左手に告げるなかれ

著者 :
  • 講談社
3.15
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本棚登録 : 106
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062083850

作品紹介・あらすじ

スーパーの万引捕捉に賭ける女性保安士が巻き込まれた殺人事件!不倫相手の妻が殺され、容疑者リストに「私」の名が…。右腕の傷にかけられた疑惑は、みずからの手で払いのけなければならない。第42回江戸川乱歩賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  •  
    ── 渡辺 容子《左手に告げるなかれ 199609‥ 講談社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/406208385X
     
    ♀渡辺 容子 作家 19590826 東京 /東京女学館短大卒/1996 江戸川乱歩賞42
     
    …… 「母の冴子から、寝物語に聞かされた部分が多い」と書かれてい
    てびっくりした。「寝物語」とは男女が床の中で交わす睦言ではないか。
    私の記憶違いかと思い辞書サイトで調べるも、やはり間違いない。
     江戸川乱歩賞受賞作だ。これほどの間違いを、編集者もチェックしな
    いのだろうか。能力面でできないのだろうか。まさか。1959年生まれの
    作家であり、それまでもずっとコピーライターをしていた方のようであ
    る。この作品の執筆時は40歳くらいだろうか(寝物語は男女間限定)
    http://yonnbaba.hatenablog.com/entry/20141111/1415685647
    (女性保安士を主人公とした本格派推理小説)
     
     古来、男女が寝物語で交わした約束は、法的に無効だとされる。
     紙に書いたメモ、もしくは同意なく、録音された場合はどうか?
     |
    …… 恋人が、取材先の副社長に「胸を触っていい?」と聞かれた。
    「困ります」と云ったら「それじゃ今後、取引できないね」と言われた。
     あなたは、彼女の録音したテープを聴いて、どう考えますか?
    http://q.hatena.ne.jp/1524028440(20180418 14:14:00)
     
    (20180421)
     

  • 古かった。
    懐かしいような気持ちで読めた。
    しかしびっくりするほど木島が魅力なく、
    主人公の男見る目なさすぎじゃ…
    主人公がハードボイルドと見せかけてかなり
    情緒不安定だし。
    コンビニの女店主、汚いし。
    主人公仕事しないの、甘く見過ぎだし。
    コンビニ黎明期のバタバタは面白いが
    ドイツの洗剤すごすぎだし。つか魚死ぬでしょ…
    付添婦って、すごい職業だな…
    警察無能すぎない。
    コンプラもSNSもない時代、
    みんな協力的でのどか…
    なぜ、三木は三木の格好で夜中主人公の家に
    行ったのかな⁇
    殺すなら別の変装のが良いのじゃ⁇
    そこで殺してたら、吾妻に罪なすりつけれなくない⁇このエピ、意味不明

  • まれに女性作家さんにありがちな 実況中継レポのような、
    いちいち入る状況の比喩表現がどうも生理的にダメだ・・・

    読者に説明文で念を推す あの感じ。

    内容が良かっただけに残念でした。

    金髪デビットの作っていた『ジャガイモを敷き詰めたハンバーグ』その日の夕飯にやってみた。すごく美味だった。
    これは感謝したい。

  • ダメだ!ついていけなかった。
    2015.7.22

  • 図書館で借りた。かつて証券会社で勤務してた時に上司と不倫をし上司の嫁にバレ、退職と嫁に慰謝料を払い2人の関係も終わった主人公の八木。時は経ち、今は万引き犯を補導する仕事をし、ベテランの域に入った八木だがかつての上司の嫁が殺される事件が起き警察から尋問を受ける事になり…久々に秀逸なミステリーを読んで満足できた。犯人分らなかったわ。

  • 図書館にて借りました。

    実はこの本は「発言小町」と云うサイトで、投稿者さんへのアドバイスとして紹介されていて知りました。

    「結婚するなら仕事を辞めて自営業を手伝わなければならない?」
    http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2013/0925/619797.htm?g=04

    コンビニも舞台のひとつとして登場し、重要な役割をするので上記の相談内容と共に興味深く読みました。
    今でこそ24時間営業のスーパーは当たり前ですが、当時は何かと規制がありまだありませんでした。
    その辺りの状況が重要なヒントにもなるので、面白かったです。

    「左手に告げるなかれ」

    ボランティアの意味を深く考えさせられた作品。
    自分自身にも戒めとしたい。

  • 沈黙は難しい。

  • 初、渡辺容子。読友さんのpapakoさんの感想・レビューから知った作家さん。父は高級官僚で兄2人共外務省勤務、主人公八木薔子も名門女子大卒で国家公務員試験の上級職に合格後、証券会社に女性総合職として入社しエリートコースを歩みながら、長年の上司との不倫を妻に勤め先で暴露され、全てを失い保安士として人生のやり直しを始めた。ところが、その妻が刺殺され事件の嫌疑として、取調べを受ける事になる。嫌疑の無実をあかすため真相調べ始めるが…。八木の保安士としての仕事内容情景・調査で広がる展開に無理が無く謎解きも傑作。

    上司の妻が刺殺されたマンションから、近くのコンビニチェーン「ディン・ドン」・そのスーパーバイザーと主人公の勤務するスーパーの保安士、業界の緻密な取材が詳しく作品に、生かされている。17年も前の作品とは思えなかった。その翌年にはテレビドラマ化され八木薔子役 - 天海祐希さん、納得。

    作品タイトル、『左手に告げるなかれ』、刺殺された妻のダイイングメッセージ、「みぎ手」という血文字・ボランティア活動先で知る聖書の教えと結びつかせ見事でうまい。第42回江戸川乱歩賞受賞作品。

    《八木薔子シリーズ》『左手に告げるなかれ』(1996年9月 講談社 / 1999年7月 講談社文庫)・『エグゼクティブ・プロテクション』(2011年6月 講談社)・『ターニング・ポイント―ボディーガード八木薔子』(2012年5月 講談社文庫)☆注意☆『ターニング・ポイント―ボディーガード八木薔子』が短編で『左手に告げるなかれ』の続編となる。

  • 第42回江戸川乱歩賞受賞作。

     スルガ警備保障所属、現在コトブキ屋自由が丘に勤める八木薔子は主に万引き犯を捕まえる保安士である。そんな彼女の元に、刑事が2人やってきた。彼らは、別れて以来会っていないかつての不倫相手である木島浩平の妻・祐美子が殺害された事件を調べているのだという。疑われていると知った薔子はいてもたってもいられず、自ら事件を追うことを決める。

     かなりの時を経て続編が出たとのことで、再読。前に読んだのは5年以上前なので、全く覚えていなかった。刑事2人が現れて軽く事情をきいていった程度で、どうして自ら事件に関わろうとするのかはやっぱり少し無理があると思うし、最後の○○=○○というのは、そこまで顔を出して会話して気づかないのはあり得ないと思う(保安士という職につくような観察眼のある人ならなおさら)。いろいろ突っ込みどころはあるけれど、不倫から始まったとはいえ今は障害がなくなった薔子と木島の関係も気になるし、次作は評価が良さそうなので楽しみ。しかし、テレカやポケベルが出てくるのは時代だなぁ・・・。

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著者プロフィール

1954年、東京に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業。東京都杉並区学童クラブ指導員の後、フリーライター。筑波大学大学院(教育研究科カウンセリング専攻)修了。主な著書や個人通信に『負けるな子どもたち!──スーパーガキ大将ここにあり』(径書房)、「BURST」「もっこ橋」「暗川」「ユーカリ」「いちばんすてきな海」などがある。

「2010年 『乳がん 後悔しない治療──よりよく生きるための選択』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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