スロウハイツの神様(上) (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061825062

感想・レビュー・書評

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  • 辻村さんの表現は、心情を深く掘り下げるが、棘を感じることがない。辛辣な言葉を使っていても、違和感なくその言葉を受け入れてしまう…文章が合うのか、とても共感しやすい作家の1人。
    今回の作品は、スロウハイツに住む様々な芸能の卵たちのお話。
    この巻では、1人1人にスポットを当て、そこにある問題を丁寧に取りあげていく。次巻におけるふせんもちりばめられ、非常に興味深い。
    環は何を見たのか…次も期待!

  • 緩やかに過去を交えた登場人物の紹介で上巻は終了。それぞれ個性はあるんだが、狩野と正義がごっちゃになる。最後に出てきた莉々亜が不穏な気配をまとい下巻へ。

  • 友人がハマっていたため興味本位で手にした作品でしたが、やられました。

    久しぶりにここまでのめり込んだなー、ってぐらい引き込まれました。
    ただ、帯や最初の感じでは全くラストが想像できない内容のため「ミステリー」と勘違いして戸惑う方もいらっしゃるかも。
    これは胸がぎゅーっとなるぐらい純粋な「恋愛小説」です。
    下巻中頃からラストにかけては息ができなくなるぐらい泣きました。
    本当にオススメです。

  • 初、辻村さんです。
    殺人事件が起こり真犯人を暴きだす!みたいな小説だと勝手に思いこんでいたので、正直平和で単調な、日常のような前半にちょっと飽きてきていました。
    しかし話が動き出した時に「え、どうなるの…?」と読む手が止まらなかった。伏線がたくさんあってどう回収されるのかも気になって早く下巻が読みたい!と感じました。

  • 未来の可能性を秘めたクリエイターの卵たちの集まるアパート、「スロウハイツ」っていうのが良いですね。その設定だけでわくわくします。ん、アパートじゃないか、元旅館ですか。でもなんかアパートっていうのがしっくりきます。
    正直手塚治虫のトキワ荘のことはよく知らないので、そのあたりはあまりピンと来ませんでしたが、さすがドラ好きの辻村さんだなぁと思いました。
    それにしてもスロウハイツの女性陣は環を始めに莉々亜、すみれとがつがつの肉食派なのに、男性陣は草食派ですね。すみれもおとなしそうでそうじゃない感じがします。
    莉々亜に至っては良くも悪くも嫌な子で、この子が「コーキの天使ちゃん」なわけないと思いました。

  • 読んだこと無い有名どころ第3弾。
    話の動き出しがわりと遅めなので、読み進めるのに苦労した。
    ネタバレしないように書くけど、主人公とその親友の言い合いのところ、胸があつくなった。
    実は環はだれよりも、スロウハイツのメンバー一人一人のことがだいすきで、大切で、守りたいって思っている。なんて愛すべき女性。

  • この作品も評価が高いが自分が青春ものが好きでないせいか全く良いと思わんかったです。正直なにが言いたいのか分からんかった。

  • スロウハイツの住人達による群像劇が緩やかに進行していく。
    上巻は登場人物たちのキャラ設定に追われる感じがあってあまり物語に入り込むことができなかった。
    唯一、正義とすみれの話だけ気に入ったかもしれない。
    彼らは僕にとっては等身大ではない。

  • ある老人から使っていない古い旅館を譲り受けた環。

    環は、この古い建物をいわゆるシェアハウスとして再利用し、そこをスロウハイツと名付けた。

    そしてそこには環自身が気に入った人だけを入居者として向かえ入れた。
    入居者の6人は、作家や漫画家や画家など全員クリエイティブな仕事をしている。売れっ子もいれば、まだ芽の出ない人もいる。

    そんな6人(本当は7人)を紹介したのが上巻。
    ふがいない自分にやるせなくなり出て行ったエンヤの話はなかなか誰でも共感できる部分があるんじゃないかなって思った。

    専門分野や経済状況が全然違う他人同士だけど、それぞれに信念を持ち、互いを尊重しているのをすごく感じるし、その住人たちがどのように展開していくのだろうというのを、下巻に期待してしまいます。

  • よかったです。個性的なキャラクターが魅力的。はやく下巻が読みたいが・・・ 試験前。がまんしよう。

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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