いつか、ふたりは二匹 (ミステリーランド)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 232
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062705714

感想・レビュー・書評

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  • 表紙からしてそうですが、小学校の図書館に置いてありそうな本です。
    内容は普通のミステリだけど、出てくる漢字にはすべて振り仮名がふってあって(そして字も大きい)、子ども向きの本だなあという印象でした。挿絵の色遣いがどぎつくてびっくりしました。

  • 面白かった! 少年が猫に乗り移って冒険する物語。
    人間の嫌な面をえぐり出すような動機や人物造詣はいつもの西澤保彦ですが、ストーリー展開は判り易いものになっています。児童書体裁のミステリーランドだからというのもあるのでしょう。毎度お馴染み超常現象のルールも単純ですし。だから物足りなく感じる面もあるでしょうが、西澤保彦の面白さが凝縮されたとも思えます。

  • Two, and two of us.菅野智己は母が再婚した4年生の頃、突然、眠りに就くことで猫の身体に乗り移れるという不思議な能力を持った。身体を借りている猫にジェニイという名前をつけ、巨大なセントバーナード犬のピーターと友達になった。智己が6年生のとき、クラスメイトを含め3人の女子児童が襲撃されるという事件が発生し、1人が重態に。昨年秋に、同じく町内で起きた女子児童誘拐未遂事件の犯人と同一人物の仕業のようだ。被害者の共通点は、智己の義理の姉久美子さんが家庭教師だということ!智己はジェニイになって、ピーターとともに事件を調べることにした。2008/07/12

  • 初読:2007年8月23日

    小学生の僕わ、眠っている間猫に乗り移ることができる。仲良しは近所のセントバーナード犬。そんな折、近所で誘拐事件が起き、僕は猫に乗り移って事件の調査を始めるのだが…。初めて西澤保彦さんの本に触れたけど、とっても良かった。すがすがしく、やさしくて、でも考えさせられる本。
    ポール・ギャリコの『ジェニイ』を読みたくなった。

  • 憑依・憑依〜僕は大学生である義理の姉と二人暮らし。親が再婚して引っ越してきてから,眠ると近所の猫に憑依するようになった。仲良くしているのはセントバーナードで,テレパシーで会話できる。去年,一級上の女の子が不審者にさ攫われそうになる事件が起きたが,今度は僕と同級の女子が車に突っ込まれる事件が起きた。一人は入院し,一人は家に引き篭もり,一人は高校生のボディーガードが送り迎えをしている。被害者は犯人の容貌をよく憶えていて,昨年の犯人とそっくりだ。猫になった僕は,犯人らしき男に掴まって眼を抉られそうになる。被害者の引き篭もりの子が危ないと考えた僕はマンションに潜り込むが,入院している女の子が死亡したとニュースが伝えた。引き篭もりの女の子は飛び降り自殺を図るが,セントバーナードと近所人が拡げた布団の上に墜ちて助かったが,ボディーガードをつれて登校していた女の子が連れ出されて行方不明となった。灯台もと暗しと云っていた不審者の言葉から,学校近くの閉じられた雑貨屋が怪しいと踏んで飛び込んでいくが,憑依した猫は斬られて死んでしまう。セントバーナードが吼えて犯人は捕まった。セントバーナードは義姉が憑依していたのだった〜途中で解っちゃったなあ。相手にしてくれない父や高校生に憧れる女子や義理の姉と上手く付き合いたいと思う男の子。どの子も寂しそうだなあ。そんな気もするなあ

  • 猫の身体に乗り移れる能力を持った6年生の智己は、町内で発生した女子児童襲撃事件を猫になって調べることにした。昨年の誘拐未遂事件と同一犯というのだが…。

  • 2004.7.23
    これで初めて西澤作品に触れました。
    変な世界に、違和感なく連れて行かれた。

  • 猫の身体に乗り移れる能力を持った6年生の智己は、町内で発生した女子児童襲撃事件を
    猫になって調べることにした。 昨年の誘拐未遂事件と同一犯というのだが…

  • ちょっぴり大人の世界に足を踏み入れた少年少女のための新本格シリーズ、ミステリーランドのうちの一冊。ジュブナイルとはいえ、侮れません。あるときから眠るとある猫に乗り移れるようになった主人公。猫のときにテレパシーのように話ができて、すごく寝心地もいいセントバーナードのピーターとともに、同級生が見舞われた不思議な事故の謎に迫るというお話です。これがまた全然子供向けじゃない。主人公は小六のくせに妙に老成しているし、起きる事件は救いがない。最後もハッピーエンドとはいいがたいけれども、なぜかとても心に残るお話なのでした。

    ミステリとしてはしっかりと謎解きができていて、また猫の力を借りた冒険譚にもなっていて、入門としてはなかなかよいお話じゃないでしょうか。感受性が鋭すぎるとちょっときついかもしれないけれども。

  • JUGEMテーマ:読書 ツ?とりあえずメモ。 またミステリーランドでした。まだ三冊目だけど、いまのところ外れなしです。このシリーズなかなかいいかもしれません。

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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