この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡 (角川文庫)
- KADOKAWA (2013年10月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041010358
感想・レビュー・書評
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日本の軍人と蒋介石のつながり、不思議なものを感ずる。
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(欲しい!/文庫)日ソ戦・国共内戦
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ネタバレも無意味な題名通りのノンフィクション。
戦後、職のなくなった軍人のリクルート活動といえなくもない。しかし、ある人への借りを返すために、地獄に飛び込んでいく根本博の職業軍人としての心意気には、読む人間の心を震わせる。
帰国するシーンで、ジョークが微笑ましいのだが、主人公以外に戦後、使命感や責任感のみで闘い続けた不遇の職業軍人はいたのであろうと思わせる作品。
作者の文章表現は、少し苦手な感があったので、星3
台湾の置かれていた状況を理解するために「ハルバースタムの朝鮮戦争 文春文庫」を事前に購読をお勧めいたします。 -
終戦時に内蒙古地区の司令官だった日本陸軍の根本中将の話。日本の降伏後、命令にそむく形で武装解除を拒んでソ連軍と戦い続け、現地にいた日本人居留民を北京まで無事に避難させ日本帰国に導いたという事実だけでも驚きだが、終戦後4年経った後で台湾での中国共産党軍との戦いに身を投じたということに再度驚かされる。終戦時の蒋介石への恩義から、密航をしてでも台湾に渡り、金門島で共産党軍を打ち破る作戦を立て、台湾の領土を守ったとされ、義に厚い日本人の生き方を描いている。当時の日本の報道や、台湾の事情などもよく分かる。