあるらしい。映画になった、動くタングがぜひ見たい!

  • とにかくタングがかわいくてかわいくて❣️

    タングの思う通りに行かないことがあったり、拗ねたりすると、必ず、胸の壊れたハッチをくっつけてるガムテープをいじるクセがあるんだけど、
    それを読みながら想像するとたまらなくいじらしくて大好きになってしまう。

    ベンは両親の遺産で暮らす駄目な夫、獣医師になる勉強も途中で放り出している。
    妻のエイミーは弁護士という、できる女。夫がまともになってくれることを願いつつ、自分も前へ進みたい。
    そんな二人のもとに洗われたポンコツロボット、タング。
    実はベンにも、エイミーにも、タングにも、それぞれ抱えたものがちゃんとあり、
    それを上手くお互いに表現したり、頼ったりできずにおるだけなのだ。
    でも、タングのまさに子どものようなピュアな精神のおかげで、みんなが浄化されてゆく。
    そんなふうに感じました。

    単純な話かもしれないけど、タングとの世界一周、無駄じゃなくて楽しかったな。

    じつは、この度の映画化、我が推しの二宮くんがどんなベン(健)を演じるのか、楽しみで仕方ないのです❤️

  •  ロボットとアンドロイドが存在する時代。アンドロイドの方が、ロボットよりも進化していると思われがちだ。アイザック・アシモフがロボット三原則という「人間への安全性、命令への服従、自己防衛」がある。アシモフのSF小説から生まれた原則が、ロボット開発に対して、その影響は大きい。ただ、この物語は、アンドロイドが優れているわけではない。登場するロボットは、幼い子供のような心を持ち、学んでいくのだ。人間の心が理解できるロボット。
     イギリスの片田舎にいるバリバリ働く法廷弁護士の妻エイミー。その夫は仕事も家事もせず親から譲り受けた家と遺産で漫然と過ごす34歳のベン。ベンは獣医を目指すが合格せず。ちょっとダメっぽい男である。9月の朝に、エイミーとベンの家の庭に、壊れかけのロボットがいた。「四角い胴体に四角い頭」というデコボコなオールドスタイルのロボット。この小説の時は、トレンドは人間型のアンドロイドだった。あまりにも、やる気のないベンに対して、エイミーは愛想を尽かしていた。ベンは、そのロボットに興味を持つ。ロボットをバカにしていたエイミーは、離婚を宣告する。
     あまりやる気のないベンは、少しづつロボットに興味を持つ、ロボットの名前は、タングという。あとは、「ヤダ」と言うのが口癖。そして、タングは学び、少しづつ成長していく。アンドロイドは、作業をするだけなのだが、タングはちょっと違う。タングはほうぼうが壊れていて、修理したいとアメリカに飛ぶ。マイクロンと言う名前がついていたのだ。アメリカで泊まったホテルは、アンドロイドを愛人として連れ込むホテルだった。その後、日本でベンは、偶然飲んでいたところで、ロボット開発者にあう。そして、タングの開発者の住んでいるポリネシアに。
     ついに開発者が見つかるのだが、その男はマッドサイエンテストだった。結局、ベンはタングをイギリスに連れて帰る。タングは、成長していた。エイミーは、ベンではない男と恋愛関係を結んでいた。ところが、エイミーは妊娠していたのだ。ロボット・タングは胎児の心臓の鼓動がわかるのだった。
    エイミーは、子供をほしがっていたのだが、その子供は、ベンか今つきあっている男の胎児なのかわかっていなかったが、エイミーは、ベンの子供が欲しいと思っていたのだ。タングが重要な役割を果たすのだった。人の気持ちがわかるロボットのタングの物語。
     タングの好奇心の向け方が、幼児のようでなんとも不思議な感情を抱かせる。ロボット小説で、かなり違ったスタンスで、構成する。

  • ニノの出演映画という事で先ずは原作を読んでみる事にした。海外作にありがちで出だしは面白くなかったが徐々に盛り上がっていったが、この物語が主人公ベンとロボットタングの成長物語である事が分かった。タングのAIの成長が面白かったが、何だこれは鉄腕アトムのウランやコバルトの登場の頃と似ていないか、この著者はどうやら親日家のようで日本アゲが多かったが、ただ性倫理についてはちょっと疑問、英国は随分性に大らかなのかなあ、清教徒の国とは思えなかった、これ児童向けの著書でもありそうなのだが、子供に読ませてもいいのかしら?

  • 出てくるロボットが可愛いとの噂に半信半疑だったが、タングに夢中になってた。困って足踏みをするのが可愛い。不貞腐れてガムテープをいじくるのが可愛い。一歩踏み出す勇気を出させてくれる存在が可愛い。それがロボットだということも可愛い。うちの庭に来てくれないだろうか。馬はいないけど。マンションだから庭さえもないけど。

  • タングがひたすらかわいい!
    ファンタジー的だけど、タングが興味を示すものがありふれたもので、彼の目を通して世界が新鮮に見えてくる。

  • 久しぶりに爽快感ある本だった
    読み進めるほどにロボットの事が愛おしくなる。
    読み終えるのがもったいなく感じるほど。
    映画化されたら是非みてみたい

  • 面白かった!ロボットに対する感覚が日本的?

  • とにかくかわいくて大好きな一冊。
    タングとベンの冒険はいつ読んでもワクワクします!
    ポンコツロボットタングと頼りないベンが絆を深めていく姿から,この世界にあるものはみんな,何か理由があって生まれてきたんだろうなと感じました。
    誰にでも時間をかけて接していくことで見えてくる良さがいっぱいあります。バタバタと忙しい現代,私たちはついつい役に立つか立たないかで物事を選別してしまいがちです。でも,心にどんとくる正体の分からない何かは,立ち止まって見てみなければ,本当の価値を理解することが出来ないんだと思います。時にはじっくりと触れあうことで見えてくるものに感覚を研ぎ澄ませることが大事なんじゃないかなと感じさせてもらいました。
    感想:深川文

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