透明カメレオン

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 1653
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041014288

感想・レビュー・書評

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  • *ラジオのパーソナリティの恭太郎は、冴えない容姿と“特殊”な声の持ち主。今夜も、いきつけのバー「if」で仲間たちと過ごすだけの毎日を、楽しくて面白おかしい話につくり変えてリスナーに届ける。恭太郎が「if」で不審な音を耳にしたある雨の日、びしょ濡れの美女が店に迷い込んできた。ひょんなことから彼女の企てた殺害計画に参加することになる彼らだが―。陽気な物語に隠された、優しい嘘。驚きと感動のラストが心ふるわす―*

    ああ、やっぱり道尾秀介さんだ。その一言に尽きます。哀しくてやるせないけど、温かくて泣けてくる。全ての伏線がぴたりとはまる、ラストのどんでん返しが秀逸過ぎて放心。

  • おもしろかった。
    頭の中では、恭太郎は中島ヒロトさんの設定でずっと読んでた。
    (ヒロトさんの容姿がちんちくりんだとは決して思ってない。)
    読みやすくて優しくてハートウォーミングな話だった。
    泣ける、感動って聞いたので、図書館で借りた。
    最後は確かに良かったけれど、泣くほどではない。
    話をだいぶ作りこんである感じがして、
    ”あぁ、真実はこうだったのね”、のオンパレード。
    とはいえ、あれは嘘だった、真実はこうだった、ということが判って「えぇっ!」って驚くというほどのこともない。だってそこらじゅうに違和感あるし。
    あと、クライマックスの山の中のシーンが、ハチャメチャ過ぎやせんかね…。
    あと、なんで”透明カメレオン”をタイトルに持ってきたんだろうか…。
    なんかあれか、どうしても動物入れなあかんかったんか。。。

    なんやいろいろ書いたけど、

    おもしろかった   どないやねん

  • 展開が少し遅いのですが、すべてが最後の数ページを読むための序章だった感じです。
    終始どこか現実味が抜けてたのはそういうことだったんですね。

  • 帯買い作品。
    綾辻行人
    【素晴らしい嘘をありがとう】
    これまでも良い作品でした。

  • 道尾さんの作品を久しぶりに。『向日葵~』は苦手ですが『光媒の花』や『カラスの親指』『ソロモンの犬』は楽しんで読みました。友達の少ない少年が想像上のペットとしてカメレオンを飼う(周囲の色に溶け込むから飼い主にも見えない透明のカメレオン)という題名にもなっているエピソードは良かったのですが、全体の雰囲気がどたばたしていて漫画っぽいのが気になってあまり話の世界に入り込めませんでした。道尾さんなのでどこかで世界観がひっくり返るのはわかっており、途中でひとつ目の仕掛けにはネタバレ前に気づいてしまい、もうひとつのメインの仕掛けはそうだったのか、としみじみしたものの前半の漫画っぽさに引きずられてしまい堪能しきれませんでした。もっと若いときに読みたかった。

  • 久し振りの道尾秀介だったけど、とても良かった!
    ラジオから流れる軽快なノリそのままに話が展開し、しかしそれだけではなく。展開は伊坂幸太郎のようだったが、それだけで済まないのが伊坂と道尾の違いか。
    手製のラジオとか、ちょっとノスタルジックな雰囲気が作品全体にあって、それがとても心地良い。

  • なかなか読み進まなかったけど、わけのわからん伏線は最後に一気に回収されました。ifの意味も、最後にはなるほどとなる。恵は嘘ばっかり!と思ってたけど、全員がそれぞれに今を生きるために必要な嘘をついてて、お互いそれで支えあってて…。最後はすごく泣けた。不完全なのがいいじゃないっていう所でも涙…。

  • 久しぶりに道尾作品。
    とても面白かった!前半は笑いながら読んでたけど、最後こんな形のお話しとは知らず、最後は、泣けてきて大変だった。私もこんな仲間が欲しい。とても好きな一冊となった。

  • ラストが秀逸、優しく切ない!

  • 向日葵の咲かない夏が好きで道尾秀介さんの本をずっと読んでたんですが、この本も特に好きです。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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