江戸川乱歩賞全集(13)原子炉の蟹 写楽殺人事件 (講談社文庫)

制作 : 日本推理作家協会 
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (880ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062735308

感想・レビュー・書評

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  • 原子炉の蟹/長井彬:第27回大賞受賞。1981年。
    原子炉は究極の密室だ。
    事故で放射能を浴びて死に、ドラム缶つめられ、他で自殺したことにされた社長。隠ぺいされたその事件を追う新聞記者。サルカニ合戦になぞらえた連続殺人が始まる。
    結局、復讐譚なの。原子炉というのが時代を感じる。

    写楽殺人事件/高橋克彦:第29回大賞受賞。1983年。
    浮世絵興味ないからなぁ。写楽が誰なのかを探す旅の前半は中だるみ。角館や秋田は好きだから、そこで頑張ったが。
    新説を見つけた弟子津田の論文を横取りするセンセー。そして殺される。
    浮世絵をめぐる学会、同好会、古本屋など入り乱れ。
    謎解きは、最後に殺された人の残した文書から。あらららら。ミステリー色は薄い。浮世絵好きは是非、みたいな。

  • 原子炉の蟹、写楽殺人事件どっちも面白かった。でも2作で860ページくらい。ブックカバーに収まらないほどの暑さはちょっと。。
    原子炉の蟹は今読むとあの地震のあとということもあって怖さを感じた。内部のこともことこまかに、働いている人の感じとか、イメージとのギャップとか、非現実的ながらも現実味を感じるのは、本当に知らない世界だからなんだろうなと思った。
    写楽殺人事件は、写楽にも興味あったし面白かった。
    本当によくできた話で、きっと自分で理解していない部分でもかなり練られた部分があったんだろうと思う。これについては、理解できるまでに至らなかった。

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  • 原子炉の蟹・・・今、その話題はちょっと。
    写楽殺人事件・・・写楽の謎そのものを解いていく。

  • 『原子炉の蟹』1981年の作品ながら今回の原発事故対応を予感させるタイムリーな一冊。今読んでこそ価値あるのかも。
    『写楽殺人事件』最後は強引に解決したように感じたけど、写楽像の証明というか展開には納得してしまった。何か信じてしまいそう。ただ、歴史上の人物の相関関係図が私の小さい脳味噌では上手く整理できなかったのが悔しい><

  • 「原子炉の蟹」再読。
    初読時は原子炉内部の諸事情の暴露に目を奪われ、気にならなかった本来のミステリ部分が、再読で気になってしまった。余りに甘い。
    ミステリとして読むには辛いが、その枠を取り払ってただエンタテイメントとして見ると、面白く読める。原子炉という一種独特な閉塞感が本作全体を覆い、エンディングの悲劇と共に読後何か残るものがある。

    「写楽殺人事件」
    愚かな事に総門谷読者でありながら、著者が江戸川乱歩賞の受賞者だと知らなかった(恥)。
    本作もミステリとしては今ひとつ面白味に欠ける。しかし、写楽の正体、という美術界の謎解き、として見れば面白い!
    この後の浮世絵三部作も読むつもりだ。
    総門谷は止まってしまったが、過去作で楽しもう。

  • 江戸川乱歩賞
    (収録作品)「原子炉の蟹」長井彬(1981/27回)/「写楽殺人事件」高橋克彦(1983/29回)

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