- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003222874
感想・レビュー・書評
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新書文庫
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狂人の手記が一番印象深かった。どの作品も深読みさせる何かを感じた。語られていることが、語り手にできる世界の見方で解釈されて述べられているにすぎない、ということを感じさせる点において一等すばらしい作品だった。
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人間の暗い心理描写、ホラーやミステリー、教訓話など、様々な要素が詰め込まれた短篇小説。
舞台背景などが分からなくても気軽に楽しめるのが魅力。今読んでも色褪せない面白さがある。
全体としては暗い雰囲気が漂う物語が多く、簡潔で上手い具合に起承転結している。無駄がない印象の短篇集だった。 -
面白い!
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ディケンズが遺した短篇の中でも、特に人間の異常心理を描いた作品や超自然的要素を含むものを集めた短篇集。
よく知らないけど「ディケンズ面白いよね」とか言ったらカッコ良くね?なんて浅はか極まりない動機で購入するも、大学時代にガチでイギリス文学を専攻していたという賢い同僚に「ディケンズっつったら長篇だろ」と軽くたしなめられたため、とりあえず積ん読して熟成させることに。
忠告通り『デイヴィッド・コパフィールド』(岩波文庫/全5冊)も読んだことだし、大人になってからはともかく幼少期のコパフルくんは本当に可愛かったし、クリスマスも近付いてきたから、そろそろいいかなってんで引っ張り出してみました。
全11篇にそれぞれ解説がなされているので、私のようなディケンズ初心者にも安心です。
皮肉っぽい笑いがあるかと思えば、何でそんな怖いこと言うの!?と身の毛もよだつ怪談めいた話もあり、いややっぱ本当に怖いのは人間だわ。あと貧困。なんて溜息ものの独白あり。ずっと読んでいたい感じです。
鬼とか幽霊とか悪魔とかいっぱい出て来るんですが、彼らの容姿に関する描写が驚くほど緻密。中でも「グロッグツヴィッヒの男爵」の幽霊の衣装に、中2心を大いにくすぐられました……。 -
イギリスの小説家、チャールズ・ディケンズの短編集。発表された年代順に並べられていて、ディケンズの成長を見ることが出来る。
「追いつめられて」「信号手」「ジョージ・シルヴァーマンの釈明」
この3つの作品は鳥肌が立つくらい良かった。陽気なイメージを想像していたから余計に衝撃を受けた。
今度は長編を読んでみたい。
この作品は...
この作品は
Life And Adventures Of Nicholas Nickleby の第6章に挿入されていました。