椿宿の辺りに

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022516107

感想・レビュー・書評

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  • 神話に出てくる名前を祖父から半ば周囲の反対を押し切ってつけられた山幸彦と海幸比子。名前の由来や2人が抱えている原因不明の神経痛、それは祖父と関係し、祖父の家にも問題があった。痛みから解放されるために祖父の家に行き、そこで様々な人と出会い縁が生まれ、祖父の家の治水、自然との共存する足がかり、考えさせられる内容と山幸彦のクスリと笑わせてくれる会話。ほんわかとした内容と珍しく梨木香歩氏の小説でスラスラと読めた。

  • 面白かった!!
    途中までは…
    最後 宙幸彦の手紙から急に…
    「ん?ん??ん???
    あれ?終わり?え?」
    感が強くて残念だったなぁ…とおもっていたら.
    .
    あらすじ見て気がついた!
    .
    これ読む前に f植物園の巣穴 を読んでおかなきゃならなかったのか…。。
    よくよくみたら帯に
    f植物園の巣穴 に入りて って書いてある…

  • 三十肩と鬱で難儀している皮膚科学研究員の山幸彦は、祖先の地である椿宿へ。ふたごの鍼灸師、古事記の山幸物語にこだわる祖父、稲荷のキツネもからみあって、家系と土地と屋敷の記憶に遭遇する。ユーモアたっぷり、5年ぶりの傑作長編。『f植物園の巣穴』の姉妹編。

  • 2019年 発行

    f植物園の巣穴を読んでから、読んで良かったです。

    痛みと土地と神様と思いもよらないスピード感があり、面白かったです。

  • 祖父から「山幸彦」と名付けられた男性と、「海幸比子」と名付けられた従妹の、「痛み」をきっかけにした冒険。土地と神話と人智を超えた不思議のバランス。これには「f植物園の巣穴」という前作があったことを、読んでから知った。これも読む。

  • 61神話と家族と環境のお話か。創世記に興味がないものにはちんぷんかんぷんですわ。

  • f植物園に通ずる…というなんとなしの情報を得た上で読み進めていたけれども…んんんんん?
    別にストーリー云々ではなく、たぶん、登場人物ひとりひとりのキャラ立ちが私の好みに合わなかったのかな。
    「驚いて顔を見合わせる」みたいな、仰々しいドラマチックなキャラの動作がしっくりこなかったんだなあ。
    f植物園には泣かされたけど、うん…。

  • 神様のことが難しかった。前半は面白かったんだけど、後半に行くにつれこれは風呂敷をたたみきれないのではと思ったら手紙で結構強引に締めてたように感じてしまった。作中作読んでからの方が良かったのかも

  • これくらいのことなら本当にありそう、という境界線

  • 梨木ワールド全開の長編小説。謎の痛みに悩まされる山幸・海幸。大昔に起こった先祖と地域の悲劇を解き明かしていく過程で徐々に解放されていく。山幸・海幸と浦島太郎の伝説に倣ったストーリーが緻密で、推理小説のように楽しめる。先祖のこと、生まれた土地のことを考える良い一冊でした。

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著者プロフィール

1959年生まれ。小説作品に『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』『丹生都比売 梨木香歩作品集』『裏庭』『沼地のある森を抜けて』『家守綺譚』『冬虫夏草』『ピスタチオ』『海うそ』『f植物園の巣穴』『椿宿の辺りに』など。エッセイに『春になったら莓を摘みに』『水辺にて』『エストニア紀行』『鳥と雲と薬草袋』『やがて満ちてくる光の』など。他に『岸辺のヤービ』『ヤービの深い秋』がある。

「2020年 『風と双眼鏡、膝掛け毛布』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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