ひと粒の宇宙 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043854042

感想・レビュー・書評

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  • こういう小説の場合、レビューをするのが難しい……。
    とにかく、言えることは、色んな世界が広がっていて、好きも嫌いもあって、でも、とても良かったってこと。
    例えば、自分が子供の頃、親戚や父の仕事関係の人からもらったゴディバの一口サイズの色んな種類のチョコレートが敷き詰められたコレクションシリーズの様な。とても美味しいのに、一口で食べてしまえる小ささ、同じものを探してももう残っていない。だから他のものを食べる。これも美味しい。他のも食べるみる。苦くて美味しくない。違うのを食べてみる、苦くないけど甘くなくてなんかよくわからない。
    自分が本作を読んだときに感じたのはこういう感覚だった。だから、順番を収録順とは違う読み方をすれば、もっと味わいも違ったのだろうと思う。でも結局のところ、どんな過程があっても、最後は良かったと思える、そんな一冊だった。
    個人の好みをあげたところで、それは蛇足。きっと、一人は好きになる作家が、好みの物語が、あるはず……。

  • 短いお話が30篇。
    ひと粒ずつ宇宙に散りばめられた1冊。
    好みのお話は少なかったけど、色々な作家さんのお話を少しずつ読めて面白かった。

    いしいしんじ「ミケーネ」、大岡玲「ピクニック」、吉田篤弘「曇ったレンズの磨き方」がよかった。

  • 宇宙とかSF的な話なのかと思って読んだら全く関係なかった‥。最初のいしいしんじが良かったのと短いのとで全部読んだけど。

  • 内容がどうということはないほど短い作品たち。

    名前の順だったことが何より印象的でした。

  • この本の中にあるお話は、
    私の好みに合うものが多かった。

    1人ずつの感想


    いしいしんじ
    さようなら、
    こちらこそありがとう。

    石田衣良
    愛かぁ~

    伊集院静
    この感想を書くうえでは、
    絆という言葉も安く感じるなー
    短い文章なのに、
    泣きそうになった。

    歌野晶午
    切ないけど美しくもあるのか?
    なんだか、そうなるために、
    そうなるようにできてたのかしらね。

    大岡玲
    え、、、まじ?

    大崎善生
    散歩しようかな。

    片岡義男
    はい、すいません。

    勝目梓
    続くなぁ。
    集中しすぎちゃうと、
    全体が見えないもんね。

    車谷長吉
    ある!そういうのある!

    玄侑宗久
    ほうううう。
    中途半端、、か、、。

    小池昌代
    んん?え、何?
    何かこわい、、、
    何かの名前を自分が忘れるんじゃなく、
    名前が自分を忘れる、、、
    ちょっとこわくなった。

    佐伯一麦
    あ、、、予想と違った。
    余所者ね~。
    暖簾の意味が分からない私、、

    佐野洋
    あーーー。おぉ。
    そうだよね。
    物事には色んな側面があるものね。

    重松清
    後からじんわりくるね。
    やっぱ。

    高橋克彦
    母親の愛情って、
    いつだって深くて強い。

    高橋源一郎
    なに?なに?え?笑
    高橋源一郎さんは短編しか読んだことないけど、好きです。

    高橋三千綱
    彼は、本当に優しい人で、
    彼のお母さんもそうで、
    過去の経歴では
    その人が、本当はどんな人なのか、
    分からないんだ。
    必ずしも悪い人だとは言えないんだよねー。

    嶽本野ばら
    ほーーーーん。
    途中から想像ついたけどさ、
    そか!それ忘れてたー!
    みたいな。

    筒井康隆
    ほうう!?
    んなあ!?
    ほほっ!

    え?

    西村賢太
    自分の働いてた店を思い出しつつ。
    ゴミ捨て場のミッキー元気かな。

    橋本治
    ギャルが文学になってる。

    蜂飼耳
    でも、理解されなければ
    意味がない、とも思う。

    平野啓一郎

    古川日出男
    楽しすぎる。
    そんな風にゲットできるのなら
    私も頑張るのに。

    星野智幸
    おっつ。
    おや?
    羽ばたけ~

    堀江敏幸
    大切だと思っていても
    繋がりが途切れたり。
    どういう顔して会えばいいか
    おなじ気持ちで会えるか
    変わってしまってないか。
    でも、会えるだけいいよね。

    又吉栄喜
    女ってすごいな。
    人によって、こんなにも人生って変わるのかぁー。

    三田誠広
    女ってこわーい。
    きゃぴきゃぴしてるほうが
    可愛げがあるな。

    矢作俊彦
    そうかーたしかに。
    国で違うもんなー。

    吉田篤弘
    私のひとり言は、もはや会話だからなー

  • どのお話も秀逸。本当に一話一話きらきら光っているようでした。短い分、その場面の登場人物の気持ちがより理解できる気がした。あまり短編って読まないけど、こういうものなのかな。

  • 短編が全部で30作入っている。おっと思うともう終わってしまう短いモノばかりだけど、それでも作家の特徴は出てくる。
    一番短いのは見開き1ページだけど、それでもひとつの作品として十分な長さである。

  • 中でも平野啓一郎さん「義足」と 重松清さん「それでいい」がよかった。
    「義足」は凄いなぁ、の一言。
    「それでいい」は、日本サラリーマンのお父さんの哀愁というか。これってあるよなぁ、と。

  • ザ・アンソロジーと言える1冊。
    とにかく贅沢。とにかく芳醇。
    短編小説の醍醐味を久々に味わいました。素晴らしい!
    新年1番にこの作品に出逢えるなんて、幸先いいとはこのことです。

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著者プロフィール

1958年生まれ、東京外大卒。「黄昏のストーム・シーディング」で三島由紀夫賞。「表層生活」で芥川賞。小説執筆の他に書評、美術評論、ワインエッセーなど幅広い分野で活躍。「本に訊け!」「男の読書術」「ワインという物語 聖書、神話、文学をワインでよむ」などの著作がある。東京経済大教授。





「2022年 『一冊に名著一〇〇冊がギュッと詰まった凄い本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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