- Amazon.co.jp ・本 (784ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041037195
感想・レビュー・書評
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図書館で手に取る。
長い、厚い。
759ページの長編。各国の元首が実名で出て、歴史上の出来事もなぞったうえでの小説。
日系人、崔純子の脱北から話は始まる。
北朝鮮国家保衛部の残虐極まりない拷問、中国公安部の暗躍、日本のK機関、CIA、KCIAも絡み中国全土を舞台にしたスパイ小説。
スパイといっても主人公が諜報活動を行うわけではない。
北朝鮮、中国の体制を揺るがす事実を手にした崔純子が脱北し、日本をめざす。
それを追う北朝鮮、中国。情報を手に入れたいアメリカなどが絡み、また、胡錦涛から習近平、金正日から金正恩への権力移行期も影響する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
北朝鮮の工作員だった女は国家機密と共に脱北する。
国家機密を巡り、北朝鮮、中国、韓国、アメリカ各国の諜報機関が暗躍する。
国際政治ものは、どうしても現実が先になるので、古くなりがちだが、そこはさすが柴田氏。
時の総理、鳩山政権の時の阿呆さを思い出しました。
やはり、柴田氏はこれくらいの長編が読み応えがあって良い。
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登場人物全員が悪者(^ ^;
もう誰も信用できない...という鬱々とした気分になる(^ ^;
はからずも、二冊続けて東アジアが舞台の
もんのすごいハードなボイルドを読んだことになる。
今回の主な舞台は中国。
本作の特徴は、小説で有りながら、
中国、北朝鮮、韓国、日本、アメリカなどの
当時の政治家が全部実名で出てくる点。
作中の時代背景も、実際に21世紀に世界で起きている
事件や災害、事故、政治の動きなどがそのままなので、
もの凄い臨場感。
っていうか、実名出してこんなこと書いて
作者は怒られないんだろうか...(^ ^;
ストーリーは、日本で生まれ育ったと思われる
諜報員の男と、半日本人の脱北者の女を中心に進む。
そこに上記各国の思惑やら駆け引きやらが複雑に絡み、
陳腐な言い方だが「時代に翻弄される」二人。
文庫版で700ページを越える大作で、
気合い入れて読まないと途中で着いてけなくなる(^ ^;
登場人物が多すぎるし、社会や政治に疎い私は
何度も「戻っては再読」を繰り返し...(^ ^;
ラストを、救いがないと見るか、
やっと救われたと見るべきか... -
長かった… 脱北者の女性純子がどうやって 日本へ入るんだろうって そこだけが知りたかったのに
日本やアメリカ中国・韓国の偉い人たちの 策略や取引なんかもリアルに実名で出てきて 大ジョブ??って思ったわ!
悲しい話ですね みんなそれぞれの腹ずもりがあって お金に絡んでいて 人一人の命なんかは ひとつの駒でしかないんですね 自分たちは暖かくて安心な場所にいるのに!!
最後は「ああ…やっぱりね」って思いました。