生まれ出づる悩み (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041029039

感想・レビュー・書評

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  • 自分の夢を、家族や生活のために諦めた。
    望んでいなかった未来で、別の選択肢を選んだ自分を夢想しながら、心の中では誰とも分かり合えず異邦人のように暮らしている。
    本当は分かっている、家族や生活は言い訳だと。
    自分に才能があると信じ、それに身を投じる度胸がなかったのだ。
    …決断するのは自分自身。

  • 「生れ出づる悩み」というタイトルから何となく太宰のような感じを想像していたのですが、嬉しくも、その期待を裏切られました。北海の海と漁夫の様子が素晴らしく表現されていて、主人公の漁夫のピュアさときたら!短編ながら読む価値のある作品。「小さき者へ」も、なかなか心に染み入る短編でした。特に結婚したばかりであるか、父親になる、父親になった男性に読むことをお勧め。
    http://www.bookcrossing.com/journal/11340013/

  • 【生まれ出づる悩み】【小僧の神様】の二編。
    なんだかうだつのあがらない小説家の青年と、「君」と呼ばれる、画家を目指しつつも生活の厳しさから漁師をやめられない少年のお話。
    青年も少年もそれぞれに、うまくいかないまま小説を書いていること・画家になれないことについて悶々と悩んでいます。
    一度絵を持ち込んできたその日から、主人公はその青年のことを「君」と呼び、ことあるごとに思い出しては、「君」の漁師生活を鮮やかで激しい海や、漁師・漁船のリアリティ溢れる描写を持ってひたすら妄想します。
    それを書き綴ったお話です。

    しかし凄いのはこの小説家の妄想力というか…「君」のことが好きすぎなのでは…と思ったり。最初同性愛の小説家と思った…
    嵐の海の猛々しい描写や、遭難したときの船上の緊迫感、自殺しようと迷い悩む青年の繊細な心理描写など、男性っぽい表現もあれば女性っぽい表現もあって感心しました。


    小僧の神様は感想迷走中…
    とりあえず小僧がお寿司を食べに行ったらお金が足りなくて、それを見てた人に後日ごちそうしてもらって、なんで知ってんだ神様か?と思って、メモで貰った嘘の住所に行ってみたらお稲荷さんがあった、とかいうような話だった気がします。
    小僧が可哀想なのでそれ以上書くのをやめたという作者のお断り付き。

  • 100506(m 100517)

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