東京結合人間

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 218
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041034743

感想・レビュー・書評

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  • 2015年。これ2作目かな。
    結合人間、羊歯病、オネストマン、ジョイントマン。よくこんな世界を思いつくな、という異世界。とりあえず押さえないと。
    千葉NTあたりをモデルにした町での少女売春組織。3名の若者が仕切ってる。八丈島あたりの孤島、呉田島(くれたとう)で映画を撮ろうということになり出演者とともに船へ。3人を殺すよう依頼された探偵に殺される。
    操縦士をなくした船はくれたとうにはつけなくて、カリガリ島なる夫婦と娘が館に住む島にたどり着く。クローズドワークルの始まり。設定がアレだが、本格ミステリー・・・なんだが、二転三転。
    前作より読みにくかったかなぁ。ここまで異世界な設定にしないと、もはやミステリーは成り立たないのか。出尽くしてる感はあるけれど・・・

  • 設定と世界観を飲み込むのに一苦労。寺田ハウスの犯罪集団の所が誰にも感情移入出来なくて読み進めるのが遅くなった。
    ガリカリ島に着いてからがミステリの本番で、面白く読み進めてはいたけど中々頭が付いていかず……。
    小奈川先生の危ない事からは全力で逃げろ、というのはホントその通り、圷氏は娘からも逃げるべきだった。。丘野がオナコで女だったのは多少驚いた!

  • 嘘がつけない障害をもつ「オネストマン」が集められた島でおきる殺人。

    設定が最初からふっとんでて手面白かった。
    ただところどころ読みにくくて、うーんてなった。
    オチまでいろいろ詰め込まれすぎたかな…。

  • 「大樹の締まった肛門に、千果の人差し指がゆっくりと押し入ってきた。」などのエログロ表現は問題なかったものの、少女を監禁する売春組織のえげつなさが嫌で、前半は読むペースが上がりませんでした。
    しかし、オネストマンとノーマルマンの設定をきっちり描ききったことで続殺人事件の真相はストンと腑に落ちるものになっていましたし、誰が真の探偵役なのか分からない展開がスリリングで楽しめました。世界観が奇想天外でロジックは詰め込み過ぎの感がありましたが、やりきった感があって良かったです。

  • 前作「人間の顔は食べづらい」よりもグロ度5割増しくらいか。最後の最後まで、結合人間の設定要らないじゃん、と思わせておいてからの怒涛の畳み込みには瞠目だが、ここまでグロ描写をする必要があったかは疑問。解決のカタルシスの大きさと天秤にかけると、はっきり言っておすすめは出来ない。5.0

  • 話題を集めたデビュー作は未読ですが、SFチックな特殊設定を持ち込んでいる点は同じなようです。
    こういうミステリの場合、如何に設定を上手く伝えているか、それでいて如何に盲点を突きサプライズを演出するか、という点が肝心になってくると思います。その点を本書は見事にクリアしています。本書のように、前半で設定を語るために一つのエピソードを語り、後半で本編の事件という2部構成は非常に有効な手段でしょう。さらに前半と後半の物語が重なり合ってくる辺りは、ミステリの醍醐味を味わえます。
    非常に入り組んだ真相のため、理解するのに苦労する面はありますが、よく考え抜かれた力作だと思います。

  • 猟奇の皮を被ったロジック。やや地に足が着きすぎな気もする。

著者プロフィール

1990年、千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。『人間の顔は食べづらい』が第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補作となり、同作で2014年にデビュー。『東京結合人間』が第69回日本推理作家協会賞候補、『おやすみ人面瘡』が第17回本格ミステリ大賞候補となる。『名探偵のはらわた』は「2021本格ミステリ・ベスト10」で第3位。他の著作に『少女を殺す100の方法』『お前の彼女は二階で茹で死に』『そして誰も死ななかった』『ミステリー・オーバードーズ』『死体の汁を啜れ』がある。衝撃的な作品で読者の度肝を抜く、気鋭の本格ミステリ作家。

「2022年 『お前の彼女は二階で茹で死に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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