螺鈿迷宮

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737395

感想・レビュー・書評

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  • 主人公は東城大学医学部2年で留年しまくっている天馬大吉。老人介護病院、ホスピス、寺院を一体化した複合型病院碧翠会桜宮病院に看護ボランティアで通い始める。

    碧翠会桜宮病院は終末期医療を東城大学附属病院から押し付けられ、その終末期医療で生き残る方法を模索してきたにも関わらず、押し付けてきた東城大が患者激減の穴埋めに終末期医療まで取り上げる。そのことが、桜宮病院をさらに追い詰める。桜宮一族の桜宮巌雄、華緒、小百合、すみれが東城大学附属病院を恨みに思うのは当たり前でしょう。

    天馬は桜宮病院で行方不明になった男を探し出そうとするがこの病院は謎が謎を呼ぶ謎だらけの病院。そこに皮膚科医に扮した白鳥と彼の部下で看護師に扮した姫宮が潜入して物語は俄然面白くなる。

  • 途中まではすごく面白かった。
    終末期医療・死体検案・解剖…とテーマはものすごく重いものなのですが、テンポ良く話しは進みます。
    でも、終盤、「ちょっとやりすぎ。ここまで話を絡め合わせるかな~。」と食傷気味になりました。

    げんなりして最後の場面にきたとき、思いもよらぬ大ドンデン返し!
    ゾッとしました。
    この最後で星3つです。

  • 2/3を過ぎたくらいから、ちょっと破天荒な流れになってくるけど、まぁそういうストーリーテリングをする人なんだという感覚がつかめてきたので、まぁこんな感じか。

    チームバチスタ、ナイチンゲール、ジェネラルルージュを先に読んでいたので、こっちは外伝的扱いかと思っていたのですが、そうでも無いようですね。こっちはこっちで重心が別の位置にある。

  • 終末医療の話。
    田口・白鳥シリーズで名前だけ出てきてた"氷姫"こと姫宮さん登場。
    白鳥さんが辛辣に言ってたけど、想像以上に性能が極端で驚いた。

    桜宮病院の終末医療に対するスタンスは賛同するところがあるなあ。
    誰かに自身の命を握られているのはなんか嫌だけど、ただただ延命治療を行われるというのも生きた気はしないので遠慮したい。

    ドラマは見てないはずなんだけど、最後に建物が焼けてそこで心中するというイメージが冒頭から物凄い浮かんでた。
    ドラマのラストだけでもちら見したのかな?

    大吉が巻き込まれたことについては完全に事故だと思っていたら、
    どうしようもなくはあるのだけど理由があって驚いた。

    今後大吉や逃亡した彼女が登場することがあるか楽しみにしつつ読み進めたい。

  • ドラマとは主人公が違うのだなーと。最後はなんだか後味が悪かった。

  • いつものバチスタシリーズののり。白鳥やAIの描写で著者のエンジンがかかってくるところが面白くもあり少々鼻につく感じもあり。

  • 落第医学生の天馬大吉は、その名とは反対の出来事ばかりに出くわしている。幼馴染の新聞社記者の葉子から桜ノ宮病院への潜入取材の依頼を受けた。そんなことに関わりたくないと断ってきたが、後からにっちもさっちもいかない状況に落ちることになる。葉子は怖い。

  • 螺鈿―――
    貝殻で模様を作り、器などに貼っていく。
    美しい嘘で飾り立て、本質を見えなくしてしまう。
    幾重も塗り固めた嘘の螺鈿細工。
    本当のことは、何なのか。
    それを知っている人物は。
    螺鈿の虹の光は、何を照らし出すのか――

  • 調査のための病理解剖など医学の闇を追求した話。終末医療に一石を投じた深い話であった。 結構考えさせる。白鳥が活躍。話としては結構面白い。 バチスタの後のナイチンゲールの前の話か?
    出版元は違っても、海堂ワールドはみんな何らかで繋がっているね。

  • バチスタシリーズだけど、タイトルの感じが違うので見落としてました。

    バチスタよりは非現実、ナイチンゲールよりは現実的な内容。
    桜宮の家族がイカレ過ぎてます。
    こんな病院には入院したくない。

    独特の言い回しは健在、主人公が田口先生でも違和感ないと思われます。
    作者の主観なのかな。
    エーアイの話が始まると、途端につまらなくなるのもシリーズ恒例。

    小百合先生はDr.キリコ的な立ち位置で再登場でしょうか。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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