AX アックス (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.14
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本棚登録 : 16491
感想 : 1123
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041084427

感想・レビュー・書評

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  • すごい人なんだろうなって思う反面、奥さんには逆らえない。
    そのギャップが面白い!どんなに最強って呼ばれても最恐には到底及ばないんだな、、、

  • 判子を見た瞬間「あ、あのシリーズの」ってなるやーつ。
    このシリーズのトリック知ってる人には「この章では…まじか…」ってなるよね。
    なんかこのシリーズって女性にオドオドしてる割にちゃんとツッコんでいくキャラ多くない?
    めっちゃニタニタしながら読んでたんだけど、ラストスパートで急に号泣させられた…心が温まり過ぎてエキサイトバイクのメーターが真っ赤になったときみたいになってた。

  • すごく悲しかった。
    最後まで、兜は生きてるんじゃないかって思ってた。
    フーガはユーガみたいな、善を大きく犠牲にした勧善懲悪物語。善が完全な善じゃないのも、同じ。
    兜は幸せだったって、色んな書き方でたくさん描かれてるけど、もっと幸せになって欲しかった。でも兜自身が、こんな自分にこれ程の幸せがあるなんて、ってずっと思っているから、なんとも言えない。

    奥さんが、兜がずっと気を遣っていたことを、何も知らないのが良いんだって。わかるけど、わかんないな。最後に兜の努力やかっこよさや、強さとか、優しさとか全部気づいて欲しかった。けど気づかないのが良いんだって。それってどんな気持ちなの。どんな人なの。自分の頑張りが誰にも知られずに、一生気づかれずに終わるってどうなの。奥さんだって、気づきたかったって思うよ。気づかれなくて良いんだって、それこそが自己満足なんじゃ無いの。でも、そうだよ自己満足だよって、嫌味もなく、言うんだろうな。

  • 伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ3作品目。

    百戦錬磨の殺し屋も妻のご機嫌を伺い、息子の進路に悩み、蜂の巣の駆除に悪戦苦闘する。
    全ては家族のために

    日常と非日常が急に切り替わるので、ほんわかムードから突然シリアスモードへとアップダウンが激しく読んでいて飽きない。
    そして、いちいち笑える。
    色んな要素の詰まった作品だった。
    ☆4.2

  • 伊坂さんの小説を読むのは初めてです。もちろん人気作家であることは存じていましたが、あえて手にとっていなかった。

    大変面白かった。文章が明るかった。内容自体は少々暗め。しかし楽しく読むことができた。

    描写は少しラフなスケッチのような印象なのだけれど、よく考えて書かれている文章だと思った。

    ストーリー展開は何となく読み切る前に想像できてしまったが、思わず引き込まれて通勤電車の中で読み込んでいった。降りるべき駅で降りるのが惜しいと思ったほど。

    もう少し意外性があっても良いのではないかと思った。

    もう少し伊坂さんの他の作品も読んでみたい。良い出会いができました。

  • 何となく図書館で借りて読んでみた。

    あれ?!
    蜜柑と檸檬とか、蝉とか聞いたことあるような気がするなと思ったら、グラスホッパーやマリアビートルと繋がってた!!

    殺し屋シリーズ面白いな。
    今までの殺し屋シリーズの中で1番兜好きやし、
    グロくなかった。

    超一流の殺し屋なのに、奥さんには絶対頭が上がらないところや家族思いなところも面白くて
    前半は笑いながら読んでたけど、後半は映画見てるような気になった。

    グラスホッパーもマリアビートルも10年以上前に読んでてあまり覚えていないからもう一度読もうかな。

    あれ?なんかこの殺し屋も知ってるような気がするって何回も思ったから、答え合わせをしたいな。

  • 妻と息子がいる殺し屋という設定。父親であり、夫である殺し屋の日常がコミカルにかかれている。殺し屋、という物騒な立場なのに、家族には優しく、妻の顔色を伺う、ときには切なくなってくるぐらいの気の遣いようだが、妻、息子を愛しているというのがとても伝わってくる。
    突然の展開に驚いてしばし呆然…という場面があった(本当に驚かされた)。

    息子が成長して、とてもいい子に育っていたので、子育て大成功でしたね。

    こちらの作品も、一気に読んだ。
    この殺し屋シリーズ、大好き!

  • 殺し屋シリーズ三作目で、一番好きな作品かな。

    初の短編ものでそれぞれのエピソードがサクッとしてて、今までの作品にあるような重さがなく、そのギャップも良かったのかな。

    兜が結局死んでしまったというのは本当に残念極まりない。過去の罪を考えると仕方ないのだろうけども。。。憎めないキャラなので、ついつい、主人公贔屓になっちゃいます。

    伊坂さん、相変わらず伏線系上手ですね。ボウガンや小型銃など後から出てきて、なるほど意味があったのかと。その中でもキッズパークのくだりはしんみりしました。そこに繋げるかかぁ。


    余談ですが、恐妻家関連のエピソード。多少誇張気味ですが、それなりにリアリティがあって、実体験なのではと勘繰ります。
    うちの妻もこの本を読んでくれたら、こちらの気持ちが少しは伝わるのだけども。。。

  • 腕のいい殺し屋 兜

    家庭では奥さんの一挙手一投足に
    ピリピリと気をつかい
    空気が波立たないように
    涙ぐましい努力をする男。

    ギャップがたまらん。
    夜食には何がベストか!を
    魚肉ソーセージを熱く語るとこはぷぷっぷ。
    多かれ少なかれ、世の男性は、
    波立たせない努力あるかも・・・
    夫婦あるあるが満載です。

    最後まで奥さんと子供のことだけ
    考えているんだよね。
    克巳がノート 
    (奥さんの取説的な?)を読むとき
    泣き笑い状態!

    医師はほんとやなやつ!
    安全なところで操っている。
    最後の落とし方はすっきりした。

  • 殺し屋の話なのに、ユーモアがあって楽しく読めました。
    主人公は殺し屋なのに、恐妻家で妻の前では従順で、波風を立てぬよう常に気を張っている。

    そんな主人公が、仕事を辞めようとするが、一筋縄ではやめられず。。

    主人公の兜は公平であることにこだわり、優しく面白い性格だが、殺し屋の腕は一流でそのギャップがなんとも言えない面白さでした。

    所々にギャグが入っていて、最後には家族愛も感じられる楽しい作品でした。

    そして、殺し屋の周りには殺し屋が多すぎる!笑
    怖い世界だなと思いました。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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