- Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048740142
感想・レビュー・書評
-
ハードカバーで分厚かったので、読むか迷ったけどブクログのレビューをみて読むことに。青春小説だけ三崎亜記らしい独特の世界観とエンディングが一線をはくす。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三崎亜記の本は殆ど読んだけど、どれも不思議で心に痛みが残る感じで好き。この掃除の話も結構前に読んだけど面白かったなぁ。
-
素っ頓狂なワールドを独特のリアル感で描く三崎ワールド、先日たまたま手に取った短編(http://goo.gl/I2Dcz)が結構面白くて、また適当に選んで読んでみたのがこれ。
普段、いわゆる「エンタテイメント小説」と分類される小説は、最近殆ど読まないのだが、これは文句なしに面白かった。
一言で言えば、近未来....だかなんだかわからない日本を舞台に、「掃除」という架空のスポーツをとりまく「熱血スポ根」小説である。
いやはや、まったく空想でこさえたスポーツを、これだけのリアル感をもって描き上げる三崎氏の筆力は、ホント凄いとしか言いようがない。
そのせいか、各位の書評を読むと映像化を望む声も多いようだが、コミックとかアニメとか(実写は止めたほうがいいwww)にすると、多分この物語の「凄く面白い」感は半減してしまうだろう。
自分でイメージを膨らませながら三崎ワールドを堪能する......やっぱそこらへんが「小説」の面白さなのだと思う。
ただ惜しむらくは、最初っからここで終わる予定がないのがミエミエの展開の中で、一応一冊の本として完結させるべく、終盤やや強引な急展開で、色々な意味で雑になってしまった感がなくもない。
(因みに続編は「野生時代」に連載中であり、5話までが本書で、その後10話まできている模様。)
まぁこれは角川の商業的ご都合主義の影響と思われるので、小説としての減点対象とはしないでおくw -
和風とエキセントリックのブレンド具合が絶妙。ぶっとんだ世界観がとても楽しい。
-
こてこての学園青春スポ根モノかと思ったら少し違ってました。(勝手なオイラの思い込みで)それ以上に大規模なお話で・・・設定もSFっぽくて。
樹と偲これからどうなるの???という所で終わってるので、二人の今後が気になるところなんですが・・・続編(連載中?)があるみたいなので読んでみたいです。 -
長物で塵芥を回収する競技“掃除”に打ち込む高校生・樹が主人公。映像として見てみたい感じ。
-
活動制限対象として国家の統制下にあるスポーツ「掃除」。
高校で掃除部に所属する樹は、疑念を抱きつつもこのスポーツに魅せられている。
複雑な感情をもて余していた樹だが、不思議な新入生の少女・偲との出会いを期に、樹と掃除を取り巻く環境が一気に動きはじめ…?
「自由」がテーマの作品。
『失われた町』『廃墟建築士』などと共通の世界が舞台。
謎だらけで意味がわからないが、現実にこの世界が存在するかのような偏執的な作り込みを感じさせる。
作者の頭のなかでは一体どんな世界が広がっているのだろう。
思わせ振りで過剰な文章、解りづらい話の展開、回収しようともせずいつまでも残る多くの謎…と完成品とは程遠いと感じるが、何故か無性に気になる。
きっと次の三崎作品も読んでしまい、また同じ気持ちを抱くのだろうと思う。
終盤のエピソード詰め込みと尻切れっぷりはある意味凄い。 -
この本を読んだ時、久しぶりに当たりの本を読んだ…!と凄く満足したのを覚えている。皆様この本はかなりオススメです。
三崎さんには珍しい学園ものでキーワードはずばり「掃除」。
掃除部に所属する主人公の樹が掃除を通して国家にそして運命に挑むという、なんとも説明ができない物語。もうこれは読まないと多分わからない。それくらい凄い世界観をこの本は持っている。
この文章だけ読むと「掃除ってなに?掃除部ってもっとなに?」と思うかもしれないけど、それも多分読まないとわからないと思う。とにかく掃除という競技にかけたスポ根風反骨青春小説だ。意味わからんです。
一つ言えるのは文章だけでこの得体の知れない「掃除」というものを鮮明にそしてかなりリズミカルに表現してしまう三崎さんはやはり天才だと思う。本の中で物凄い映像が広がる。
この本はなんであんまり話題にならないんだろう…?
前代未聞の熱血小説。
結構分厚い長編だけど、本好きな方は是非一読を。 -
架空という言葉をしっかり超えた小説
人間の想像力はここまで
描けるのだ
を感じる作品
真打ちの落語をたっぷり聴いたような
読後感がすばらしい -
掃除を武道武術として設定してんのが新鮮で
快調におもしろくに読んだ。
が、終わり方が尻すぼみに感じたのは
私だけかな?