デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047102330

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  • 2回目。再読する

  • 2014/09/05:読了
    あとがき
    「経済を動かしているのは、景気の波ではなくて人工の波、つまり生産年齢人口=現役世代の数の増減だ。」
    この本の要旨を一言でいえばそういうことになりましょう。

  • 非常に勉強になった。
    筆者の主張によれば、経済は「景気循環」ではなく「人口の波」で動くという。その事をもっとも顕著に現すのは小売販売額。2002年~2007年までの空前の好景気にもかかわらず、この期間に小売販売額がマイナスになったのは何故か?また、バブル絶頂期ではなく、1998年頃に小売販売額がピークを迎えたのは何故か?
    それは結局経済は「人口の波」で動くからである。
    筆者は日本全国の都道府県、市町村を隈無く歩いておりあらゆる現場を熟知している。
    この本は決して言いっぱなしではなく、どうすればいいのかという処方箋つきである。「高齢者から若者への所得移転を」というのは是非実現して欲しいものだ。

  • デフレという貨幣的な問題を人口だけで説明しようとするひどく勘違いな本。
    こんなくだらない本を信じている人たちがたくさんいるっていうことが驚きである。「統計数字はウソをつかないが、それを使う人はよくウソをつく」この言葉をかみしめなければいけないんじゃないかな。

  • 人口動態の高齢化による生産年齢の減少が諸悪の根源であるということを言うのに、イライラするくらいもって回った言い方が続いたが、後半部分は定量的に納得感のある説明がされていたと思う。

  • 里山資本主義に感銘を受けてこちらも読んでみた。
    「経済を動かしているのは、景気の波ではなくて人口の波、つまり生産年齢人口=現役世代の数の増減だ」
    という彼の主張はとても明快だし納得のいくものだった。
    ではどう対処すればいいのかという部分も同意できるものが多い。
    1点引っかかったのは、住宅が建ってバンバンコンクリうってる所を農地に戻しましょう。
    という話。
    イヤイヤ、そんなとこ簡単に農地に戻るわけないやん。
    ということ。
    けどそういう研究ってあってもいいと思うな―。
    これからたぶん課題になってくるやろうし、
    プロの農家ではなく、家庭菜園程度のものだったらある程度劣悪な環境でも楽しんでやれるやろうし。
    今後の課題かもしれません。
    総合して、おもしろかったです。

  • 政府がやっている景気対策で景気良くなれば、日本はよくなるという幻想では、日本は良くならない。
    団塊の世代に代表される人口の山や谷によって、生産人口と消費者人口の増減。
    藻谷さんの理論は、色々批判の声もあるようだが、私は賛同してしまうな。
    確かに、消費者人口が少なかったら景気も良くならんやろうし、年寄りばかりがひたすら老後の為にひたすら貯蓄してしまうことはお金が回らないようになる。なるほど。
    生産人口と消費者人口を増やす対策は、女性の就業を推進すべきとの対策は、安易な外国人労働者の移民政策に頼らないという理論にも賛同出来ます。
    非常に参考になりました。

  • 日本の経済状況を具体的に、リアル感のある情報で解説。生産年齢人口の現象が日本のデフレを招いている。ここに効果的な政策や産業育成をしなければ、企業努力だけでは解決しないことを理解した。

  • わかりやすい内容でした。
    年金問題に早く気付いていたのに無視した過去があったとは。
    雇用問題も、本質は一刻でも早く解決できるのにしないだけかも。

    一部抜粋
    団塊世代の加齢化と出生率の低下は、別問題だ。
    出生率の低下ばかり取り沙汰されるのは若い女性に責任転嫁できて、男性、特に声の大きい高齢男性は傍観者気分になれるから。
    そういう男ばかりだからさらに結婚しない女性が増えてしまっているのかも。

    国際競争のためと唱えて、非正規労働者を使いコストダウンしては内需縮小の火に油を注いでいる企業は緩慢な自殺。

    人件費は団塊世代の退職で自動的に減る。

    人件費を削ってその分配当していますと自慢している企業が存在すること自体、環境関連のコスト削ってその分配当していますと自慢する企業と同じくらいあとあと考えれば青臭い、恥ずかしいこと。

  • 経済と人の流れが初心者にもよくわかる。

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著者プロフィール

1964年、山口県生まれ。㈱日本総合研究所調査部主席研究員。1988年東京大学法学部卒、同年日本開発銀行 (現、㈱日本政策投資銀行)入行。米国コロンビア大学ビジネススクール留学、日本経済研究所出向などを経ながら、2000年頃より地域振興の各分野で精力的に研究・著作・講演を行う。2012年度より現職。政府関係の公職多数。主な著書に『実測!ニッポンの地域力』(日本経済新聞出版社)、『デフレの正体』(角川oneテーマ21)。

「2012年 『藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せになれないのでしょうか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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