- Amazon.co.jp ・本 (722ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062162227
感想・レビュー・書評
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ミステリーじゃない宮部みゆきはじめて読んだかも。
みんな前に進めてよかった。クモテツ好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
700頁超の作品は、読み応え充分だった。
以前にも、読もうとしたことがあったのに、なぜかその時は、1ページもめくることなく、手離していた。重たい本だけど、持ち歩いて読んだ。
ラストの2 〜3ページでジーンと来た。 -
やっと読んだ700頁超の長編。
古い写真館だった屋敷に越してきた主人公が遭遇する、色んな写真にまつわるほんわかミステリー。
色んな形で色んな写真に出会って人に出会って、それぞれが自分なりの「ケリ」をつけて進んでいく。読み進めてみるとミステリーなのかヒューマンストーリーなのか。
英一が親戚にケリをつけるシーンと、垣本さんの「一歩」が印象的。
良い話でした。だから小説はやめられない。 -
長いこと忙しくて本が読めず、戻った最初の小説。休日にゆったり幸せな時間を味わえました。700ページの書き下ろしですが、すぐ読めてしまいます。
『小暮写真館』のタイトルから、写真館を訪れる人々のお話を想像していたら、すこし違うのです。四人家族が自宅として引っ越した先は、古い元写真館で、そこには元店主のお爺さんの幽霊がでるという噂がある。
心霊写真のストーリーが始まった時には、えーとおもいましたが、どれも心温まる優しいお話です。
4つのお話が同じ登場人物で連続しています。
個人的には、最後の『鉄路の春』が一番好きでした。 -
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久々に★を5つ付ける作品。半分くらいまでは「宮部さんうまいなぁ」っていうくらいの感じだったんだけど、後半持って行かれた。心のヒダを増やしてくれるタイプの作品。
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とても良い本でした。
心があたたまる、素敵な本でした。
世の中にはたくさんの不思議があって、それは悲しいこと、辛いこと、嬉しいこと、楽しいこと、全部に繋がっていて、だから、一回りして「普通のこと」
どこにでもあり得る、普通の日常。
そして、誰もが抱えている想いのカタチなのだろう。
やっぱりやっぱり思うけど、真っ直ぐに生きたいなぁ。 -
中古店舗付住宅「小暮写真館」に引っ越して来た花菱家。夫妻、高校生の英一(花ちゃん)、小学生の光(ピカ)の4人家族。実はもうひとり風子という女の子がいたが、6年前4歳の時にインフルエンザ脳症で亡くなった。英一の交友関係を中心に、英一と垣本順子の成長を伏線に物語は進んでいく。
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700ページ超。著者お得意のダブルテーマというか、やはり戦争の問題と絡めてきた。そして家族というものの問題。痛みと優しさ。主人公が高校生なのもあいまって、切なさが迫る。
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よいお話でした。細々したところには無理があったり記述が冗長(まあ論文じゃないのでかまわないのだけれど)なところがあるにしても、ストーリーの展開や人物の描写などは生き生きしていて引き込まれる内容だった。
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家族をやるのは恐ろしいと思った…こんな物語のように皆に優しい奇跡が起きてくれればいいけど、進行形で苦しみばかり育ててしまっているんじゃないかとほんと怖くなる。フィクションの中で気持ちよく遊ぶだけではいられないのがこの作者さんのお話の特徴だなあと毎度思いますがこんなどっちかといえば明るい話なのにやっぱりある程度暗いというか重い読後感の不思議。
しばらく読んでないうちにたくさん出ていた本のうち現代が舞台の作品を適当な順番で読んでいるところですが続けざまだとフラフラになるかも…逆に一気に読んでマヒしたいような気も… -
ほっこりとよかった。
この家族いいなぁ。花菱家いいなぁ。
宮部みゆき先生、女性なのになんで男子高校生の機微とかこんなに巧みに表現できるんだろう?
花ちゃんもピカちゃんもいい人すぎる〜テンコちゃんもコゲパンちゃんもお父さんもお母さんも、田中ヒロシくんも社長さんも垣内さんも、いろいろなものを抱えていながら、むしろ抱えているから?こんなにも優しくなれるのか。
いい話でした。
入院期間に読了。 -
キュンっ…>_<…‼︎ ヤバイ、キュンっ…>_<…
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青春ものの4部作。リアル、アクチュアルな人間像描写は、やはりこの先生の独壇場だ。最高峰だ。唯一無二だ。テンポ、リズム、濃淡、プロット、アイテム、ストーリーすべてに隙がない。高校生の恋愛を、老年の入り口に差し掛かったいまでも鮮烈に描きだすことが出来、かつ同世代読者の薄れつつあるかつての記憶をも輪郭をビビッドに変換して呼び起こす技術はもはや変態と言っても良いのではなかろうか。
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700ページを超える分厚さに最初は果たして読みとおせるのか不安で仕方がなかったけれど、トータル4時間くらいで読めた。これもひとえに宮部女史の流れるような読みやすい文章とテンポの良い会話文のなせるわざなのだと思う。ピカがとにかく可愛い。あいくるしい。ピカっていうとピカチュウが脳裏に浮かんでしまうけれど…。最終話が特に良かった。心温まる物語。宮部みゆきって勝手にもっと毒のある作家だと思ってただけに。2013/216
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書き下ろし最新作の大作。寂れた商店街にある小暮写真館。そこに引っ越してきた高校生英一には不思議な写真が集まってくる。その謎を解明していくうちに出会う様々な人を通じて、家族や友人や青春や様々なことを感じ取り、成長していく。そんな姿がとても清々しい。出てくる高校生たちはとても語彙が豊富。頭のよい学校の生徒はこんな風にしゃべれるものなのか。そして共学の高校は本当にこんな雰囲気なのであれば羨ましい限りだ。それはさておき、読み始めた頃はこんなに細に渡って気持ちを描写する必要が有るのかと感じるが、それが後半になってくると、とても作中の人物をリアルに思い描くことが出来て親近感が湧く事になる。流石だ。そして装丁の写真が意味するものとは・・・
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物語の展開に圧倒されながら、読み飛ばすのを許さない筆力に押しつぶされました。すごい、の一言です。この小説。
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少し間延びした感じもあったが、想像と違う、でもこれはこれでいいなぁと思う結末。一気に読めた。