昭和天皇 (岩波新書)

著者 : 原武史
  • 岩波書店 (2008年1月22日発売)
3.28
  • (3)
  • (15)
  • (30)
  • (4)
  • (1)
  • 本棚登録 :181
  • レビュー :18
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004311119

作品紹介・あらすじ

新嘗祭、神武天皇祭など頻繁に行われる宮中祭祀に熱心に出席、「神」への祈りを重ねた昭和天皇。従来ほとんど直視されなかった聖域での儀礼とその意味に、各種史料によって光を当て、皇族間の確執をも視野に入れつつ、その生涯を描き直す。激動の戦前・戦中から戦後の最晩年まで、天皇は一体なぜ、また何を拝み続けたのか-。

昭和天皇 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 宮中祭祀官としての昭和天皇像。

    戦争中に天皇ができることは、神に勝利を祈ることだけだったのだろうか。しかし、天皇の重要な仕事は「祈る」ことだったのは事実だ。

  • 戦前と戦後をまたいだ昭和天皇の業績を、「政治的主体」と「非政治的主体」、「お濠の内側」(不可視の天皇)と「お濠の外側」(可視の天皇)という2つの座標軸によって構成される4つの象限に分けて、ていねいに論じた本です。

    とくに、生母であり筧克彦の「神ながらの道」に大きな影響を受けた貞明皇后からの影響と反発が昭和天皇の中でどのような仕方で絡み合っていたのかを解きほぐしつつ、戦前・戦中・戦後の祭祀が持っていた意味について考察を展開しています。

    ときに昭和天皇に対する批判的な視点も示しつつ、全体としては政治的空間の中で天皇の祭祀がどのような意味づけを帯びることになるのかという、興味深いテーマに踏み込んだ試みだと思います。

  • 2008年刊。◆昭和天皇の軌跡を主に宮中祭祀から展開。所々、著者の推測が挟まるのは公開資料の不足のためやむを得ないか。昭和天皇と貞明皇后(天皇の母)との確執、母の影響については、神がかった天皇家の裏面を垣間見させる。また、その祭祀が明治維新後の創出という点も近代天皇制の後景として知っておく必要があるだろう。殊に、この祭祀が、私事としてであっても、現天皇下も継続しているならば尚更。◇なお、天皇神格化・絶対崇拝を進めた陸軍は、実は生物学に傾倒する昭和天皇を軽侮していたようだが、彼らの本音が透けて見えるようだ。

  • 宮中祭祀を中心に昭和天皇を紐解こうとする一冊。
    皇太后との対立など今まで知らずにいたことが多い。
    ただこの本だけでは見えて来ないことも多いので、
    その他の関連本も読んでいきたい。

  • 昭和天皇の戦前と戦後の姿を追う。
    それまで断絶の側面に光を当てられていたが、
    連続性に注目しているのは興味深い。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(佐藤優選)92
    歴史についての知識で、未来への指針を探る
    日本人にとって超越性とは何かという点でも重要な問題提起をしている。

  • [ 内容 ]
    新嘗祭、神武天皇祭など頻繁に行われる宮中祭祀に熱心に出席、「神」への祈りを重ねた昭和天皇。
    従来ほとんど直視されなかった聖域での儀礼とその意味に、各種史料によって光を当て、皇族間の確執をも視野に入れつつ、その生涯を描き直す。
    激動の戦前・戦中から戦後の最晩年まで、天皇は一体なぜ、また何を拝み続けたのか―。
    [ 目次 ]
    序章 一九八六年の新嘗祭
    第1章 「万世一系」の自覚
    第2章 ヨーロッパ訪問と摂政就任
    第3章 天皇としての出発
    第4章 戦争と祭祀
    第5章 退位か留位か
    第6章 宮中の闇

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 1月24日 ~ 1月29 日

    肉親との確執という観点から昭和天皇(昭和天皇が関わった歴史)を検証するという斬新。

  • ユニークな視点から昭和帝を語った本。
    推測の根拠をもっと示してほしい部分は多いが、なかなか興味深い内容です。
    昭和天皇の知らなかった新たな側面が見えてきます。

    [08.4.3]

全18件中 1 - 10件を表示

原武史の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三島 由紀夫
有効な右矢印 無効な右矢印

昭和天皇 (岩波新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする