スケルトン・キー

著者 :
  • KADOKAWA
3.31
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本棚登録 : 967
感想 : 151
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041069172

感想・レビュー・書評

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  • 最後の戦いの場面?はサイコパス大集合みたいで、なんだかなぁと思ったけど、終わり方は割りとよかったです。

  • 最初はサイコパスな人が1人だけと思っていたら兄弟でサイコパスとは。
    ラストあたりでネタバラシだから、ん?これは、兄と弟どっちだ?と読み返しをする必要が出てきた。
    スピードのある読み応えはある作品だった。

  • 2018.9.21.読了
    こういう話にありがちなのだが、サイコパスの「血」に左右される人生って小説家には描きたい話なのかもしれないが、実際問題としてあってはならないし、生まれ素性、よりとは言わないが、人格形成に育った環境は大きく影響すると思う。したがって後半の展開には反感を覚えてしまった。なぜ、錠也の双子の兄を登場させたのか…違和感ばかりだった。ただ、双子を双子として引き取らなかった養父母にはたしかに犬猫のようにえらんで…と禍根が残るのは仕方ないとは思った。

  • +++
    週刊誌記者のスクープ獲得の手伝いをしている僕、坂木錠也。この仕事を選んだのは、スリルのある環境に身を置いて心拍数を高めることで、“もう一人の僕”にならずにすむからだ。昔、児童養護施設<青光園>でともに育ったひかりさんが教えてくれた。僕のような人間を、サイコパスと言うらしい。
    ある日、<青光園>の仲間の“うどん”から電話がかかって来て、平穏な日常が変わり始めた。これまで必死に守ってきた平穏が、壊れてしまう――。
    +++

    サイコパスとして生まれてしまった人間の、恐ろしさ、哀しみ、報われなさ、などなど、言葉にはできないさまざまな葛藤が描かれている。残虐な描写も多く、思わず目をそむけたくはなるが、彼らにそうさせてしまった背景のことを思うと、胸の中を冷たい風が吹き抜けるような気分にもさせられる。ある場面で、ダウンジャケットの袖口のほつれに違和感を覚えて以来、どうしてなのかずっと考えながら読み進んだが、後になって腑に落ち、それまで以上の恐ろしさを感じもした。母の最期の言葉が錠也に光をもたらしてくれることを切実に祈る。なんとも重くやるせない一冊だった。

  • 錠也と鍵人、スケルトン・キーね。
    同じ施設で育って何でも話せる数少ない異性の友人だったいかりを殺めた時はいくらサイコパスでもそれはないよ錠也、と思ったけど、そういうことだったのね。まさかこの時点だは双子の兄鍵人がいるなんて思わないからさ、あまりの冷血さにひいたけど、そのオチが明らかになっていくとこが一番の見どころ、もとい読みどころか、中盤以降どんどんいろんなことが明らかになっていく。青光園(養護施設)での唯一の友だち迫田純平とも腹違いの兄弟って…
    設定ありきの小説だなと思ったよ。
    バイオレンスがすさまじくて読んでいて痛かった。

  • 内容と最後があってなくて面白くなかった。

  • 19歳の僕は、週刊誌記者の危険な仕事を請け負っている。僕のような人間をサイコパスと言うらしい。“もう一人の僕”が顔を出さないように気をつけて生きているが…。

    本作を謎解きミステリーとして読むのなら「それはないでしょ!」と突っ込みたくなるような反則技かもしれないけれど、そうでないなら、先が読みたくなる力は間違いなくあったのだから佳作なのかも。
    (C)

  • 新作はサイコパスがテーマ。そしてまさかの○○○もの。ヒントはあった気がするけど、まさかという感じ。最後は少し感動的なんだけど、もう一つ裏があるように思うのは自分だけでしょうか?

  • 久しぶりにじわじわとくる感じ。
    このままいくかと思いきや、まさかの展開に、ついページを戻ってしまった。
    タイトルの妙といい、やはり上手い作家だと思う。

    「ひかり」の漢字が知りたい。

  • サイコパスが題材とのことで気になって読んでみましたが、期待はずれでした。。。
    生まれてすぐ児童養護施設「青光園」に預けられ、18歳までそこで育った錠也という青年が主人公。幼少期からどんな危険なことをしても「怖い」という感情がなく、施設でも学校でも悪さを重ねる問題児だった。同じ施設で育つ女の子に「あなたみたいな人をサイコパスって言うのよ」と言われてからは、その自分を必死に抑え込んできた。
    卒園した現在は週刊誌の記者・間戸村に雇われ、スクープをつかむための片棒として裏の仕事をし生計を立てている。
    だが、とある男の刑務所出所の話を聞き、錠也の曲がりなりにも穏やかだった日常はみるみる崩れ出すーー。

    なんだろう、個人的なイメージとしてサイコパスは常人には理解しがたい精神の持ち主で、外面は妙に良く、一人称なら文脈から得体の知れない狂気を感じさせてくる人のことなので、その点で言えば錠也は"普通"でした。ただ人の気持ちを推し量れない怖いもの知らずというだけで。
    サイコパスってこういうことでしょ?という作り物じみた感じが強くてあまりリアルではなかった。アニメを見ているような。
    物語中盤で突然明かされる真相は意外性がありましたが、ラストはただの悪役の派手なアクションシーンにしか思えずサイコパスという設定は果たして必要性があったのかどうかと首を傾げてしまう。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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