魔女と過ごした七日間

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 479
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041132258

感想・レビュー・書評

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  • 陸真と純也の会話や純也の気づきに中学生っぽさを感じなくて、ちょっと気になった。違和感はあったが、父を殺した犯人捜し、指名手配犯捜しはおもしろかった。
    円華のキャラが相変わらずで、もちろん愛想もなく、円華の力を発揮するところがそんなに多くはなかったが、少年の冒険×警察ミステリー×空想科学の融合は楽しめました。
    タケオが焼鳥屋のおやじさんになっているのは、イメージがかけ離れすぎて驚いたあと、ちょっと笑えた。

  • 記念すべき著作100作目だそうです。
    私にとっては11冊目、
    毎回「さすが人気作家」と感心しています。

    「空想科学」と紹介されていますが
    どこからが空想で、どこまでが現実にあるのか
    わからなかった私です
    東野圭吾さん、あまりに巧すぎて。

    池上彰さんの本で「むかし郵便番号がでてきたとき
    仕事が無くなる、と反対運動がおこった」とありました。
    だから直後に痛みを感じたとしても、
    AIが進んでいくのはいいことなんだと私は思っています。

    また、警察と個人情報の問題も。
    科学が発達することで
    犯罪の解決につながっていくなら
    良い事の方が圧倒的に多い。

    ただ、問題はそれを扱う人間の心なんですよね。

  • 面白かった!
    以前読んだ「ラプラスの魔女」は何故かハマらなかったのに、これは面白かった。
    国民を管理するためのIDナンバーカード。文中で予告した通り保険証と銀行と紐付けられて。そうなると私のDNAが国に管理されてても不思議ではない。なんだかな〜
    だからT町事件の動機が人間臭くて、ちょっと笑えた。
    ほんと…面白かった。

  • 東野圭吾の魔女と過ごした七日間を読みました。
    中学生の陸真は父親と二人暮らしでしたが、父親が殺されました。
    父親はみとり捜査官で、指名手配の顔写真から街に潜伏している犯人を探す仕事です。
    エレベーターのドアを閉めようとしたときに、けん玉のボールが転がり込んでドアが閉まるのを止めました。
    そのボールを転がしたのは綺麗な女性で計算して転がしたようです。
    父親の犯人探しをその女性とすることになります。
    久しぶりの東野圭吾でしたが、やはり面白かったです。
    映画になりそうですね。(^^)

  • ラプラスの魔女の続編。
    AIや監視社会など、新しいことにトライしている新鮮さはあるけど、ストーリーとしては、ここまでくると少年漫画やRPGの様相だ。
    うーん。

  • 東野圭吾さん、100作目ということで手にした。ラプラスの魔女シリーズは読んだことがなかったが、これを機に読んでみたいなと思える作品だった。

    AIやDNA鑑定、情報社会がさらに進んだ近未来を舞台に、情報の扱いや科学技術を盲信することの危うさを指摘しつつ、事件の真相に迫っていく構図が面白かった。
    魔女と自称する円華のキャラクターはもちろん、ふたりの中学生の友情も熱くてよかった。

    技術が進歩していくと、人間にできることは小さくて無力に思えてしまうこともあるかもしれない。
    主人公が自分には何もできないと悲観している時に、円華が力強く言った「人には無限の可能性がある。君の限界を決めるのは君じゃない」という言葉は、私にも刺さった。
    AIにも、情報にも負けない、私が私として生きているということの無限の可能性。大切にしていきたいと思った。

  • #読了 #魔女と過ごした七日間 #東野圭吾
    AIによる監視システムが強化された日本。指名手配犯探しのスペシャリストだった元刑事が殺された。不思議な女性・円華に導かれ、父を亡くした少年の冒険が始まる…

    父が殺されたのは何故?危なっかしいけど円華になら託せる。なぜなら彼女は魔女だから。

  • 読書備忘録772号。
    ★★★☆。

    「ラプラスの悪魔」の仮説を操る魔女、羽原円華が活躍するシリーズ第三作。
    第二作は第一作「ラプラスの魔女」の前日譚短編集だったので、時系列で言えば、「ラプラスの魔女」の次作という位置づけでしょうか。
    そして、登場人物が使っているデバイスやその機能から、時代設定は若干未来と思われます。

    主人公は月沢陸真。中学三年生。母は幼い頃亡くなった。
    父親の克司は元警視庁刑事。今は警備会社に勤める。
    その克司が多摩川に水死体で発見された。
    父は誰に殺されたのか。なぜ殺されたのか。
    陸真が父は一体なにをやっていたのか?そしてなぜ殺されることになったのかを子供ながら調べていく。そしてひょんなことから円華と知り合い、円華は調査に全面協力する。

    一方、殺人事件の捜査を進める警察。警視庁刑事の脇坂拓郎は、被害者遺族の陸真がなぞの女性円華と独自調査をしていることを訝しむ。しかも、警察の捜査を凌ぐ素人とは思えない手腕を発揮して。

    そして、円華達と脇坂は期せずして協力関係を築き、殺人事件の裏にある警察庁のアンタッチャブルな闇を暴いていく!

    という感じです。
    う~ん。やっぱり、湯川教授や加賀さんが活躍する深い深い人間ドラマとミステリーが相乗効果を発揮するシリーズからしたら、このシリーズは弱い・・・。
    心打つものが無い。
    円華が使うラプラスの悪魔の能力が凄いな!というくらいの感動。
    あと、DNAからのゲノムモンタージュは凄いですね。

    心打つものは無いですが、当然次作がでれば読みますよ。笑
    でもアメリカに飛んじゃったから、これからどうするんだろう。このシリーズ。

  • 普通に面白いけど、テクニックで書いている感がある。
    終盤の盛り上がりがもう少しほしい。

    あと、ラプラス未読の読者もいると思うので、
    円華の能力について最低限の説明はしてあげてほしい。

  • ひさびさに読んだ東野圭吾作品。
    人間の脳はAIに打ち勝つことができるのか。
    その命題に「警察」という観点から挑んでるのがこの作品。ちなみに、「国家」という観点から挑んだのが、中村文則の「R帝国」で、そのことを思い浮かべながら読むという楽しみもあった。
    東野圭吾作品の特徴である、「心を抉り出す」という要素よりも、これからの世の中のありようを自らの頭で考えることの大切さを説く内容だったとの印象もある。
    あと、この作品は中学生にもぜひ読んで欲しい。主要な登場人物が中学生なので、きっと物語の世界に没入できると思う。

    羽原円華もきっとギフテッドであると推察されるが、得られた能力の代わりに失くした能力(何を神様に捧げたのか)がとても気になっていて、神秘のヴェールに包まれている感があるので、きっとそのことはまた次の作品以降で明らかにされていくんやろなとしみじみ…。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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