機動戦士ガンダムUC (5) ラプラスの亡霊 (角川コミックス・エース 189-6)
- 角川グループパブリッシング (2008年7月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047150843
感想・レビュー・書評
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戦闘中におこったマリーダとの交感に、《ユニコーン》への疑心と、戦う事への惧れを感じるバナージ。
しかし《ユニコーン》は再び座標を示し、その調査のため、友人たちを守るために再び彼は《ユニコーン》に乗り込むことになる。
座標の示す場所は宇宙世紀元年に爆破された首相官邸《ラプラス》の残骸だった。
ポイントヘと《ユニコーン》が到達。その時、100年前の『ラプラス事件』の直前に放送された、当時の地球連邦首相・リカルドの演説が蘇り、宙域に響き渡る。
それは百年前に紡がれた可能性。いまだ揺り籠から抜け出すことができず、可能性という名の神に向き合えずにいる人類に、“声”はただ語りかける。
一方、リディと共に地球に降りたミネバはスペースノイドとアースノイドの考え方の違いに直面する。
そして、頑なに否定してきた家の力に頼る事になったリディは、父親から一族に伝わる「ラプラスの箱」に関わる重大な秘密を聞かされる。
それぞれの立場、時によって異なる対応をとる大人。
それは当然のことだけれど、バナージなど子供たちからそれを見れば大人の勝手でしかない。
社会は矛盾だらけで、理不尽で、けれども、そんな大人たちだって、それぞれの理想でより良い方向へこの世界をもっていきたいと思っている。
今巻で、それに気づき始めた少年たち。一方で状況は混迷を深めてゆきます。
ガンダムシリーズはあくまでも子供向けで、子供たちが主人公で、でも取り巻くのは多くの大人たち。
その大人たちの群像劇がきちんとしてれば、大人も十分楽しめる作品になるのでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アニメ版の3話の後半をカバー。いきなりガエルがアグレッシブに活動してて
ちょっと驚いたり。ここをアニメでカットしたのは話を分かりやすくするために
ありかな。
長演説が流れつつ戦闘が、というのは福井節でもあるけれど、クワトロの
ダカール演説とかも思い出させる感じ。
例によってフルフロンタル隊がどうやって参戦してくるのかとか、
バナージが相手を殺さないような戦闘をするとか、小説で文章で
説明されているところが映像を見直すとちゃんと表現されてて細かい。
あとダグザさんの最後の敬礼はアニメで追加されてたのね。
その代わりアルベルトとバナージの確執は省略されて、結構取捨選択が
進んできた感じ。 -
今回、ラストの山場がこれまでよりも多くのページが割かれて大きな盛り上がりを見せます。
低軌道上の戦いが、ガンダム史上類を見ない程に、緻密に描かれており、さすが福田氏の真骨頂です。
アニメ版と比べると
・ガエルがネェル・アーガマに進入
・ダグサさんが、逝く寸前にバナージに敬礼をしない
など、印象深い場面で相違がありますね。
後者は、アニメ版を推したいです。
さて、ラスト数ページは、アニメ版「ラプラスの亡霊」を少し追い越しています。
ネタバレの嫌いな方は、控えた方が良いかもしれません。
私は、アニメ版の新作が出る秋まで、原作は暫く置いておこうと思います。 -
前半は地球に下りたオードリー(ミネバ)とリディのストーリーなど淡々と、しかし非常に内容濃く話が進みます。
リディって、こんな人だったのか。ってのがちょっとビックリ。
そして後半は、およそ 100 年前に爆破された、宇宙に浮かぶ首相官邸跡での戦闘が展開します。そしてそのまま大気圏突入へ。このくだりはとても読み応えがありました。ガンダムでは何度も大気圏突入の様子がありましたが、これが一番濃密かも知れません。
そして6巻では地上編となるのでしょうか。(タイトルが「重力の井戸の底」ですからね。) -
・ダグザとガエルがイカす巻。リディは駄々っ子的で相変わらずウザい。
・この巻とは関係ないけどOVA第1巻観直した。小説読んでないと拾いきれない展開と細部の描写がやたらあるのに気付く。あれ1時間に収めるのは相当駆け足で無理してるわ。良く作ってる。 -
4巻よりはおもしろかったな。。。
逆襲のシャアの最後のシーンじゃないけど
人の意思で未来は変わることを信じれるか?
を命題にしてんのかな、
とおもう。ガンダムも見せる側面が違うし。