聖の青春

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062100083

感想・レビュー・書評

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  • プロローグでいきなり不安定な薄暗い世界に引きずり込まれ、そのまま最後までひきずって行かれた。
    この生き方しかなかったのだ、と思う。

  • 漫画「三月のライオン」の二海堂のモデルになった人ということで読んでみた。多くの人に愛され、助けられながらも病気に苦しみ、将棋に魅了された戦い続きの人生。

  • 2014年5月17日に行われた、第15回ビブリオバトルin生駒で発表された本です。テーマは「出会い」。

  • 『三月のライオン』の伊集院くんのモデルだそうです。一気読み。
    将棋は全く分かりませんが、ご存命のときに勝負をみてみたかった。
    将棋一途で、ダニさえも命を奪うことがかわいそうという。
    本当に魅力あるれる姿が描かれています。涙

  • 壮絶としかいいようの無い人生。
    奨励会へ入れなかったシーンから目頭/鼻にきていたが、
    最終項は滂沱の涙。
    (電車の中にも関わらず、ページを繰る手が止まらなず、かといって涙も止まらず…)

    ご両親、兄弟、師匠、仲間、そして将棋。

    神様に神様除去と願う心持ちを思うと、読後の今でもたまらない。
    筆舌尽くし難い本。

    色んな立場、状況の人に読んでもらいたい。

  • 「東の天才羽生、西の怪童村山」と並び賞されながら29歳で夭逝した棋士 村山聖の物語。

    5歳で難病にかかり、友達が次々と亡くなる病院で常に「死」を意識して育った少年時代。
    無力感に抗っていた聖少年を変えたのは、父が気晴らしに持ってきた将棋盤でした。
    将棋に果てしない深さと広さを感じた聖は、自由な翼を手に入れた喜びで夢中になり、将棋の「名人位」が生きる目標に。

    そして師匠 森信雄との出逢い。
    14歳で弟子入りした聖は師匠の元で世界を拡げ、師匠は聖の体をいつも気遣った。
    似た人生観の二人は野生動物のように純粋な愛情で結ばれた。

    「早く名人になって将棋をやめたい。そして妻と子供を持ちたい。」
    「勝たなければ意味が無い。」
    「爪であれ髪であれ虫であれ、生きてるものを切ったり殺すことはかわいそうだ。」
    残された時間を自覚していた聖の言葉です。

    名人まであと一歩の処で病に倒れた聖。29歳の短い人生でした。

    同世代の聖の壮絶な人生に強い衝撃を受けた。
    「みんな時間も体力もたくさんあるのに、何故これほど無駄にしているのか」
    健康に感謝しつつ、しっかり生きたいと思いました。

    感動の実話です。

  • 「東の羽生、西の村山」と並び並び称された天才棋士がいた。
    腎臓の難病「ネフローゼ」と言う重い腎臓病を抱え、命懸けで名人を目指したが、力尽き、29歳の若さで亡くなった天才棋士村山聖九段の一生を書いたノンフィクション。
    漫画化されアニメ化もされています、また、今年映画化され、公開中です。

    彼とは同世代で、同じ年だった。亡くなったというニュースが出た時は、ああ、そうなの、と言う感じだった。が、2年後に出版されたこの本を読んで、13歳で大阪へたった一人出て来るほど、将棋一筋に生きた
    彼の生き様、将棋に対する真摯な姿勢に衝撃を受けた。
    特に師匠の聖に対する親身な関わりが、泣けるほど、感動する。

    ものすごく我がまま、自分の思うとおりに生きた彼の姿をあまねく記した伝記です。ラストは読んでいて、辛くなってくるが、ぜひ一読を!

    (以下、2013企画展示(第2回)「この本がアツい!」
    “人間は悲しみ、苦しむために生まれた。 それが人間の宿命であり、幸せだ。 僕は死んでも、もう一度人間に生まれたい。”

    あの羽生が唯一恐れをなした棋士・村山聖。彼は癌に侵され、それでも将棋に青春をかけた! 彼の生き様にはうたれます。

  • 将棋に興味がなかったので、恥ずかしながら村山棋士のことは全く知りませんでした。
    幼いころ発病した病を抱えながら、夢を追い続けた軌跡。彼の努力とそれを見守る家族の愛、それから大切な師匠との出会い。
    短くも信念を貫いたその生き方は素晴らしいと思いました。
    大崎善生を知らなかったら、きっと手にすることはなかった本でしたが、心に残る一冊になりました。

  • 将棋は全くわからないけど、この人が周りの人間にとても慕われ、愛されていたのがよく書かれていた。
    短い一生で残念でしたが、内容の濃い人生だなぁと思った。

  • いいです
    将棋好きならもちろん
    将棋を知らなくても
    是非、読んでちょーだい
    4.4点

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著者プロフィール

1957年、札幌市生まれ。大学卒業後、日本将棋連盟に入り、「将棋世界」編集長などを務める。2000年、『聖の青春』で新潮学芸賞、翌年、『将棋の子』で講談社ノンフィクション賞を受賞。さらには、初めての小説作品となる『パイロットフィッシュ』で吉川英治文学新人賞を受賞。

「2019年 『いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大崎善生の作品

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