終戦のローレライ 下

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (606ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062115292

感想・レビュー・書評

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  • 長かった。もう少しテンポが早い感じの方が個人的には好きだが、でも良かった。艦長はじめ、みなかっこ良かった。

  • 前しか見る事ができず生きる事に必死になっていた時代。それが今はものに溢れ、人に溢れ、猜疑心に溢れている。いつから僕らは見失ってしまったのだろう。僕もその時代を体験している人間じゃないから、僕が言える事なんてひとつもない。でも、僕は自分の夢を叶えると同時にその夢が関わる人に希望をもたらす、そんな繋がりを探す。Life is journey.

  • 潜水艦「伊507」が主役。
    2006年6月に一度読了しているが、ラストはすっかり忘れてしまっていた。映画と混合していた部分もあり。

    戦争を娯楽小説に持ってくるのは、本来好きではないが、この作品を読んで戦争の一部を知ることは大切だと思う。
    その意味ではSFミステリであるが、著者が最も伝えたかった事を描ききってりるのではないだろうか。

    個人的には戦闘後のラストは失墜しました・・・。
    もっともらしい事実を並べたように感じるのは天邪鬼なだけか。

  • 上巻を参照されたし。

  • 面白かった。めちゃくちゃ面白かった。超大作。

    『亡国のイージス』は臭いほど男の生き様を描き尽くしたの対し、こちらは若い男女(折笠とパウラ)の心の葛藤とある意味青春が描かれていて心を打たれた。


    しかしローレライシステムってすごい…。またそれを間近に見ているように表現・描写する筆力の圧倒的な筆力に脱帽。

  • 太平洋戦争を舞台とした仮想現実を描いた小説。

    終戦間近の1945年7月から物語がスタートする。
    17歳の少年だった主人公は辞令を受け、ドイツから
    譲り受けた?潜水艦(いわゆる特殊兵器付き)へ
    乗艦することになる。
    その潜水艦を利用することで成立した、ある作戦を
    実行するため、「伊五〇七」と改名された潜水艦は
    太平洋へ向け出航する。


    潜水艦乗りとして登場する人物は、1人1人が信念を
    持ち、行動している。その生き様に心が打たれる。
    そして、全員が己の信念のために命を燃やす。
    国のため、仲間のため、家族のため、愛する人のため。

    また、終章の部分、最初は本当に嫌いだった。
    託されたものの終わり方がこんなんでいいのかよって。
    今はこれが読者への問いかけでもあったと思っている。
    戦後60年間(今はもう70年)の日本とは何だったのか?
    これからの日本はどうあるべきなのか?
    それを考え始めたとき、終わり方にすごく納得がいった。

    話がよく分からない上に発散しすぎてる…ごめんなさい。
    でも、こんな素晴らしい小説は他にないと思うほど面白い。
    ちなみに映画は個人的には最悪。

  • 自らの信念を貫こうとする軍人たちの戦い。結果は分かりきっているが、死に向かう人たちのさわやかさを感じることができる。それにしても長かった。

  • 伊507の最期は反則やろ。。涙腺が。。。個人的には、リーバ新薬を飲んで殺意の波動に目覚めたパウラ嬢も見たかった。

  • すごくよかったです。
    そして目からの水分を大量に消費した読書でした。
    全体的に言及することは能力上できないので、枝葉にのみ目を向けての感想ですが、岩村機関長と時岡軍医長のコミカルなかわいさに最後まで癒され、同時にダメージを溜めこみまくりました。フリッツと絹見さんのかわいさとかっこよさに胸をずどんずどんやられっぱなしでした。
    絹見さんはかっこよすぎなので一発殴らせてください。

    田中さんとフリッツの笑顔がもうずきずきして痛いです。あんなに生きたいと思っていたフリッツ、

    椰子の実の歌、あれはずるいです。

    そして終章。伊507の最後の生存乗組員としての任務を果たすパウラを描くのは、必要なことだったと思います。ありがとうございました。

  • 過去の読書日記より。
    福井さんの本はいつでも大作なのですが、特にこのお話はよかった。

    最後の戦いに向かう潜水艦を取り囲む敵艦隊。
    そこで描かれる乗組員を突き動かす使命感には涙を誘われました。

    分厚い本ですが、何度も読み返したくなる一冊です。

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著者プロフィール

1968年東京都墨田区生まれ。98年『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年刊行の2作目『亡国のイージス』で第2回大藪春彦賞、第18回日本冒険小説協会大賞、第53回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2003年『終戦のローレライ』で第24回吉川英治文学新人賞、第21回日本冒険小説協会大賞を受賞。05年には原作を手がけた映画『ローレライ(原作:終戦のローレライ)』『戦国自衛隊1549(原案:半村良氏)』 『亡国のイージス』が相次いで公開され話題になる。他著に『川の深さは』『小説・震災後』『Op.ローズダスト』『機動戦士ガンダムUC』などがある。

「2015年 『人類資金(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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