いたいのいたいの、とんでゆけ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048668569

感想・レビュー・書評

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  • 非常に後味が良かった…
    主人公の一人称で話が進んでいき、
    話の点と点がつながった時にはもう字を夢中で追いかけていました
    「人間の死の描写や、主人公の語り口調が
    どうしても…」という方以外の全ての人にオススメの本です()

  • ハッピーエンド? 霧子の人生が悲しすぎる。

  • 予約中

  • 筋はすぐに分かってしまう(少なくとも「どちらか」だろうという予想はつく)けど、終わり方がきれいでいいと思った。
    色々と、いくらなんでもやり過ぎだ、と思う部分もあるものの、惨劇はリセットされるし、一途な想いは貫かれるし、最後までずっといちゃいちゃしているから、まあいいんではなかろうか。

  • ※激しい暴力及び流血描写の含まれる作品です。

    【印象】
    「苦悩を解決しないこと。それこそが救いの本質なのだ」。

    【類別】
    小説。
    超常ファンタジーの要素。

    【構成等】
    一部、別の人物の視点から語られます。

    【表現】
    地の文は一人称視点であり、文体は平易。

  • 『いたいの、いたいの、とんでゆけ』三秋縋、読了。何もかもに見捨てられて、唯一の文通相手にも嘘をつき続けた主人公の瑞穂は、二十二歳の秋、殺人犯になってしまったーーはずだった。彼に殺された少女は死の瞬間を《先送り》することによって十日間の猶予を得た。
    彼女はその十日間を自分の人生を台無しにした連中への復讐に捧げる決意をする。復讐を重ねていく上で、知らず知らずのうちに互いの出会いの裏に隠された真実に近づいていく。暴力シーンは残虐かつリアルな描写で見ていてこっちも痛い。暴力に対して身近だった為に読むのに苦労した。
    世界は愚かしく残酷で冷たい穴ぼこがいくつも存在しているが、それでも繋いだ手だけは離さないように、そしてそれだけあれば自分は生きていける、誰かの存在が幾重にも自分を強くしてくれている/支えてくれていることを実感。どうしようもない現実にも、たったひとつの希望が、救いがある。

  • 暗闇の中で見上げる星のような美しさでした。

  • シャーデンフロイデ
    ストックホルム
    ライナスの毛布

    いたいのいたいの、飛んでゆけ

    キーワードだとか、ストーリーは面白かったんだけど、
    倫理観が合わなかった。

    気持ちはわかるんだけどね。

  • オススメされて借りた本。
    『三日間の幸福』と同じ作家さんで、ストーリーも似たように感じた。

    自分に関わる不幸を「なかったこと」に出来る少女と、その少女を轢き殺してしまう主人公の話。

    こちらの方が救いはないのに想いはあるというか。
    先の見えた展開なのだけど、時間という刹那に縋り付く少女が愛おしいなぁと感じた。
    美大生とのエピソードはちょっと消化不良。
    主人公がどエスに目覚めるのではなく、愛に目覚めてくれたら尚言うことはなかったなー。

  • 哀しくも美しく切ない話。

    文通凄いな。あれだけ続くのは羨ましい。根っこが同じような相手と文字を通して語り合えるの憧れるなぁ。

    キャラ作りとはいえ霧子の設定がなかなか酷だが、それがこの物語の味を出す要でもある。
    先送りにする力、使おうと思えばいくらでも使い所あっただろうにそれをしない所があってそれが良かった。

    霧子は、隣人さんか少女のどっちなのだろうと思って読んでた。
    序盤では隣人さんかなと思ってたのに、まさか進藤と何かしらあったとは。
    でも、そのあとは瑞穂のことを気にかけてたんだなやっぱ。
    瑞穂が隣人さんとの物理的な接触が少ないのはなんとなく察してた。
    隣人さんと瑞穂の夜の散歩だとかベランダで話をする間柄だとあの程良い関係性良いよな。

    瑞穂が実は既に死んでたというのにはなかなか驚かされた。
    ラストあたりからかなり読み応えが増した。
    実は学生の頃に既に会っていたとはなぁ。
    死んだのは霧子の父親に刺されたのではと予想してたけど、予想を裏切られた。
    まさか解放感を噛み締めて遊園地デートしてる最中とは…。
    どこまでも酷で哀しいけど、そこがいい。

    メリバっぽいけど、キレイな終わり方だった。
    あとがきで作者が、“暗く深く狭く寒い穴の中で、強がりでなく微笑んでいられる人の話”“二度と抜け出せない穴に落ちた人の物語”と言っているが、本当にそれをよく描いている構成だった。

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著者プロフィール

WEBで小説を発表していた作家

「2015年 『僕が電話をかけていた場所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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