内通者

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.36
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本棚登録 : 235
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022511447

感想・レビュー・書評

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  • 多少ぶっ飛んだところはありつつ、個人的には当たりだった。

    警察小説のようでいて、実は家族小説なのかなと。
    血縁なのか環境なのかという問いを突き付けられた気がする。
    家族のこと、仕事のことで揺れ動く結城、
    彼を支えるチームの存在とその在り方が
    ちょっとかっこいいと思ったりもした。

    椎名はものすごく頭の切れる男だなと。
    その頭脳を使う方向を間違えている、なんて軽いものではなく
    頭が切れる故にちょっと壊れちゃってる印象。
    彼が会社で受けている仕打ちの辺りでは同情を禁じ得ないかとも思ったが
    話が進むにしたがって薄ら寒さと狂気しか感じなくなってきた。
    若葉を拉致したときの彼女への態度とか、紳士的過ぎて怖かったし。

    結城は警察官として、というよりは父親として魅力的だった。
    彼が束ねるチームが新たに解決する事件を見てみたい気もするが
    これ以上魅力的なストーリーにはならないような予感もする辺り
    ものすごく複雑な気分である。

  • 相変わらずテンポ良く先に進めるわ。捜査第一課の話が多かったのに、ここにきて第二課ですか(笑)!
    堂場さんならなんでも付き合いますよ!(笑)

    ただ、娘さんが出生の秘密を知ってしまってからの掘り下げが薄い。
    そんな重大な秘密を知って、このままだろうか?
    そこはもっと分量をもって書いて欲しいところ。

    キャリアを狙うのだって、そういう過去があって、その気持ちは変わらないのだろうか?

  • 千葉県警の結城孝道らのチームは房総建設の椎名からの極秘情報提供をきっかけに,県の会田部長と房総建設の藤田の間の収賄事件を追っている.結城がリーダーだが,椎名との接触は花岡に任せている.椎名の挙動に何か胡散臭いものを感じながら,そこそこ的確な情報でもあることから捜査は進展してきている.結城の妻 美貴の突然の死去で,娘の若葉とぎごちない会話を交わすことになる.若葉は「あんたは結城の娘じゃない」という謎の電話で悩むが父に確かめることは躊躇する.椎名が妙な動きを始め,若葉が拉致される.最後の場面で結城から真相を告げられた若葉の様子を記述する部分が良かった.

  • 201702

  •  破綻感や非現実的な感じが、あまりない。
     それがちょっとかえってらしくなかったりする。

  • 逆恨みも甚だしい,としか言いようがない。
    捜査二課の刑事が主人公というのは珍しいと思う。シリーズうものにはならないんだろうな。

  • ストーリー後半から面白く引き付けられた。前半は捜査2課で後半は捜査1課かな。

  • テンポよく読みやすいが。。。
    なんだか訴えてくるものが少ないような。。。
    主人公親子、特に子供の性格が好きになれないのも原因かな。

  • かっこいい。

  • 建設会社の汚職事件を捜査する主人公とその家族が正体不明の影に追い詰められていくミステリ。警察小説としての幕切れは少しあっけなさ過ぎる気がしないでもありませんが、家族小説としてはよくできていると思いました。

著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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