(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法 (角川文庫)
- KADOKAWA (2023年12月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041128084
作品紹介・あらすじ
読んだほうがいいのは分かってる!わかってるけど読んでもよくわからない! だから読んだふりをしちゃうんだ!夏目漱石、村上春樹、ドストエフスキー、三島由紀夫、カミュ……。読んだふりしたくなる、だけど実はよくわからない小説の楽しく読む方法を、注目の若手書評家の著者が解説。教養のために小説を読みたい。ちょっと面白そうな名作があるから読みたい。映画の原作になった文学を読んでみよう……と思っても、「忙しい」とあとまわしにしがちな人や、もう読んだふりをしたくない人に、名作小説も古典小説も、ちょっと読み方を変えれば、面白くなる「読む技術」を著者が伝授します。
感想・レビュー・書評
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良き良き(*´`)面白かった
ぶっちゃけ読んだふりすらしていない名作たち。
読みずらそうとか、アホな頭で理解できるかなとか
敬遠してた名作たち。
なになに、面白く読む方法があるんですか?
タイトルに惹かれて購入。
次男も「面白そうな本だね」と興味津々。
✎ひまわりめろん司書のレビューにも挙げられてた
『金閣寺』を楽しく読む方法がめちゃくちゃ面白かった!
主人公の彼の あまりの金閣ラブに
「狂気っぷりがすごくて引く」「お前にとっての金閣ってなんなの…」と困惑する著者さんにも笑っちゃうし、
「初体験の相手の乳房が金閣に豹変した」という彼を理解する為に、「金閣」=「推しのアイドル」と置き換えてみようという例えも笑える。
「友達の紹介で会った女の子との行為中も頭の中で推しのアイドルの顔がチラついて集中できない。仕舞いには女の子は呆れて去っていく」
ね、こう考えればしっくりくるでしょ!と。
いやいや!そんな男 最低だろっ!とツッコミをいれたくなる笑
✎『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読む時は
「自分の中の思春期を引っぱりだしてこ!」「自分の中のホールデンを呼び起こそ!」とか
✎登場人物のやたら多い海外文学を読む時は、同じくチラッとしか出てこないキャラがたくさんいる『こち亀』を読んでるのと同じ感覚で読も!とか
あとがきで著者さんが書かれているけど、指南書というよりも「小説好きが、好きな小説について好きなだけ語った」というのがよく伝わってきました(ˊᗜˋ*
三宅さんの解釈の仕方をいろいろ読んでたら、どんな名作でも 自分なりの解釈の仕方があっていいんだよねって思えてきた( ˊᵕˋ )
次男もだけど中高生が読んだら、ちょっと年上のお姉さんが「この本 面白いから読んでみなよ〜」と勧めてくれてるみたいで 名作と呼ばれる本を手に取るきっかけになるんじゃないかなぁ(*´`)
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作品の文章が堅苦しくなく、面白さを感じながら最後まで読めた。本を読む時もいろんな視点を意識して読むと楽しめる度合いも変わってくるんだろうなとちゃんと思えた。いろんな視点がたくさん紹介されている。
短歌と解凍の話は特に参考になった。これまでより短歌をじっくり読めるようになると思う。 -
こんな国語の先生いたらいいなと思った。
ふわふわと感じていたことを言語化してくれて明確に楽しめる方法を身につけられた。
一部熱量の割合が大きすぎて解説がなかったり、理解できなかったりするのが残念だった。
()の中の文章が、イメージの外から話しかけてくる様で苦手だった。
現代の小説とか芥川賞にフォーカスするとか、その様な形で同じ様に解説してくれたらすごく楽しめるし、読みたいと思う。 -
三宅さんの文章は友人と話してる気分になる。たぶんそれは、年齢が近かったり、近しい分野の文章を読んできたからなのだと思う。
内容としては正直、本を好んで読む人間は意識せずともやっていることなのではとも思うが、あまり本を読まない人や、たまに読むけど挫折しちゃうみたいな人には実はとても役立つことなのかもしれない。 -
大ファン三宅さんへのお布施も兼ねて文庫化を機会に購入
読書版木兎さん「楽しくないのは下手くそだからじゃない?」だな〜
先月読んだ「かわいそうだね?」に収録されてた「アミちゃんは美人」が例に取り上げられてたんだけど、こんな解釈できなかったよ(ていうかこの箇所なんか合わなくて端折って読んだな…)みたいなところがきちんと掘り下げされてて、同じ文章をスキャンしても画素数が全然違う世界を見ているなあと思ったな。
というより、小説を構造を計算して組み立てられているっていう発想で読んだことがなかった。新発見。
この本だけじゃなく、いろんな媒体で三宅さんが語っている「小説の世界のメッセージが現実の自分にヒントを与えてくれたり、頭いっぱいの現実と無理やり距離作ってくれる・打開してくれるからいっぱい読んで欲しい!」という三宅さんの理念には心から共感する。
読書の時間が圧迫されがちだが死守したい -
『読書は好きなはずなのに、最近なかなか読み進められないなあ……』
そんな悩みを感じている人(私)にはすごく刺さった本でした。
読書は面白い。
じゃあ、具体的にどんなところがを面白がればいいのか?、を、平易な言葉遣いで熱く深く語りかけてくれるのでぐいぐい読み進められます。
ある程度、読書スタイル(?)が確立してきた人も、別の角度から更に読書を楽しめるようになる手引書です。
読了と同時に、読書欲が爆発すること間違いなし。
まんまと、積ん読を手当たり次第に読み進めています。 -
恥ずかしい……。
僕もカラマーゾフは読んだことあるけど、どんな内容かって訊かれると、ゴニョゴニョ……。
よくわからないのは、ちゃんと読んでいないからだ。
その本、何回読みましたか。1回? 作者が何年もかけて書いた本を一度で理解できるなんて、立派な頭をお持ちなんですなあ。そう揶揄されそうである。
あらすじや要点を知ってから読むのは邪道だ。先入観のない状態で読み始めたい。僕もなんとなくそう思っていた。でも、初見で理解できるように書かれているとは限らないでしょ?
最近僕は、本は二度続けて読むことにしている。面白かった本や、大事だと思った本ならなおさらそうだ。「二度読み」は昔読んだショーペンハウエルが岩波文庫の『読書について』のなかで奨励したことだが、それを実践するようになったのはつい最近である。
もちろん、馬鹿正直に一字一句読み直すわけじゃない。一度読んでいればこそ、ちゃんと覚えてること、もっとしっかり読みたい部分がはっきりしてくる。だから、時と場合にもよるが、内容を頭に入れてから読むのは、決して悪いことじゃない。
そもそも、つまらないのはわからないからだ。だったら、わかってから読めばいい。固定観念を敬遠するあまり、読まないままでいるよりはよっぽどマシだ。そして読む時間がないという人こそ、何度でも読んだ方がいい。そのことを教えてくれたのは本書である。 -
名作と評価されるのはしっかりとした理由があることがわかった。
作品には作者のテーマがあり、それを本当に理解する事でその本の価値を改めて感じることができるということに納得した。
本を読む際、時代背景やどこが優れているのかを調べながら他の人の評価を読んだりすることで読み解く力、理解力を作者のように身につけていきたいと思う。 -
名作小説を味わうための戦法をあれやこれやと教えてくれる本。それに留まらず、書き手視点の戦法も考察しているのが興味深い。
三宅香帆さんの小説への愛が溢れんばかりに伝わってきて、時々にまにましつつ読んでいた。小説の持つメタファーについて考えてみたり、自分の中にある少年や少女、あらゆる視点でもっと小説を味わえるようになりたい。
気が向いてみたら手に取ってみるのもいいかもよ。
若い子のほうが、たぶん。
気が向いてみたら手に取ってみるのもいいかもよ。
若い子のほうが、たぶん。
なんか気になってきたので近いうち読んでみますー。( ̄^ ̄ゞ
なんだこりゃ…?ってなったらキャッキャウフフで完...
なんか気になってきたので近いうち読んでみますー。( ̄^ ̄ゞ
なんだこりゃ…?ってなったらキャッキャウフフで完結しときますね笑